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(投稿:by 僻地の産科医)
自宅出産 赤ちゃん搬送懸念3割 医師ら調査『トラブルあり得る』
東京新聞 2009年02月05日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009020502000223.html
予想外の早産などにより自宅で生まれた赤ちゃんの救急搬送について、新生児科医でつくる全国組織のアンケートに回答した各都道府県の会員医師の約三割が「トラブルが起こり得る」と考えていることが分かった。アンケートは昨年十二月に「新生児医療連絡会」が実施。対象は同連絡会の都道府県代表を務める新生児科医四十七人で、三十九人が回答した。
札幌市で一昨年十一月、三十代の女性が自宅で早産した男児が七病院に受け入れを断られた末に死亡した問題に関連し、同様のケースが発生する可能性について質問。有効な回答をした三十七人のうち、最も多かったのは「おそらく発生しない」の二十三人。「発生する可能性がある」(八人)、「絶対に発生しない」(四人)、「極めて発生する可能性が高い」(二人)が続いた。
「可能性がある」「高い」を合わせると十人、有効回答者の27%が搬送をめぐるトラブルが起こり得ると考えていることになる。同連絡会事務局長の杉浦正俊杏林大准教授は「地方では無理してでも受け入れている実態があるとみられる。救急車に配備されている新生児用医療器具が少ない問題もある。救急と周産期医療の連携体制を再確認し、検証する仕組みをつくることが必要」としている。
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