(関連目次)→無過失補償制度 目次 今月の産婦人科医会報
(投稿:by 僻地の産科医)
産科医療補償制度に関して本会より要望
-保険料の流れを明確に、など-
(日産婦医会報 平成20年12月1日 No.704号 p18)
去る10月17日および11月26日に、本会は、厚労省と日本医療機能評価機構との関係者会議において、未だ本制度への若干の未加入機関が存在する現況に鑑み、関連アンケート調査結果の情況などから、以下の3点について要望した。
1.分娩費用未払いへの対応
未払いを防止するために、保険者から妊婦に支給される出産育児一時金を直接分娩機関に振り込む。可能であれば、保険者から保険料分を運営組織に直接振り込む。さらに、対応できない場合には、機構の本制度運営の中から未払い者の保険料を支払う。
2.医療保険に加入していない妊婦への対応
分娩機関が負担するのではなく、国が保険料相当分の財源を確保する。また、生活保護・助産制度により公的に支払われる分娩費用の適正化を行う。
3.保険料の流れを明確に
保険会社の経理は単年度決算であり、本制度で集められた保険料分がどのように使用されたかが不明瞭になる可能性がある。徴収された保険料の収支が明らかにならなければ、この制度での余剰金がいくらあるのかが不明になり、補償対象の範囲、補償金の多寡、制度の在り方等の今後の見直しができない。
なお、全ての脳性麻痺児を補償していない点については、本制度の見直しの段階であらためて要望したいとした。
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