(関連目次)地方医療の崩壊 実例報告 目次
(投稿:by 僻地の産科医)
MMJ2008年12月号からですo(^-^)o ..。*♡
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日本医師会が、こういった広報活動をしてくださるのは
いいことだと思います。
実際問題、医師会は医師会なりの活動をしてくれていると
私自身は評価していますし、医師会役員もかなり手弁当
なのも知っています。
ただ社会問題の方が大きすぎるのと、
どの科の学会首脳もこれで苦労しているんですが、
“過去のツケ”のイメージが悪すぎるんですよねo(^-^)o ..。*♡
あとは勤務医不足に関しては、自分達という実感がないくらいで。
日本医師会便り
2次医療圏の8割が医師不足
-全国では1万7,000人必要-
(MMJ December 2008 vol.4 N0.12 p1024)
全国47都道府県医師会のうち「病院医師が不足している」と認識しているのは42医師会(89.4%)におよび、335の2次医療のうち281(83.9%)の医療圏で「不足している」と考えていることが、日本医師会の「医師確保のための実態調査」で分かった。 12月3日の記者会見で結果(暫定版)を公表したもので、病院全体での最低必要医師数からの算定では、現時点で約1万7,000人の医師が不足していることなど、医師不足問題が深刻化していることが明らかとなった。
調査は地域別、診療科別の医師不足の実態を把握し、日医としての医師確保対策の優先度、重要度の決定に資するために、全国の都道府県医師会(有効回答率100%)と08年度臨床研修プログラムの参加病院、一般病院など5,540病院(同48.2%)を対象に実施した。
都道府県医師会調査によると、病院医師について「不足」(やや不足も含む)と考えているのは42医師会で、「充足」は1医師会だけだった。診療所医師については18医師会(38.2%)が「不足」と考え、14医師会が「充足」(ほぼ充足も含む)と回答している。病院医師と診療所医師の両方が「不足」としているのは、回答の41医師会のうち18医師会(43.9%)だった。
2次医療圏の病院医師については335の医療圏のうち281医療圏(83.9%)で「不足」、診療所医師については129医療圏(38.5%)で「不足」していると、都道府県医師会は考えている。両方とも「不足」は、回答のあった312医療圏のうち126医療圏(40,4%)だった。
医師の偏在については47医師会のうち36医師会(76.6%)が「ある」と答え、2次医療圏では335のうち219医療圏(65.4%)で医師の偏在があると、都道府県医師会は考えている。
特に医師不足の診療科として37~42の医師会が産科・産婦人科、小児科、救急医療、麻酔科を上位に挙げ、これら診療科の医師不足は2次医療圏の7割超でもみられているという。
また、医学部定員の過去最大規模への増員については、「賛成」は27医師会(57.4%)、「どちらかというと賛成」は9医師会(19.1%)で、「反対」「どちらかというと反対」は3医師会(6.4%)あった。
大学・公的病院からの医師供給も減少
病院調査では、病院全体のうち、おおむね5年前と比較して医師数が「減少した」(大幅、ややも含む)病院の割合は39.6%、増加した病院は34.4%。診療科別で減少した割合が大きいのは産科・産婦人科(39.9%)、内科(38.0%)、精神科(34.1%)、婦人科(32.8%)だった。地域別では東北地区、中国・四国地区で、医師数の減少した病院の割合が大きかった。
また病院全体のうち、大学・公的病院等からの供給医師数が、おおむね5年前と比較して減少した病院の割合は52.3%で、増加したのは19.4%だった。診療科別では内科、産科・産婦人科、精神科、小児科、地域別では中国・四国地区、東北地区、中部地区で、それぞれ供給医師数の減少した病院の割合が大きかった。
こうした医師不足が理由で起きた問題としては、「外来の閉鎖・休止・縮小」が487病院(18.3%)と最多で、「病棟閉鎖・病床縮小」が253病院(9.5%)、「夜間等の救急対応休止」が189病院(7.1%)だった。診療科別では内科が「外来の閉鎖・休止・縮小」、産科・産婦人科が「病棟閉鎖・病床縮小」、小児科は「夜間等の救急対応休止」が多かった。
最低必要な医師数は、病院全体で現状の1.01倍。これを日本全体の病院従事医師数(約16万8,000人)から考えると、約1万7,000人の医師が不足している計算だ。診療科別では病理診断科が現状の3.77倍、婦人科が2.91倍、救急科が2.07倍、リハビリテーション科が1.99倍の医師数が必要とされる。地域別では中国・四国、中部、九州、東北の各地区で最低必要医師数の倍率が高かった。
新医師臨床研修制度施行後の変化としては、指導医の負担が増加した病院が76,8%、病院経営上の負担が増えた病院が68.0%。それに伴い、勤務する医師の活力が低下した病院が30.4%、向上した病院は20.3%、病院属性別では大学病院が医師の活力低下の割合(42.7%)が高かった。
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