(関連目次)→産科医療の現実 目次 地方医療の崩壊 実例報告
(投稿:by 僻地の産科医)
(速報)愛育病院が総合周産期センターの指定返上を通知
ロハス・メディカル 2009年3月25日
http://lohasmedical.jp:80/news/2009/03/25180033.php
(速報)愛育病院に労基署が是正勧告
ロハス・メディカル 2009年3月25日
http://lohasmedical.jp/news/2009/03/25145736.php
>東京都港区の恩師財団母子愛育会・愛育病院(中林正雄院長)が今月、所管の三田労働基準監督署から、医師など職員の労働条件に関して、36協定を締結していないことなどを理由に、労働基準法違反で是正勧告を受けていたことが分かった。最悪の場合、業務停止命令が出されるという。
ということで、東京都の周産期が、
「勤務医の労働条件」が原因で崩壊
を始める模様です。
また、愛育と同様の監査は日赤医療センターにも入っていて、
日赤も途方に暮れているとの噂も入ってきています。
日赤医療センターは25日からスーパー周産期となる予定になっています。
都の周産期医療は、どうなっていくのでしょうか。
名門・愛育病院に労基署が是正勧告
周産期センター返上の意向も
M3.com 2009年03月25日
橋本佳子編集長
http://mrkun.m3.com/mrq/top.htm?tc=concierge-header&mkep=concierge-header
先週3月17日、愛育病院(東京都港区)が労働基準監督署から是正勧告を受けました。医師の業務について時間外・休日労働に関する協定(36協定)を締結することなく、時間外労働をさせていたこと、また時間外労働や休日労働について割増賃金を支払っていなかったことなどが理由です。4月20日までに是正の上、労基署への報告が求められています。
同院では、時間外勤務については、割増賃金の形では支払ってはいなかったものの、その代わりに「宿日直手当」を支給していました。これが問題視され、時間外労働時間等に応じて、割増賃金が支払える制度にすべきという内容です。
同病院は、都内9カ所の総合周産期母子医療センターのうちの1カ所。東京都福祉保健局医療政策部救急災害医療課に3月24日、「センターの指定を返上する意向がある」との連絡が入ったそうです。それで一時は「指定返上」というニュースも流れましたが、やや現時点では事情が違うようです。
今日3月25日の午後、同課を愛育病院担当者が訪れ、話し合いが持たれました。「労基法の解釈が病院側の違っていたようであり、それで今の人員では総合周産期母子医療センターの基準が満たせないと思ったようだ。病院側は、国とも相談し、今後の対応を決めるということだった。都としても、是正勧告の意味をよく調べ、対応してほしいとお願いした」(課長の室井豊氏)。
「労基法の解釈」ですが、36協定を締結しても、時間外勤務の時間には上限があり、人員体制が組めないと解釈したと推測されます。「都としては、いつまでに次の対応を求めるということにはなっていない」(室井氏)。
確かに36協定を締結していなかったことは問題ですが、労基法のルールをすべて適用したら、非常に厳しい経営を強いられることは確実です。これは愛育病院に限らず、日本の多くの病院に当てはまること。
同じく都内で最近、総合周産期母子医療センターを持つ別の病院に、労基署が入ったとも聞いています。まさに“パンドラの箱”が開いたのでしょうか。折しも、今日25日から東京都では“スーパー周産期”がスタート(『都が「スーパー総合周産期センター」構想打ち出す』を参照)。医師の勤務環境改善か、周産期医療の維持か…。
愛育病院には現在、取材を申し込んでおります。また続報をお伝えします。
いやー、ついに来ましたね。三田労基局えらい。
投稿情報: reservoir | 2009年3 月25日 (水) 20:29