(関連目次)→医療政策 目次 臨床研修制度の問題点
(投稿:by 僻地の産科医)
研修医教育のあり方について、話合いがもたれた模様ですo(^-^)o ..。*♡
実際の所、「研修医制度」が悪いわけではなく、
ただ単に、研修医制度の施行によって、それまで顕在化していなかった
潜在的「医師不足」がどどどど~んと目立っちゃった格好
&促進方向へはたらいただけだとは思っているのですが。
人手不足解消のための話合いですので、仕方ないとは思うものの、
・「研修医」の意見
・「研修を実際に指導している中堅層」の意見
がないから、迷走するのでしょうね。
とはいうものの、
必須が少なくなり、
「ゆとり」の部分が大きくなったことは歓迎です。
自主的に行きたい科に即したプログラムが自分で立てやすくなるから。
ちなみに人手不足解消のためには、
研修医に「バイトを許す」ことが地域社会にとって必要だと思います。
臨床研修制度の見直し最終案骨子
ある産婦人科医のひとりごと 2009/02/04
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2009/02/post_d6f6.html
将来的には「1年に短縮を」 <臨床研修で自民・議連が提言>
Japan Medicine Mail 2009/02/04
自民党の有志でつくる「医師臨床研修制度を考える会」(会長=森喜朗元首相、元文部相)は3日、臨床研修制度見直しの提言を大筋で了承した。当面の策として、基本診療科の研修を1年間とし、それぞれのキャリアに応じた専門的研修を早期に開始できるよう改める方針を示した。ただ同会の提言は、将来的な方向性として、医師法などを改正し「研修期間を2年から1年にする」と踏み込んだ。同会は早急に厚生労働相、文部科学相に提言する。
臨床研修期間、2年制を維持へ
キャリアブレイン 2009年2月2日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/20417.html
厚生労働省と文部科学省の「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」(座長=高久史麿・自治医科大学長)は2月2日、第5回会合を開き、報告書のたたき台となる新医師臨床研修制度の見直し案を事務局が提示した。それによると、研修1年目は内科と救急を必修診療科とし、2年目には地域の病院や診療所での「地域医療研修」を義務付ける。焦点となっていた研修期間については、2年制を維持する方向性が示された。
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臨床研修制度で医学部生と指導医の意識調査を―舛添厚労相
案によると、制度見直しの基本的な考え方は、
▽「医師としての人格の涵養、基本的な診療能力の修得」の理念の下、研修医のキャリアパスに応じて各病院の特色、工夫が生かせるよう、プログラムを「弾力化」する
▽学部教育の改革や専門医制度検討の動向などを踏まえ、卒前・卒後で一貫した医師養成を目指し、臨床研修の質の向上を図る
▽従来、大学が担ってきた地域への医師派遣機能を再構築し、地域に必要な医師確保の観点から、研修医の募集定員や研修病院の指定基準を見直す―の3点。
見直しの方向性について、研修1年目は、内科(6か月以上)と小児救急を含む救急(3か月以上)を必修とし、プライマリー・ケアの習得を目指す。外科や麻酔科、産婦人科など、他の診療科については選択制とし、各病院の判断で、個々のキャリアパスに応じた研修を早期に実施する。
2年目には、地域の第一線の病院、診療所で研修を行う「地域医療研修」(1か月以上)を必修とする。小児科や産婦人科など、医師不足が著しい診療科については、一定規模以上の病院に対し、将来これら診療科を担う研修医を対象としたプログラムの作成を課している。
受け入れ病院の募集基準では、研修希望者に見合った募集定員を定める一方、都道府県別の配分の適正化を図るため、人口や地理的条件などの観点から、募集定員に上限を新設する。また、研修医の給与などについては、「研修制度の趣旨を逸脱するような事例については、一定の抑制措置を講ずる」としている。
関連制度の見直しでは、後期臨床研修や生涯教育の在り方について、診療科の偏在を解消し、医師のキャリアパスの明確化を目指す。また、卒前の臨床実習の充実度を踏まえ、医学生の「医行為」の取り扱いや国家試験の内容を見直すとしている。委員からは、カリキュラム見直しに伴い、現行制度で設けられている到達目標との整合性のずれを指摘する声や、必修と選択それぞれの診療科数についての意見が多く、こうした点で議論は平行線をたどった。
舛添要一厚労相は、「どこまで国がかかわっていくのか。教育と国、教育と政府という大きな問題もある」と指摘。また、論点が多岐にわたることから、「無理をして完ぺきな案を出すより、大体皆さん方のコンセンサスを頂いた上で、さらに試行錯誤しながら進める必要があると感じている」と述べた。
次回会合は18日に開かれる予定で、今回に引き続き見直し案について議論を行う。
医学部教育見直しの議論開始―文科省
キャリアブレイン 2009年2月2日
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/20418.html
医学生の臨床研修を含めた教育カリキュラムの内容を見直すことを目的に設置された文部科学省の「医学教育カリキュラム検討会」の初会合が2月2日、同省内で開かれた。現在、同省と厚生労働省が合同で開いている「臨床研修制度のあり方に関する検討会」で、医学教育カリキュラムや国家試験の内容、医学生の医行為の取り扱いなどの見直しが提案されたことを受け、詳細を詰めるために開催されたもので、座長には荒川正昭氏(新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター長)を選んだ。医学教育カリキュラム検討会は今回見直すカリキュラムを2010年度から開始するとしており、年度内に報告書をまとめる。この日は、今後の議論の方向性などについて委員が自由に議論した。
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臨床研修をはじめとする医師養成の在り方をめぐっては、医学部の定員削減の閣議決定の見直しが決まり、医師の養成数を将来的に1.5倍にまで増やすことなどを求める報告書が厚労省でまとまったことを受け、医師養成の在り方の抜本的な見直しを求める声が高まった。これを受け、現在両省による合同開催の「臨床研修制度のあり方に関する検討会」が開かれ、これまでに5回の議論を重ねている。この日も、医学教育カリキュラム検討会が開かれる直前まで臨床研修検討会が同じ省内で開かれており、この中で示された「まとめの骨子(たたき台)概要」に、▽大学での教養試験の合格水準の標準化▽医学教育のカリキュラムの見直し▽医学生の医行為の取り扱いや国家試験の内容の見直し▽大学病院の医師派遣機能の再構築―が盛り込まれていた。
医学教育カリキュラム検討会は、その詳細について議論するために開催された。検討事項としては、▽臨床研修の見直しを踏まえた医学教育の改善・充実方策▽医師として必要な臨床能力の確実な習得を確保する方策▽地域や診療科に必要な医師を養成・確保するための方策―を挙げている。
臨床研修検討会での検討内容が10年度から始まることに歩調を合わせ、医学教育カリキュラムも同時に開始することを目標にしているが、約2か月でどこまで踏み込んだ議論ができるかは不透明だ。加えて、厚労省内の関係者によると、この会議の開催については、文科省側から臨床研修検討会を主導している舛添要一厚労相には知らされていないなど、「勇み足」の開催になっていることを指摘する声もある。
医学教育カリキュラム検討会の委員には、臨床研修検討会に参加している委員のほか、06年度に文科省が開催した「医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」の委員もいる。委員からは、医学教育モデル・コア・カリキュラムや、臨床実習前に実施している教養試験の在り方に対する疑問など、さまざまな意見が出た。
飯沼雅朗委員(日本医師会常任理事)は、医学生の医行為に対する患者の抵抗感をなくしていくことが重要と主張し、「社会の理解が大事」と強調した。辻本好子委員(NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長)は、患者からの相談を受けていると、研修医に担当されることに不安を感じている声があるとして、「研修医には指導医がいるということをきちんと伝えれば、小さな安心は得られている。研修病院すら患者に理解できるよう情報を伝えていない」と述べ、患者が安心できるような情報伝達を求めた。
北村聖委員(東大医学教育国際協力研究センター教授)は、「日本国内ですべて同じ医学教育である必要はなく、80ある大学や医科大にそれぞれの特色があってよいと思う。地域に根差した大学や、世界と伍して戦っていくような大学があっていい」と、各大学が基本的な医学教育を充実させた上で、特色を打ち出していく必要性を強調した。
名川弘一委員(東大医学系研究科教授)は、「医療は社会と密接にかかわっている」と主張し、偏差値以外の要素も考慮できる入学制度を考えていくべきとした。辻本委員も「モチベーションが高い人をどう選ぶかを真剣に考えてほしい」と後押しした。
田中雄二郎委員(東京医科歯科大附属病院総合診療部長)は、10年度から新しいカリキュラムが始まるとされていることを指摘した上で、「コア・カリキュラムは1年生からが対象。どこを対象にこの議論をしていくのか」と述べた。
伴信太郎委員(日本医学教育学会会長)は、「学生の人数を増やしながらクオリティーを保つには、人的資源の確保が大事だが、ただ人数が増えるだけではいけない」と述べ、教官の質を確保すべきと主張した。
「医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」のメンバーだった水田祥代委員(九大副学長)は、「06年度にこれ以上ないというほど議論した内容がまた上がってきているということは、全然進んでいないということで、『えっ』という気がしないでもない」と苦言を呈した。その上で、医師の教育内容については、各論ではさまざまな意見が出るものとして、「医師たるものがどうあるべきかという教養を、6年の教育の中で入れてほしい」と主張した。医師国家試験については内容が難し過ぎるとして、最低限の必要な知識だけを盛り込むべきとした。
検討会を傍聴していた東大医学部3年の竹内麻里子さんは会合終了後、「聞きながら、なぜこの人たちがわたしたちの教育を勝手に決めているのだろうと思った。いい医師を育てるということを共通の目標として、妥協案を探りながら議論していくのが筋ではないかと思うのだが、いろいろ意見が出ていて、誰のための教育なのか、議論の共通目標が見えなかった。それぞれの立場からの意見なのだろうし、省庁の会議だから仕方ないとは思うが」と話していた。
臨床研修医 募集枠に上限 都道府県別に 見直し最終案骨子
読売新聞 2009年2月3日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090203-OYT8T00240.htm
厚生労働省と文部科学省は2日、医師不足を招いたとされる臨床研修制度の見直しに向けた最終案の骨子をまとめ、両省が設置した合同の専門家検討会に提示した。検討会は今月18日の次回会合で、見直し案を最終決定する見通し。骨子は、研修医の都市部集中に歯止めをかけるため、都道府県別に研修医の募集定員の上限を設定。従来、大学病院が担ってきた地域の医師派遣機能を再構築するため、研修病院の募集定員や指定基準を見直す――などとしている。
また、国が定める必修科目は現在、2年間で7診療科・部門となっているが、これを、1年目は内科と救急のみに、2年目は地域医療のみに削減。これにより、病院ごとの研修プログラムを弾力化させ、小児科や産科など医師不足の診療科を目指す研修医が早期に現場に出ることを可能にする。
臨床研修制度 見直し最終案骨子
・1年目の必修は内科と救急のみ。各病院の判断で早い段階から将来のキャリアに向けた研修を実現
・2年目の必修は地域の第一線の病院・診療所における地域医療のみ
・現行の多くの診療科を巡回する研修も各病院の判断で引き続き実施可能
・研修医の適正配分のため、人口や地理的条件を考慮し、都道府県ごとに募集定員の上限を設定
臨床研修の必須科目削減 医師不足対策で厚労・文科省が骨子案
MSN産経ニュース 2009年2月3日
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090203/bdy0902030050000-n1.htm
深刻化する医師不足の顕在化を招いた医師の臨床研修制度について、厚生労働、文部科学両省は2日、現行2年間の研修期間でこなす必修科目の7診療科を、最短10カ月で内科、救急など最低3診療科にすることなどを盛り込んだ骨子案をまとめ、両省専門家検討会に提示した。必修科目を減らし、研修期間の短縮で、実質的に現場で診療を行う医師を確保するのが狙い。早ければ平成21年度からの導入を目指す。
現行では医師免許取得後2年間で7診療科の研修が必須となっているが、骨子案では最短10カ月で、基本的な診察ができる力を身につけるために最低限必要とされる内科、救急、地域医療の研修をこなす。
残りの研修期間は、研修先の各医療機関の独自プログラムで研修を実施してもらうが、研修医が将来専門とする診療科につながるような研修内容にしてもらい、早い段階で現場で診療経験を積んでもらう。また、診療科の偏在化を避けるため、大学病院など一定規模の研修先医療機関には医師不足の深刻化が指摘されている小児科、産婦人科の研修プログラムを設置してもらうようにする。
これにより、厚労省では「小児科、産婦人科を志す人は少なくない。その研修先をしっかりとつくることで、既存の小児科医らを別の医療機関の支援に回ってもらうことができるかもしれない」とし、医師の診療科目の偏在解消につなげたい考えだ。
医療現場の戦力確保優先 臨床研修、厚労省など見直し案
日本経済新聞 2009年2月3日
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090203AT1C0200E02022009.html
厚生労働省と文部科学省は2日、医師の臨床研修制度の見直し案の骨子を公表した。必修科目を7から3に減らし、将来専門にしたい科目の研修を、いまより半年長く受けられるよう見直す。専門分野に精通した医師の早期養成が狙い。病院にとっては研修医を現場の戦力として活用できる。都道府県ごとに研修医の定員に上限を設けて、医師数の地域偏在の是正もめざすが、実効性には課題も多い。見直し案は「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」に示した。月内にまとめ2010年度実施を目指す。研修期間はいまの2年間を維持しつつ研修内容を弾力化。医療現場で働ける若手医師の数確保を優先する。
いまは2年間で様々な基本診療科目を最低1カ月ずつ経験する。ただ専門技能の蓄積と関係ない科目もあり、研修医の意欲をそぐとの指摘は多い。このため7つの必修科目を内科、救急、地域医療に限定する。一方で、将来専門にしたい科目で研修する期間を、これまでの最長8カ月から、14カ月に増やす。
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