(関連目次)→避妊法について 目次 医療訴訟の現状 事例集
(投稿:by 僻地の産科医)
実はこれ、笑い事ではありません。
私達、産婦人科医にとっても身につまされる話。
「確実な避妊法はない」
私達もわかっているようで、お話しするのを忘れがちなお話。
説明責任はどんどんと大きくなっていきます。
まぁ、できたら産むスタンスの家族だったので、
避妊手術を受けた、ということは考えられます。
言動にも気をつけましょうo(^-^)o♪
(いくらいつも、オシモの話ばかり聴かされているからと言って、
一番件数の多そうなことをぱっと話してはいけません!)
パイプカットしたのに妊娠…損害賠償求める
サンケイスポーツ 2008年12月16日
(1)http://www.sanspo.com/shakai/news/081216/sha0812160503005-n1.htm
(2)http://www.sanspo.com/shakai/news/081216/sha0812160503005-n2.htm
夫がパイプカット手術を受けたのに妻が妊娠したとして、宮城県仙台市の夫妻がクリニックの院長に計1900万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こしたことが15日、分かった。院長は夫に“妻の浮気”を疑うようにいったというからビックリ。妻は出産し、その後のDNA鑑定で夫妻の子であることが証明されたという。
パイプカットしたからそのままで大丈夫♪…のはずが、みるみるうちにお腹がポッコリ。院長が疑ったのは浮気だった。
訴えによると、夫は2005年、宮城県内のクリニックでパイプカットの手術を受けた。時は流れて、今年2月。なんと妻の妊娠が判明した。なんで? 夫妻が院長に聞くと、驚がくの答えが返ってきた。原告側によると、院長は夫に「今度の妊娠は99.9%あなたとの間の子ではないから妻に問いただしなさい」とズバリ指摘。さらに妻にも「夫以外の男性との間での妊娠しか考えられない」と“直球”で話していた。
夫から不貞行為を疑われた妻は、身の潔白を証明するため6月に出産。そして運命のDNA鑑定。結果、生まれた子は夫妻の子であることが分かった。もちろん、夫妻はカンカン。院長に1900万円の損害賠償を求めて訴訟を起こしたのだ。院長側は手術のミスを認めており「これまで慰謝料として300万円を払っているので、これ以上の額は出せない」とコメントした。
パイプカットは自然な性生活が得られる男性避妊法で、数ある避妊法の中でも最も確実とされる。手術も20-30分と簡単で、性感や射精感も損なわれないという。
類似する裁判としては1996年に山口地裁岩国支部で行われたケースがある。パイプカットの2カ月後に妻の妊娠が判明。夫の体内に精子が残っていることがわかり中絶手術を受け、夫妻が病院側に計約540万円の損害賠償を求めて訴訟を起こした。
同支部は判決で手術ミスが原因とする原告側の主張は退けたが、手術直後に避妊措置をとるよう説明を十分尽くさなかったと認定。病院側に対し夫妻に各55万円を払うよう命じている。
避妊手術したのに妊娠 仙台の夫妻 医院に賠償請求
河北新報 2008年12月16日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/12/20081216t13019.htm
避妊のためパイプカット手術を受けたのに子どもができ、不貞を疑って夫婦関係にも亀裂が入ったとして、仙台市の40代の夫と30代の妻が15日までに、宮城県仙塩地区の医院に計1900万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
訴えによると、既に2人の子どもに恵まれた夫婦は妻の体調や経済事情から避妊を決め、夫が2005年5月、同医院で手術を受けた。しかし、今年2月に妻の妊娠が判明。医院から「手術ミスは絶対にない。夫の子ではない」などと説明を受け、夫は妻に厳しく当たるようになった。妻は潔白を証明しようと出産し、DNA鑑定の結果、夫婦の子だと分かった。夫婦側は「医院側がミスを認めず、妻に不貞があったかのような発言をしたため夫婦の信頼関係が害され、妻は危険な出産まで経験した」と主張している。
医院側の代理人は「手術ミスをおわびし、既に慰謝料などで300万円以上を支払っている」と話している。
パイプカット手術後に妊娠 夫妻がクリニックを提訴
47News 2008/12/15
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008121501000681.html
夫がパイプカット手術を受けたのに妻が妊娠したとして、仙台市の夫妻が15日までに、宮城県内のクリニックの院長に計1900万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。訴えによると、夫は2005年、クリニックでパイプカットの手術を受けたが、今年2月に妻の妊娠が判明した。夫から不貞行為を疑われた妻は身の潔白を証明するため、6月に出産。DNA鑑定で生まれた子は夫妻の子であることが分かった。
原告側によると、院長は鑑定前、夫に「今度の妊娠は99・9%あなたとの間の子ではないから妻に問いただしなさい」と言い、妻には「夫以外の男性との間での妊娠しか考えられない」と話していた。院長側は手術のミスを認めており「これまで慰謝料として300万円を払っているので、これ以上の額は出せない」とコメントした。
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