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(投稿:by 僻地の産科医)
一般病院の4割超が赤字-福祉医療機構調べ
キャリアブレイン 2009年1月27日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/20311.html
一般病床が全病床の50%を超える「一般病院」の4割超が2007年度に赤字だったことが、福祉医療機構の「病医院の経営分析参考指標(07年度決算分)」で明らかになった。一般病院の平均在院日数は23.0日で、前年度の23.1日から微減。病床利用率も前年度の81.9%から微減し、81.2%になった。黒字病院の病床利用率は84.0%だったのに対し、赤字病院では77.5%にとどまった。
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「病医院の経営分析参考指標(07年度決算分)」によると、07年度に赤字だったのは一般病院659施設のうち279施設で、全体の42.3%を占めた。一方、全病床のうち療養病床が50%を超える「療養型病院」では、584施設のうち134施設(22.9%)が赤字。精神病床が80%以上の「精神科病院」では、297施設のうち65施設(21.9%)が赤字だった。
また、経営の安定性を示す損益分岐点比率は、一般病院101.3%、療養型95.5%、精神科96.8%で、いずれも経営上の「危険水域」とされる90%を超えていた。
患者一人一日当たりの入院収益を見ると、一般病院では03年度の3万1806円から徐々に増加。診療報酬が引き下げられた06年度にいったん減少したものの、07年度には再び増加に転じ、3万6019円になった。療養型と精神科では03年度以降、共にほぼ横ばいで、07年度はそれぞれ1万9204円、1万4124円だった。
また、一般病院の一病床当たり医業収益は1566万2000円で、前年度の1503万9000円から62万3000円(4.1%)増えた。療養型では830万5000円(前年度817万6000円)、精神科では564万円(同556万5000円)だった。
一方、医業収益全体に対する医療材料費率は、一般病院が22.0%だったのに対し、療養型、精神科はそれぞれ10.1%、8.2%にとどまった。
医師や看護師など一施設当たりの従事者数は、一般病院246.8人、療養型134.4人、精神科174.1人。医業収益に対する人件費率は一般病院50.9%、療養型54.7%、精神科58.9%だった。一般病院、療養型、精神科いずれも、赤字病院の人件費率が黒字病院を上回っていた。特に、精神科では赤字病院の人件費率が61.4%と6割を超えた。
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