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(投稿:by 僻地の産科医)
山梨からの報告ですo(^-^)o ..。*♡
っていうか、前納金5万円低すぎです~山梨。。。
「飛び込み出産」多発に苦悩
読売新聞 2008年11月21日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/news/20081120-OYT8T00717.htm
出産費払わず「産み逃げ」ケースも
妊婦が出産間際に初めて医療機関を訪れる「飛び込み出産」が、県内の病院で毎年、少なくとも十数件起きている。健診費を工面できないのが理由だったり、出産費を払わないまま行方が分からなくなったりするケースも多く、病院関係者を困惑させている。
今年、甲府市内の総合病院に産気づいた妊婦と夫が駆け込んだ。妊婦は一度も妊婦健診を受けていなかった。夫はメーカーに勤めているが、4人の子どもがいて貯蓄は底をついていた。中絶も考えたがその費用も用意できない。決断できないまま臨月を迎えてしまったという。
対応した看護師は「本当に困った様子だった。不景気の世相を感じる」と振り返る。この病院では健診に途中で来なくなった妊婦や、周産期に入った三十数週手前で初めて健診に来る人もいるという。
県立中央病院では2003年から06年までの4年間に28件の飛び込み出産があった。07年は数字のまとまっている9月までで過去最多の9件に上り、増加傾向にある。同病院の07年の出産費未収額は県内最多の1021万円に上り、飛び込み出産分も含まれる。市立甲府や山梨大医学部付属、富士吉田市立の各病院でも年間1~3件前後あり、女子高生や外国人の場合もあった。
ある病院の経営幹部は「未受診の妊婦の救急搬送は断るようにしているが、緊急搬送された妊婦にお金を持ってるかなど聞けるわけがない」と嘆く。この病院では、会計処理をしない土日に患者があえて退院を希望し、後日請求書を送っても、住所がでたらめで返送されてきたことがあった。外国人の間で「この病院は金を払わなくていい」とのうわさが立ったこともあったという。
日本産婦人科医会の調査で、出産可能な県内の16医療機関の07年の未収額は1施設平均193万円と全国最悪だった。公立・大学病院に多く、県立中央や市立甲府(07年982万円)、山梨大医学部付属(同324万円)だけで全未収金額(同3087万円)の75%を占める。同会の関係者は「公立・大学病院の多くが見て見ぬふりで放漫経営を続けてきた。現在の経営悪化を招く原因にもなっている」と指摘する。
市立甲府は昨年7月から、出産のために入院する人から一律5万円を前納金として徴収している。県立中央では今年度から、医療費が未払いの入院患者の病室を事務職員が訪れて分割納入を要請するなどの取り組みを始めた。
ある病院の担当者は「あくまで親のモラルの問題と思っていたが、出産費は前払いする仕組みに変えなければいけない時期に来ているのかもしれない」と深刻な表情で話した。
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