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(投稿:by 僻地の産科医)
今日のニュースですo(^-^)o ..。*♡
地域医療崩壊の阻止に向けて
ある産婦人科医のひとりごと 2008/04/09
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2008/04/post_d6f6_2.html
社民党の福島瑞穂党首、阿部知子政策審議会長ら同党関係者8人が6日~7日にかけて、長野県(飯田、上田市)を訪問し、深刻な医師不足に悩む産科や小児科などの医療現場の実情を視察しました。
飯田市では、4月6日に地域医療をテーマにした市民集会(約二百人参加)が開催され、4月7日には飯田市立病院の医療現場(助産師外来、産科病棟、NICUなど)を視察しました。病院の講堂で、当地域の行政、医療機関などで取り組んでいる産科の医療連携システム(セミオープンシステム)の現状や今後の問題点などについてパワーポイントで説明する機会も与えられました。今のところ、現場の踏ん張りで何とかギリギリでもちこたえてはいるものの、地方自治体や個々の医療機関だけの努力では実施できることにも大きな限界があり、国政レベルで地域医療崩壊の阻止に向けて最優先で働きかけていただくようにと訴えました。
日野市立病院 医師不足で出産不能 6月から妊婦223人を他院へ
東京新聞 2008年4月9日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008040902002403.html
東京都日野市の同市立病院で小児科常勤医師が六月に退職し、同月から出産ができなくなるおそれがあることが九日、分かった。同病院は、出産を予定している約二百二十人を対象に十一日、説明会を開き近隣の病院紹介などの対応を説明する。
同病院の産婦人科には常勤医が三人いるが、出産は産婦人科、小児科、助産師、看護師のチームで行っており、同病院は「小児科医不在の出産は困難」としている。このため、同病院で六月から十一月までに出産を予定している妊婦二百二十三人を東海大医学部付属八王子病院(八王子市)や稲城市立病院など近隣の病院や産婦人科開業医に紹介するという。同病院によると、小児科医が今年二月に退職の意向を病院側に伝えたため、後任を探したが見つからなかったという。近隣病院での受け入れについて、同病院事務部は「正式な取り決めはこれからだが、話は進めている。妊婦の希望にも沿えるように紹介していきたい」としている。
八王子病院の産婦人科は飛び込みの診療は受けずに予約制を取っており、「具体的な話は聞いていないが、妊婦さんも心配だろうし、早急に対応する必要がある」と話す。年間約九百人の妊婦を診療する稲城市立病院は「出産だけでなく妊娠期間中の診療を考えると、受け入れる側の負担は小さくはない」としている。
隠岐病院:離島の精神科医療に難題 医師確保できず、病棟一時休止の危機 /島根
毎日新聞 2008年4月9日
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20080409ddlk32100337000c.html
◇患者・家族に広がる不安
隠岐病院で7月以降の精神科常勤医師の確保のめどが立たず、精神科病棟(38床)が一時休止となる可能性が高まり、医師不足に悩む離島は、深刻な事態を迎えた。隠岐諸島で唯一の精神科も持つ同病院で常勤医が確保できなければ、離島の精神科医療に支障が出るのは必至だ。先行き不透明な状況に、患者や家族には不安も広がっている。
◇「一番必要なのに…」
病院を運営する隠岐広域連合は、常勤医が確保できない場合でも、7月以降の外来は非常勤医師体制などで維持する意向だ。だが、同病院の1日の精神科外来患者数は約35人(07年度)、島前・島後あわせた患者数は約400人。医師2人体制だった3月末までは島前地区での外来診療や施設訪問診療なども実施していたが、体制が崩れれば診療を制限せざるをえない。同病院では病棟休止を視野に19人の入院患者への対応や住民への周知、警察など関係機関との調整を始めた。武田博士院長は「隠岐には精神科医療は絶対に必要。だが現実的に今後は不透明で、病院として対応を検討中」と話す。4月末には病院の方針を明確化する予定だ。
患者の家族でつくる「島後地区家族会」は7日、隠岐広域連合長の松田和久・隠岐の島町長を訪ね、常勤医確保と病棟存続の要望書を提出した。「一番必要な所が切り捨てられようとしている」。家族会関係者は語気を強めた。
「病棟があるから地域でも安心して暮らせた」。島後地区家族の齋藤捷文会長(81)はこう話す。齋藤会長は躁鬱(そううつ)病の二女(60)と地域で暮らす。二女は3月には症状が悪化し、2週間ほど隠岐病院に入院した。
年に1回は入院の必要があると医師に言われている。だが病棟休止となれば、本土まで行かなければならない。家族会の平均年齢は70歳を超える。入院の長期化、財政面の問題など高齢化する家族たちにとっても不安は計り知れない。齋藤さんは「病棟がなくなれば少々症状が悪化しても入院をがまんする患者も出てくる。そうなるとどうなるか……。精神科領域の疾患は日々症状も異なるし、本人も家族にとっても大変な問題です」と訴える。県の調査では、県内の病院勤務の精神科医は約79人。病院の要望89人に対し、10人不足している。精神疾患ほか高齢化での認知症への対応など年々必要性が高まる精神科領域への対応だが、病院勤務の激化などから近年では開業する精神科医が増加。離島や中山間地の病院にしわ寄せがきており、昨年には公立雲南総合病院(雲南市大東町)でも精神科病棟が休止となっている。
国立病院機構で初の病院閉鎖
キャリアブレイン 2008年4月9日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15481.html
社保病院維持求める
しんぶん赤旗 2008年4月9日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-09/2008040905_01_0.html
時間外来院25%減 徳島赤十字病院、軽症者料金徴収1週間
徳島新聞 2008年4月9日
http://www.topics.or.jp/contents.html?m1=2&m2=&NB=CORENEWS&GI=Kennai&G=&ns=news_120771169827&v=&vm=1
徳島赤十字病院(小松島市小松島町)は八日、軽症患者から時間外の料金徴収を始めた一日からの時間外患者数をまとめた。来院者は七日までの一週間で三百四十一人。前週に比べ約25%減った。料金を徴収された患者は二百五十五人で、全体の約75%を占めた。赤十字病院によると、七百五十六人が利用した昨年同期と比べると半減している。しかし、昨春はインフルエンザが流行したため「比較は難しい」という。徴収開始に伴い、寄せられた問い合わせや苦情は約五十件で、料金対象者についての質問が大半。中には「乳幼児からも料金を取るのはおかしい」といったクレームもあった。病院まで来たものの受付窓口で時間外料金徴収の説明を受け、受診を取りやめたケースが一件あった。
時間外料金は、平日の午後五時十分から翌日午前八時半までの夜間帯と、休日に救急外来を訪れた軽症患者が対象で、三千百五十円を徴収する。入院が必要な重症者や医療機関の紹介状を持参した患者には適用されない。
救急や重症患者の受け入れに支障が出ないよう、軽症患者の抑制を目的に県内で初めて導入した。同病院では、各地域の夜間休日救急診療所や輪番制救急病院、休日夜間の「徳島こども救急電話相談(#8000)」の利用を呼び掛けている。
東北大病院 復旧は今夕以降 新規外来診察せず
河北新報 2008年4月9日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/04/20080409t13042.htm
仙台市青葉区の東北大病院で8日午前、患者の診療を管理するコンピューターシステムがダウンしたトラブルは、終日復旧せず、病院は同日、9日の診察を一部制限することを決めた。完全復旧は、早くても9日夕方になる見込みという。
9日は新規と予約なしの外来患者は受け付けない。予約していても診療を受けられない人が出る可能性がある。病院によると、7日夜に不具合が出たハードディスクを交換したが、うまく起動しないという。院内で患者データのやりとりができなくなり、8日は診療や検査が大幅に滞った。データを通信する回路は1つしかなかった。病院は薬の処方せんを手書きで出すなど対応に追われたが、8日は約2000人の予約が入っており、1階ロビーは午前中、大勢の患者でごった返した。9日も同じ規模の予約があるという。里見進病院長は「多くの人にご迷惑を掛け、大変申し訳ない。一刻も早くシステムを復旧できるよう全力を挙げる」との談話を出した。
助産師養成で新課程を来春設置 京都府医師会の看護専門学校
京都新聞 2008年4月9日
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008040900034&genre=O1&area=K00
看護師不足で 島の医療悲鳴
愛媛新聞 2008年4月9日
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20080409/news20080409373.html
効率化のため?病院受診システムに疑問符
患者の悲鳴がかき消されていないか
オーマイニュース 2008-04-09
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080327/22650
「来月中に最終展望」武雄市民病院問題で市長表明/佐賀
読売新聞 2008年4月9日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saga/news/20080408-OYT8T00761.htm
救急車は必要時に使って 第8回中央区母親大会/大阪 舛添厚労相、「国の形を変える必要」 里帰り出産:助成対象に 妊婦健診で仙台市長検討指示 /宮城 長寿医療制度:新保険証未着 「病院にかかれない」 全額負担の例も 後期高齢者医療制度って何? 今月スタート 問い合わせ殺到 「陣痛タクシー」始動 自宅、病院など出産情報を事前登録 GPSで即座に配車、搬送 医学部生に研究のススメ 大学、人材確保へ体験機会 米でも救急医療に赤信号 緊急ケアセンターに期待集まる A評価は2州のみ 心筋梗塞でも長い待ち時間 ショッピングセンターに開設 福島・大野病院医療事故裁判<論告求刑公判> 大量出血の予見可能性を指摘 弁護側鑑定を全面的に否定 「異状死であることは明白」 「主張」 日本外科学会が3次試案を支持 理事会で全会一致 学術会議、代理出産禁止を承認・公的管理の「試行」は認める 働く若年既婚女性が増加 出産の高年齢化影響か 厚労省まとめ 裁判外紛争解決 利便性と信頼性を高めよ 国連:母親から子供へのエイズ感染防止を強化 働くママは企業のコスト減らす 内閣府試算 「出産したら育児休暇を取りますか?」~ご意見受付中!~ “仕事と家庭 両立へ支援を” 甘く見ちゃダメ!独女を襲う性病の恐怖! 「お医者さんには極めて重篤な症状だと言われました。まさか自分が性病にかかるわけがないと思っていたので、体の異変を甘く見ていたんです」 だが、「本当に恐ろしい性病」は、他にもあると言う。 HIVは究極の感染症とも呼ばれ、発症すると免疫不全を起こし、普段なら感染しないような病原体にも容易に体を蝕まれるようになり徐々に死に至っていく。現在、発症を防ぐ予防薬はあるもの、一度発症してしまったら手がつけられないため、早期発見が鍵となる。 3つとも感染の際に媒介となるのは血液。性行為による感染もこの血液感染によるものだ。単純に粘膜が触れ合うだけでは感染しないが、性行為で粘膜がこすれ合う際、目に見えない細かな傷がつき、微量の出血が起こるためである。もちろんオーラルセックスも同様で、歯肉炎、口内炎、治療前の虫歯などがあった場合などは特に危険に晒されることになる。 予期せぬ死~その時 家族は~ 食道発声法:喉頭がんなどで声帯を摘出した人たちが練習--宇都宮 /栃木
キャリアブレイン 2008年4月9日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15472.html
毎日新聞 2008年4月9日
http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20080409ddlk27100635000c.html
キャリアブレイン 2008年4月9日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15480.html
毎日新聞 2008年4月9日
http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20080409ddlk04100178000c.html
毎日新聞 2008年4月9日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080409ddm041010022000c.html
中日新聞 2008年4月9日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008040990072956.html
西日本新聞 2008年4月9日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/15119
読売新聞 2008年4月9日
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20080409ur01.htm
メディカルトリビューン 2008年4月3日(VOL.41 NO.14) p.01
〔米オハイオ州クリーブランド〕 ケンブリッジ保健連盟(マサチューセッツ州ケンブリッジ)内科のAndrew Wilper博士らが,米国の救急医療の現状に関する初の成績表をHealth Affairs(2008; 27: w84-95)に発表した。今回の調査は,2万3,000人の会員を擁する米国救急医学会(ACEP)が行ったもので,それによると全米50州の救急医療の評価は全体的に低い。
今回の調査で最も重視されたカテゴリーである「患者が医療を直ちに受けられるか」において,A評価を受けたのはペンシルベニア州とコロンビア特別区のみであった。
Wilper博士らによると,ペンシルベニア州の評価が高かったのは,同州の医療における財政的支援と,看護師数が充足していることによる。
今回の統計報告書は2006年に集計されたものであるが,救急医療への受診状態だけでなく,ACEPが評価した他のカテゴリーにおいても状況は依然厳しく,それらのなかには,救急治療室(ER)で提供される医療の質,医療の法的責任に関する環境,公衆衛生促進策への州の財政的援助(外傷予防を目標としたシートベルト着用義務の法制化や高速道路の制限速度遵守の法制化など)がある。
救急医やそのほかの医師に見られる別の問題としては,多くの専門医が救急診療部での診察コールの受け入れを拒否することが挙げられる。この理由には,下落する診療報酬額と法的責任リスクの2つの要因がある。後者は,そのような患者の治療に同意することで発生するかもしれない法的リスクである。
救急診療部で治療を受けるうえで問題になっている他の要因もある。1つは緊急治療が必要な心筋梗塞や脳卒中のような疾患に対してさえ待ち時間が発生することである。
例えば,1月に米国立保健統計センター(NCHS)がまとめたER診療9万例を解析した結果によると,患者は治療を受けるまでに30分(中央値)も長く待たされるだけでなく,急性心筋梗塞の患者でさえ,1997年と比べて2004年では20分も長く待たなければならなかった。
Wilper博士はまた,1994〜2004年に,ER受診患者が18%増加したにもかかわらず,病院救急部の9〜12%が閉鎖されたと指摘している。
この混乱に対する解決策はあるのか。答は未来に委ねるしかないが,最近は重症度の低い症例を扱う緊急ケアセンターが若干復活してきており,地域によってはショッピングセンター内にも開設されている。
これは,救急医療の問題に対する少なくとも部分的な解決策になりうる。というのも,最近の報告ではER受診患者の約3分の1は緊急治療を必要としない患者で,彼らはしばしば軽度の疾患を治療してくれるプライマリケア医がいないか,あるいは健康保険に加入していないという理由でERを受診すると示唆されている。
革新的な動きとしては,Patient Firstという緊急ケアセンターチェーンの第1号施設がジョンズホプキンスベイビュー医療センター(メリーランド州ボルティモア)内に開設された。これにより,患者は緊急ケアセンターのほうへ足を向けるかもしれない。
また,世界最大の小売企業であるウォルマートは,同社のストア内にウォークイン診療所(予約なしで行ける診療所)の開設を認めている。
しかし,途中で思わぬ障害も発生した。例えば,CheckUps社は最近,南部4州のウォルマートで営業していた23のクリニックを閉鎖した。ウォルマートは自社のストア内の同種のクリニックを80も経営しており,そのうちのいくつかは医師が運営していたが,多くはナース・プラクティショナーによるものであった。
いくつかの州では,ドラッグストアも緊急ケアクリニックを開設している。多くの地域には,小売スポンサーとは独立した緊急センターもある。
こうした動きがER危機を解決するかどうかは明らかではないものの,これらのクリニックの経営者,ERで長時間待ちたくない患者や診察を待つ間に死亡する可能性がある患者,あるいは治療を受ける予定の病院が満員で,救急車で別の病院に搬送しなければならない患者などでは,緊急ケアセンターの発展により現在のER危機が解消されることが期待されている。
加藤医師に禁固1年・罰金10万円を求刑
メディカルトリビューン 2008年4月3日(VOL.41 NO.14) p.70
「基本的注意義務を怠った責任は重大」と検察側
福島県立大野病院で2004年12月,帝王切開手術を受けた女性が死亡した医療事故で,業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた産婦人科医・加藤克彦医師の論告求刑公判が3月21日,福島地裁で開かれた。検察側は「産婦人科医としての基本的注意義務に違反し,過失の程度は重大」として,加藤医師に禁固1年・罰金10万円を求刑した。
論告で,検察側は「加藤医師は遅くとも用手剥離が困難になった時点で癒着胎盤であることを認識していた」と指摘。「剥離を継続すれば大量に出血し,生命に危険を及ぼす恐れがあることが予見可能であったにもかかわらず,安易かつ短絡的な判断により胎盤の剥離を続けた結果,患者を失血死させた」とし,「癒着を認識した時点で剥離を中止し,子宮摘出に移行すべき注意義務を怠った」として業務上過失致死罪が成立するとした。
同医師が癒着した胎盤の剥離にクーパーを使用したことについて,検察側は使用自体の過失は問わなかった。しかし,「クーパーを使わないと剥がれないほど強固な癒着であったことを裏づけるものであり,それを無理に剥離したことに過失がある」と指摘した。
手術時の麻酔記録では,総出血量はクーパーによる胎盤剥離開始時点で2,000mL,胎盤娩出から間もない時点(剥離開始から約12分後)で2,555mL,さらにその約15分後の時点で7,675mLと記載されている。この点に関して検察側は,出血量の記載は計測や計算などにより時間的なずれが生じる,剥離開始からの20数分間で大量の出血があったにもかかわらず,その間,出血量の計測が1回しか行われなかったとは考えにくいなどとし,剥離完了から間もない時点での総出血量は5,000mL程度に達していたと指摘。患者の死因は大量出血による出血性ショックであり,同医師の胎盤を無理に剥離した行為と死亡との因果関係は明らかであるとした。
また,同医師の捜査段階の供述には任意性があるとしたうえで,「公判で出血量に対する認識やクーパーの使用目的などに関して供述を変えたのは,自己の責任を回避するものだ」と厳しく非難。さらに,「待機していた家族に対する患者の状況報告が遅れ,いきなり最悪の事態を伝える結果になったことが厳しい遺族感情を招く大きな要因になった」とも指摘した。
検察側は,弁護側鑑定医の鑑定と公判での証言については信用性がないとした。まず,胎盤病理を専門とする病理医の鑑定に関しては,「鑑定資料の検討や分析に十分な時間をかけておらず,結論を先行させている」と指摘。また,胎盤剥離の継続を含め加藤医師の術中の判断・処置に誤りはなかったとする2人の周産期医療専門医(いずれも大学教授)の鑑定についても全面的に否定した。2人が日本産科婦人科学会周産期委員会の委員長を務めた経歴があること,鑑定書の作成時期が同学会など多くの学会・団体が逮捕に抗議する声明を出した後であることなどを挙げ,「初めから結論ありきで中立性や公正性が疑われる鑑定だ」とした。
さらに,手術時の緊急事態の際に応援を依頼された近くの病院の産婦人科医が,検察側証人として出廷した公判で捜査段階での供述を撤回し,クーパーによる癒着剥離の妥当性を示唆する証言を行ったことに関しても,「公判での供述は信用できない」と述べた。
医師法第21条(異状死の届け出義務)違反については,「患者の死因は無理な胎盤剥離という過失行為による大量出血からの失血死であり,異状死であることは明らか。死体を検案した加藤医師には届け出義務があった」とした。医師法第21条は黙秘権を保障した憲法第38条1項に違反するとの弁護側の主張には,違憲ではないとした2004年の最高裁判例を挙げて反論した。
次回公判は5月16日で,弁護側の最終弁論が行われる。公判終了後,会見した平岩敬一主任弁護人は「最終弁論では,検察側の主張に逐一反論する」と述べた。
愛知保険医新聞 2008/4/5号
3/21、福島県立大野病院事件の論告求刑で検察は業務上過失致死罪で禁固一年、医師法第21条違反で罰金10万円を求刑した。検察は「過失の程度は重大」とし、遺族が「厳重な処罰を望む」との感情を抱くのは当然であると述べた。「刑事訴追」の不当性を訴え、支援してきた多くの医師に検察の論告は到底受け入れられるものではない。
昨年四月から「死因究明のあり方に関する検討会」がスタートし、十月には厚労省の「診療行為に関連した死亡に係わる死因究明などの在り方に関する試案ー第二次試案ー」が出され、この春にも法案を提出するとの動きがある。
しかし「二次試案」は1)届け出を義務化し怠ればペナルティを科す、2)刑事事件となるべきものは警察に通報する、3)遺族からの依頼によっても調査を行う、4)委員会の構成に法律家、患者代表が入るーなど、医師の責任追及に重点が置かれたものとなる懸念が強く、意見募集では医療関係者からこの点を指摘した批判が集中した。批判を受けて自民党が「診療行為に係わる死因究明制度について」として「委員会は医療関係者の責任追及を目的としたものではない」との一文を加えた案を出したが、内容を大きく変更するものではなく、むしろ刑事・民事裁判に報告書の使用を認めることを追認したものになっている。
法案化を指示する立場から、調査委員会への届け出により「医師法21条は死文化する」。調査機関に届け出されたものは報告が出るまで刑事訴追されないと説明しているが、法律に明文化されないまま、検察や警察の謙抑的な態度にのみ期待するのでは、大野病院事件の不安は払拭できない。
小松秀樹氏はメディカル朝日三月号への寄稿「『厚労省第二次試案』に異議あり」の中で「人間の死は不可避であり、医療には限界がある」「通常の水準の医療でも、結果が悪いとき、注意義務違反を言い立てることは難しいことではない。医療はその性質上、業務上過失致死傷で訴えやすい。」と述べている。大野病院事件はまさにその実例である。
批判が根強く、議論が尽くされないまま「診療行為に関連した死亡に係わる死因究明などの在り方」について法案化を行うべきではない。医療関係者と患者側で「医療に期待するもの」への隔たりが埋められない状態では、遺族との関係を原因究明のための論議から切り離して、まずは医療事故の再発防止を目的とした専門家による「原因調査のための第三者機関」を設立し、患者・遺族との関係調停のためには現在進められているADR機関(裁判外紛争解決機関)など解決手段を構築していくべきではないだろうか。
メディファックス 2008年4月9日 5382号
日本外科学会は8日、理事会を開き、医療事故による死亡の原因究明・再発防止の在り方に関する厚生労働省の第3次試案を支持することを全会一致で決めた。同学会は学会声明文を作成し、全代議員に配布。意見を募り、学会としての最終的見解をまとめる計画だ。
同理事会後、兼松隆之会長(長崎大外科教授)は本紙の取材に答え、「いくつか意見はあったが、医療側に配慮している内容になっていることにかんがみ、理事会としては賛成する方向で意見集約できた」と述べた。
兼松会長は 日本外科学会として医療安全確保事業への精力的な取り組みは今後も堅持していくとした。その上で、「一定の規模や機能を持った特定機能病院などでは、外部の参加を得て医療事故の院内調査を行い、その調査結果を患者・家族に説明するとの規定は、病院の負担になるのではないかとの見方も出ている」とし、「今後の検討の中で議論してもらいたい点だ」とも述べた。
兼松会長は今後、必要に応じてほかの外科系学会と第3次試案について協議を進めていく意向を示した上で、「日本医学会が、医療安全確保に取り組む医療界の核となって動くことを期待している」とも述べた。
日本経済新聞 2008年4月9日
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080408AT1G0802408042008.html
フジサンケイ ビジネスアイ 2008年4月8日
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200804080039a.nwc
読売社説 2008年4月7日
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080406-OYT1T00592.htm
JanJan 2008年4月9日
http://www.news.janjan.jp/world/0804/0804084497/1.php
朝日新聞 2008年4月9日
http://www.asahi.com/job/news/TKY200804090351.html
News2UNet (プレスリリース) 2008年4月9日
http://www.news2u.net/NRR200830028.html
NHK 2008年4月8日
http://www3.nhk.or.jp/news/k10013429521000.html
政府は、急速に進む少子化の背景には女性が仕事と出産のどちらかを選択している状況があるとして、働き方を見直して仕事と家庭生活を両立させるための支援を行っていくことなどを盛り込んだ平成20年版の「少子化社会白書」の原案をまとめました。
政府が自民党の少子化問題に関する合同会議に示した「少子化社会白書」の原案によりますと、急速に進む少子化の背景には仕事と出産・子育てのどちらか一方を選ぶ二者択一の状況があると指摘しています。そして、こうした状況を解消するため、働き方を見直して仕事と家庭生活を両立させるとともに、さまざまな働き方に応じた子育て支援を行っていくとしています。具体的には、年次有給休暇の取得率を今の47%から10年後には100%にすることや、男性の育児休暇の取得率を今の0.5%から10年後には10%にまで引き上げることを目指すとしています。また、福田総理大臣の指示でまとめた保育所などに入るのを待っている「待機児童」をゼロにする計画を実現するため、企業の中に設けられる保育所を増やすなど、保育サービスを充実させていくことも盛り込まれました。政府は「少子化社会白書」を今月中に閣議決定し、企業や労働組合などに白書の内容の実現を求めていきたいとしています。
ライブドアニュース 2008年04月09日
http://news.livedoor.com/article/detail/3578758/
ある日、T子(26歳)さんは下腹部に軽い痛みを感じた。鋭いながらもそれほどのものではなかったので放っておいた数日後、今度は生理予定日には程遠いにも関わらず、膣から生理と同じぐらいの量の出血があった。
「お腹にも相変わらず痛みはあった。出血のことも、最近疲れ気味だったから、体のバランスが崩れたのかなと思ったんです。だからよく休めば治るかな、ぐらいにしか考えていなかった」
だが、さらにその数日後、T子さんは自宅で倒れ、うずくまってしまった。お腹のあまりの痛みに、動くこともできない。仕方なく床を這いつくばって電話を取り、救急車を呼んだ。行き着いた先の病院で知らされた病名は、クラミジアが原因の「骨盤腹膜炎」。T子さんはそのまますぐに入院することになり、1週間安静状態で抗生物質の点滴を打ち続けた。
T子さんは決して遊び人タイプではない。現在彼氏はいないが、だからと言って不特定多数の男性と関係を持つようなことはしない。だが、心当たりはあった。
「ちょっと前に元彼に会って、勢いでHしちゃったんです。元々彼の浮気癖のある人だったから、彼がクラミジアだったとしても不思議じゃない」
退院後も処方された抗生物質を飲み続け、ほどなくして完治。
「今でもあのときのことを思い出すと、まさか性病で入院するなんて、って情けなくて泣きたくなります」
「クラミジアや淋病などは、確かにかかる頻度が高く、社会問題となっています。ですがその理由をひもとくと、10~20代の若い患者が多いため、身を守る知識がないから。逆に言えば、知識をきちんと身につけてそれなりに対応していれば、それほど恐れる必要はないんです。仮にかかったとしても抗生物質で治りますし。もちろん放っておくと重篤な症状になってしまいますから、早期発見、早期治療は大前提ですが」
と言うのは都内の某内科に勤務するS先生。S先生によると、医者的優先度、死に至る可能性という面から見て、恐ろしい性病のトップ3はHIV、B型・C型肝炎なのだそうだ。3つとも感染の頻度はクラミジアやカンジタなどに比べれば低いものの、感染してしまったら死に至る可能性が高い。
B型・C型肝炎は急性ではなく慢性の場合、肝硬変を誘発し、さらにそこから肝臓ガンに至る危険もある。感染してしまったら1年間、毎週のインターフェロン投与で完治する可能性もある(特に急性C型肝炎の場合)が、確実ではない。
「死」の文字が目の前をちらつく恐ろしい感染症……このような感染症を防ぐためには、どのようなことに気をつけたら良いのだろうか。
「まずは血液に直接触るようなことをしないこと。それからセックスの際は必ずコンドームを使用すること」(S先生)
でも、もちろんいちばんは不特定多数との性行為を避けて、信頼できる人とだけすること。独女の皆さん、火遊びの代償は相当痛いですよ!?
生活ほっとモーニング 2008年4月9日
http://www.nhk.or.jp/hot/2008/0409/index.html
もしも、家族が病院で診療を受けた直後に病状が急変し亡くなったら・・・。
理由を知りたいと考えても、現状ではカルテや医師の証言だけが唯一の証拠です。
客観的に検証できる唯一の手段、解剖は遺体に傷をつけるため、家族としては受け入れがたい場合もあります。
こうした中で、遺体にCTなどの画像診断を行い、画像から死因を正確に特定するAi(エーアイ:オートプシー・イメージング)に注目が集まっています。
わずか5分の画像撮影のみで作業が終わり、しかも改ざんできない「客観的な証拠」になるため、遺族にとって真相を知るための有力な手段になると期待されます。一方、医師から見ても、「説明責任を果たす」ものにもなるため、前向きにとらえる現場も出始めています。
“予期せぬ死”に対して、患者と医師が納得するためには、どのようにコミュニケーションしていけばよいのか考えました。
※Ai(エーアイ):オートプシー(解剖) イメージング(画像診断)の頭文字をとったもの。
遺体をCTやMRIといった画像診断をすることで正確な死因を探る取り組み
毎日新聞 2008年4月8日
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20080408ddlk09040056000c.html
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