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(投稿:by 僻地の産科医)
本日の医療ニュースですo(^-^)o ..。*♡
伊関先生の本が、日経で紹介されていました!!!
医師不在で倶知安で看護実習へ/北海道
NHK 2008年3月2日
http://www.nhk.or.jp/sapporo/lnews/02.html
道南の江差町にある道立江差病院で常勤の産科医が不在になったことを受けて、この病院で実習を行っている看護学校は、新年度からおよそ130キロ離れた後志の倶知安町の病院で看護実習を行うことになりました。
道立江差高等看護学院は桧山地方で唯一の看護学校で生徒の必修科目になっている産科の看護実習を江差と八雲の2つの病院で行っています。
ところが道立江差病院で常勤の産科医が去年から不在になったため新たな受け入れ先を探していましたが、距離が近い函館では見つからず、130キロ離れた倶知安町の倶知安厚生病院で行うことになりました。
倶知安町での実習は新年度から始まり、生徒たちは年に3週間から4週間、宿泊費や交通費などを負担して実習を受けるということです。
これについて道立江差高等看護学院の品川由美子教務主幹は「函館市内の病院にも頼んだがどこも受け入れる余裕がなく断られた。産科医の不足により必要な実習ができなくなり、人材育成に支障が出てきている」と話しています。
医師不足:市立若松病院、内科を規模縮小 入院患者に転院要請へ /福岡
毎日新聞 2008年3月1日
http://mainichi.jp/area/fukuoka/archive/news/2008/03/01/20080301ddlk40040578000c.html
「さわらび医療センター」の常勤医が順次不在へ
陸奥新報 2008年3月2日
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/03/1073.html
弘前市中別所にある重症心身障害児者施設の県立さわらび医療療育センターが4月以降、三人にいる常勤医が順次不在となることが分かり、厳しい状況に直面している。県が医師確保に努力しているが、これまでのところ見つかっていない。同センターには24人が入所しており、県は1日、利用者の家族や職員に現状を説明。施設の閉鎖は考えておらず、医師確保に全力を挙げて取り組むという考えを示した。
同センターには現在、所長の吉村伊保子医師と、弘前大学が配置する整形外科医二人が常勤医として在籍しているが、吉村所長は3月末で定年退職。弘前大学も医師不足から、4月からの常勤医配置はできないとしており、常勤医が不在になる厳しい状況となった。
同センターは重症心身障害児者施設で、医療法上の病院でもある。このため、医師は所長を含め常勤換算で三人、また管理者は医師であり常勤であることが必要で、常勤医が一人もいなくなると、病院として存続することができなくなる。
県の医師確保は難航しており、一度は退職を了承された吉村所長が6月末までの勤務延長を決定。県の要請を受け、弘前大学も非常勤での医師配置を検討中だという。
説明会では「施設の在り方の検討も必要ではないか」という意見も出たが、県は必要性を認めながらも「当面は医師確保に全力を挙げたい」と述べ、吉村所長が退職する6月末までの常勤医確保を優先させる考えを示した
救命救急センター:長岡赤十字病院が一時、指定返上の危機 支援で回避 /新潟
毎日新聞 2008年3月1日
http://mainichi.jp/area/niigata/archive/news/2008/03/01/20080301ddlk15040230000c.html
瀬戸際で崩壊防ぐ 諏訪地方の産科医療
長野日報 2008年3月3日
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=9998
全国各地で医師不足による医療崩壊が表面化している。特に産科医の減少は深刻で、県内でも分娩(ぶんべん)を休廃止する病院や診療所が相次ぐ。諏訪地方では2月、産科医2人が勤務する市立岡谷病院(岡谷市)で1人が体調を崩し、分娩休止を検討していたことが発覚した。長野日報社は、諏訪地方の分娩取り扱い数と産科医療体制の現状を調査し、課題を探った。他地区に比べて”恵まれている”と言われる諏訪地方だが、各医療機関の自力に頼り、産科医療の崩壊を瀬戸際で防いでいる側面も浮かび上がってくる。
◆諏訪湖周辺に施設集中
諏訪地方で分娩を行う医療機関は7施設。2007年の分娩数は合計2269例で、6市町村の出生数1936人を上回っている。八ケ岳山ろく周辺で分娩の休止が続いた影響で、施設、分娩数とも諏訪湖周に集中。分娩数では開業医が担う役割の大きさが見て取れる。
一方で、件数には表れないが、諏訪赤十字病院と市立岡谷病院を「産科医療の基幹病院」と語る開業医がいる。異常の発生やリスクの高い出産など高度な医療行為が必要な緊急時に、医療スタッフや設備が整っている両病院が、受け皿として機能しているためだ。医師1人が体調を崩し、一時は分娩休止を検討した岡谷病院は「今後の医師確保に不安を感じている」と話す。妊産婦以外の救急患者も受け入れる諏訪日赤は、岡谷病院が分娩を休止すれば「大変な事態になる」と懸念。「お産の取りやめを考えざるを得ない」と訴える開業医もいる。
◆他地区からの妊産婦も
医師数は10年前とほとんど変わらない。諏訪中央病院と富士見高原病院の分娩休止の波紋は、地域内の産科医たちが吸収した。さらに上下伊那や松塩、山梨など他地区の妊産婦を受け入れ、産科医療の”防波堤”としても奮起している。半面、開業医の高齢化や後継者不足、妊産婦の流入に危機感を募らせ、「開業医、病院、行政の連携による対応と、将来を見通した地域全体の分娩システムづくりが急務」と警鐘を鳴らす関係者もいる。産科に多い女性医師への支援を求める声も強い。
人材不足は医師だけではないようだ。ある開業医は「能力を持った助産師の養成や医師をサポートする看護師が必要」と語った。ほかの開業医は「外科や内科に助産師が勤務しているケースもある」とし、適材適所に人材を配置する必要性を提唱する。諏訪保健所によると、県内の周産期死亡率(妊娠22週以後の死産及び生後1歳未満の死亡)は、06年は出産千件に対し4.4人。1980年の22.5人に比べて飛躍的に改善した。出生場所は70.8%(70年は41.8%)が病院。病院と診療所の比率は全国が1対1だが、県内は5対2。病院への加重傾向が年々強まる。より安全なお産を求める妊産婦や家族の意向が反映された数値だが、「安全が当たり前」と過剰に詰め寄れば、産科医は精神的にも追い込まれ、意欲を失っていく。多くの産科医が「お産は命懸けだということを一般の人たちに理解してほしい」と訴えている。
揺れる社会保障費圧縮 地域医療疲弊、見直し論噴出
北海道新聞 2008年3月3日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/79286.html
地域保健医療福祉推進協が定例会~遠紋圏医療の中核は「遠軽厚生病院へ」
北海民友新聞 2008年3月2日
http://www.minyu.ne.jp/digitalnews/080302_1.htm
北海道総合計画に連動した北海道保健医療福祉計画が平成19年度で終了することから道では平成20年度から向こう10年の「新らしい保健医療福祉計画」を進めているが、これらと連動した各種の医療計画では、2次医療センター病院として位置づけられている紋別道立病院の機能が同じセンター病院である遠軽厚生病院へのシフトする流れになっていて西紋地域では危機感が強まっている。
遠紋地域の保健医療福祉政策を総合的に行おうとするため、遠紋の市町村長や医師会や社会福祉協議会メンバーからなる遠紋地域医療福祉推進協議会(地推協、会長・宮川良一紋別市長)の定例会が29日、市文化会館で開かれ、紋別地域保健部(紋別保健所)から道の取り組みなどが報告された。
現在道が策定を進めているのは「新しい保健医療福祉計画」(仮称)と「北海道医療計画(仮称)」、「北海道周産期医療システム整備計画」(改訂版)、「小児科医療の重点化計画」(構想)、「自治体病院等広域化・連携構想」。各計画は平成20年度から平成29年度の10年間。今年3月までに策定される。
これまでの医療整備推進計画では比較的高度で専門性の高いサービスを提供する概ね保健医療のサービスの完結を目指す地域単位を第2次保健医療福祉圏としている。当地域では遠紋が1つの圏域となり、地域センター病院として「道立紋別病院」と「遠軽厚生病院」を指定し整備に当たってきた。新たな計画でも遠紋地域を2次医療圏としているものの療養病床と一般病床の基準病床を既存の1238病床を850床と大幅に減らした試算をしている。
北海道周産期医療システム整備計画(改定版)では医師の減少から3医育大学などから医師の派遣をうける病院を序列化し、地域周産期センターにおいても①優先的かつ重点的に医師の確保を図るもの③優先的に医師確保を図るもの③産科医療を提供するものとに分けて医師確保の優先順位を付けている。遠紋圏では遠軽厚生病院を②とし、紋別道立病院は③の扱いとなっている。紋別道立病院の産婦人科医の減員分を遠軽厚生病院に産科医を集中する現実を見捉えてたものとなっている。
さらに「小児科医療の重点化計画」では医師確保に向けて新たに重点化病院が位置づけられる。遠紋圏では遠軽厚生病院を指定している。これまで遠紋圏では東紋地域は遠軽厚生病院、西紋地区は紋別道立病院がそれぞれセンター病院として同じ力点がおかれてきたのだが…。
素案に対して宮川良一紋別市長ら地推協は2つの病院を等しく重点化病院とすることを訴えてきたが、道はあくまで重点化病院は遠軽厚生病院とするとしている。
紋別道立病院への医師手配が後順位となれば小児科までが廃科の恐れがあり、道立病院そのものの存立さえ危ぶまれる。
患者減少医師不足、来月から休診 関ケ原病院小児科/岐阜
中日新聞 2008年3月2日
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20080302/CK2008030202091899.html
関ケ原町の国民健康保険関ケ原病院の小児科が、患者数の減少を理由に4月から休診することが1日、分かった。数年前に常勤医師が不在となり、非常勤による外来診療を続けてきたが、近隣での小児クリニックの新規開業もあり、患者の流出に歯止めがかからなくなっているという。同病院は「地域の小児医療環境は充実しており、休診の影響は少ない」としている。
1952(昭和27)年に開設された小児科は、岐阜大付属病院から常勤医師の派遣を受けていた。しかし、新しい医師臨床研修制度の余波で地方に赴任する医師が減り、常勤医師の派遣がストップ。2002年6月から、3人の非常勤医師が交代で週3日、午前のみの外来診療にあたっている。
「小児科の患者は、急に調子が悪くなったときに診てもらうケースが多いので、非常勤では難しい。また、行くたびに医師が変わってしまったら、患者は定着しない」と瀬古章院長。近隣に小児クリニックが新たに開業した影響も大きく、患者数はここ数年で激減した。月間患者数の平均は、05年には249人だったが、07年は46人にまで減った。1日に2、3人しか患者が来ない計算となる。病院経営が苦しいことも、休診を決めた理由の一つ。1950(昭和25)年に開設した同病院は内科、外科、歯科など22の診療科を備え、ベッド数は計175床。町内をはじめ、隣接する垂井町や大垣市上石津町、滋賀県米原市などから患者が集まるが、赤字決算が慢性化している。
小児科の専門医がいる医療機関は、関ケ原病院のほか、不破郡内に3施設。入院・救急患者は大垣市民病院が受け入れているため、休診による患者への影響は少ないとみられる。健診や予防接種などの保健衛生業務は、従来のまま続けていく方針。瀬古院長は「地域医療の一環として、常勤医師が確保できるようであれば、すぐに再開したい」と話しているが、めどは立っていない。
なぜ新見から救急告示病院消えた?/岡山
山陽新聞 2008年3月2日
http://www.sanyo.oni.co.jp/l/news/2008/03/02/2008030211385745026.html
新見市は人口約3万6000人の市でありながら、救急告示病院が昨年、ゼロになりました。交通事故に遭った知人が市内で診てもらえず、真庭市の病院に搬送されたと聞きます。少子高齢化が進む中、しわ寄せが来るのは市民。なぜ救急告示病院が消えたのか。復活の手立てはないのでしょうか。<新見市、会社員男性(41)>
医師の確保困難に 市が再開に向け調整中
ご指摘の通り、新見市内では昨年1月から救急告示病院がない。唯一の渡辺病院(同市新見)が医師の確保が困難になったとして、認定を辞退したためだ。
「岡山大の非常勤医派遣が見送られ、常勤医も高齢化などで当直医の手当てが付かず、24時間体制の医療に応えられなくなった。現状では再開は厳しい」と遠藤彰院長は説明する。
救急告示病院・診療所は1964年の厚生(現厚生労働)省令に基づき、都道府県が認定。救急医療に関する知識や経験を持つ医師が常時診療に従事し、設備、専用病床などが整っていることなどを条件にしている。県内に96カ所あるが、15市では新見だけない。 県内の救急医療体制は、風邪など軽症患者が対象の「初期」、重症患者の「二次」、心筋梗塞(こうそく)、脳卒中など重篤患者を受け入れる「三次」に分けられる。
新見市内で市民が受診できる医療機関30施設のうち病院は4。初期救急では、診療所の医師が交代で内科、小児科患者を診る休日・準夜間診療所を新見医師会立の介護老人保健施設「くろかみ」(同市高尾)で開いている。休日は4病院が輪番で重症患者までを受け入れている。
救急告示病院がなくなる前から、渡辺病院以外の3病院に急患が運び込まれる例はあり、現在も可能な限り4病院が対応している。実態は大きく変わっていないが「24時間対応の救急告示病院が消え、市民の不安感がある」(市健康づくり課)という。 実際、市消防本部が昨年、救急搬送した1368人(前年1471人)のうち、市外の医療機関に運んだのは436人(同460人)で3割以上も占める。倉敷市の病院まで約80キロもある。地理的に不利な条件は否めず、搬送に1時間以上かかるケースは多い。
このため、重篤患者は川崎医科大付属病院(倉敷市)のドクターヘリに出動要請。新見市からの搬送は年々増え、昨年は66人に上ったが、経費や技術面から日中の運用に限られるのが実情だ。 同市は救急告示病院の再開に向け、関係機関と調整を進めているという。石垣正夫市長は「市民が安心できるよう、県や医療関係者に要望し医師の確保に努力する。ドクターヘリの夜間出動も国などに働き掛けたい」と話している。
ドクターヘリ夜間運航を
医療は、暮らしの安心を支える根幹だ。中でも救急医療は一刻を争うが、大阪や東京などで患者が満床などを理由に病院に治療を拒否され死亡する事案が続発。救急告示病院がないことに、市民が不安を抱くのは無理もない。
とりわけ新見市の現状は厳しい。市内に総合病院はなく、06年末の医師数は38人(県内5163人)。人口10万人当たりでは、106・9人と県水準(264・1人)の4割にとどまり、頼みの大病院は県南都市部に偏在している。04年度に新人医師の新臨床研修制度が始まり、研修医が都市部の病院に流れる傾向が強い。大学医局は人材が不足し、地方への医師派遣が困難になっている。現状では、へき地の重篤救急患者をいかに早く拠点病院に運ぶかが重要で、ドクターヘリの夜間運航は有効策と言える。さらに、医師不足を解消する抜本策が急務だ。
「何かが間違っている」救急医院の技師や看護師も疲弊
朝日新聞 2008年3月2日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200803010114.html
救急医療に携わり、重い負担を強いられているのは医師だけではない。看護師や検査技師らの疲弊も進む。過酷な勤務や権利意識が高まった患者への対応などで体調を崩したり、傷ついたりして、現場を立ち去る医療スタッフは後を絶たない。「何かが間違っている」。日夜、そうした疑念が膨らむ。
近畿の救急病院に約20年勤める臨床検査技師の女性は2年前、涙が突然、ポロポロと流れるようになった。頭がぼんやりして食べ物の味を感じられず、砂をかんでいるようだった。 臨床検査技師は医師の指導の下、血液や尿の検査、心電図や脳波などの生理学検査を担う。当直は多い月で5、6回。入院患者に加えて急患の検査が立て込み、ほとんど寝ることができない。
医師や看護師と違って検査技師は医療機関の定員基準があいまいで、病院経営の悪化によって人員が削減されやすい。勤務先でも20年間に臨床検査技師が約3割減らされ、十数人に。給料は据え置かれ、ボーナスも1.5カ月分減った。
「うつ状態」と診断されて休職したが、2週間で復帰した。「技師が補充されず、同僚の負担が増えると思うと辞められない」。でも、もう限界だと感じている。 日本臨床衛生検査技師会によると、臨床検査技師は全国で約7万人。高田鉄也専務理事は「医療に不可欠な存在なのに身分が保証されず、報酬も不十分。当直ができる正職員も減り、仕事は激化する一方だ」と明かす。
患者と接する機会の多い看護師も激しいストレスに悩まされる。
公務員共済組合病院に勤務していた大阪市の女性看護師(31)は昨春、辞表を書いた。復帰する気は今も起こらない。
通常の3交代勤務のほか、救急当直が月3回。急患は毎夜、20~40人来る。「共済組合の病院なのになぜ優先されない」と文句を言う公務員、「昼間は込むから」と平然と言い放つ軽症者、未払いの治療代が100万円を超す常習者……。 8時間立ちっ放しで、一息ついて笑顔を見せた途端、「何を笑ってるんだ」と患者に怒鳴られ、ひたすら謝らされたこともある。「人を助けたいという一番大事な気持ちを失ってしまった」
関西の脳外科専門病院で働いていた男性看護師(37)は「医師も大変だが、看護師だって人が足りない。この国の医療の仕組みはおかしい」と訴える。残業が多く、2、3時間の睡眠で次の勤務に入らざるを得ない。「薬の種類や量を間違えそうになった」
脳疾患の救急患者は初期症状で判断力が低下し、暴れることがある。入院後も目が離せないが、看護師3人で受け持つ患者は約50人。急患が来ればパンクする。年収は300万円余で、ほとんど昇給しない。 2年前、病室でベッドのセンサーが作動し、警報が鳴った。駆けつけると、患者が「飛びます」と叫んでベッドから飛び降りる瞬間。一命は取りとめたが、頭を強打し、「管理がなっていない」と家族から非難された。「やっていけない」と救急のない病院に移った。
日本看護協会の調査では、病院勤務の新人看護職員の離職率は9.2%。配置が手厚い病院ほど、離職率が低かった。小川忍理事は「救急病院は入退院が頻繁で、過重労働が常態化している。体制にゆとりを持たせるなど、真剣に対策を考える時期だ」と指摘する。
旭医大からの産科医、退職へ
北海道放送 2008年3月2日
http://news.hbc.co.jp/03021100.html
釧路赤十字病院の産婦人科に、旭川医大から派遣されていた3人の医師、全員が今月末で退職する意向であることがわかりました。
旭川医大は去年、医師不足に対応するため、釧路市内の別の病院への産科医派遣を取りやめ、北大系とされていた釧路赤十字病院に医師を集約させました。
この取り組みは「大学の垣根を越えた連携」と注目されましたが、3人が退職すると、わずか1年で破たんすることになります。
釧路赤十字病院は、道東地域の「総合周産期母子医療センター」に指定されていて、釧路管内の出産の4分の3にあたる1500例を扱っています。
「助産師のケアに関する苦情相談」
2008年3月1日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080301-OYT8T00219.htm
3日午前10時~午後4時。助産院や病院で受けた助産師のケアに関しての不安や不満、疑問など。日本助産師会の8支部が、電話で相談に応じる。▽東京(03・3262・9935)▽神奈川(044・788・7712)▽埼玉(080・5486・4061)▽静岡(0544・24・0754)▽愛知(052・613・5751)▽大阪(06・6775・8446)▽兵庫(078・362・1188)▽福岡(092・521・2025)
苦情相談ホットライン:県助産師会、看護への不安や疑問を受け付け--あす /福岡
毎日新聞 2008年3月2日
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20080302ddlk40100239000c.html
福岡県助産師会は3日、助産師に対する苦情相談のホットラインを開設する。看護についての説明不足や不信感、気がかりな料金など、妊娠・出産・育児にかかわる不安や疑問を受け付ける。産科不足で助産師への注目が高まっていることを受け、日本助産師会が呼びかけた。全国8カ所で一斉実施されるのは初めて。
市内を中心に出張分べんに応じているあかね助産院・助産師の長谷川眞弓さんは「助産師としっかりつながっていれば、母親の悩みの多くが解決できる。苦情や不満を誠実に受け止めて、よりよいケアに反映したい」と話す。受け付けは午前10時から午後4時。電話は092・521・2025。
病院の外来全国で最少 受診抑制一因か/静岡
読売新聞 2008年3月2日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20080302-OYT8T00549.htm
徳洲会 厚労省に抵抗 保険指定取り消し 行政訴訟も辞さず
読売新聞 2008年3月2日
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/jinzo/tj80302a.htm?from=tokusyu
泥酔患者の迷惑行為 救急病院の9割経験 神戸
神戸新聞 2008年3月2日
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0000858946.shtml
医療事故調に看護職の参画を
キャリアブレイン 2008年3月3日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14797.html
治療費回収強化へ法整備 資産差し押さえも 厚労省
MSN産経ニュース 2008年3月3日
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/080303/wlf0803030136000-n1.htm
復職支援の「女医バンク」 1年で53人就業
北海道新聞 2008年3月2日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/79293.html
「子どものそばでの喫煙は虐待」
佐賀新聞 2008年3月2日
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&blockId=806508&newsMode=article
ネコの飼い主は心臓発作リスクが低い
2008年2月21日/HealthDay News
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm
【動画で見れます】
社会問題化している産科医不足の現状を取材しました。
FNN HEADLINES 2008/03/01
http://www.fnn-news.com/headlines/CONN00128206.html
全国的に産科を取りやめる病院が相次ぎ、出産する場所が確保できない地域も出てきました。
今、医療体制の地域格差が浮彫になっています。
社会問題化している産科医不足の現状を取材しました。
【書評】
今を読み解く 地域医療、崩壊の危機
2008年 日本経済新聞 一橋大学教授 井伊雅子
日本の各地で医師不足や病院の経営難から「医療崩壊」の危機が叫ばれている。地域医療や自治体病院の問題は、医療政策そのものの問題だけでなく、民間も含めた医療機関の経営の問題や、地域における政治や行政のあり方などとも関わり、構造的にも複雑な問題で解決が非常に困難になっている。
●一般患者も問題
伊関友伸著『まちの病院がなくなる?!』(時事通信社、2007年)は、病院での現場経験に基づき自治体病院をめぐる問題の構造について丁寧な現状分析を行い、その変革のためのあるべき方策について提案する。医師のハードな仕事に対して行政や地域住民が無理会で、医師の立場や気持ちを理解せず、疲れ果てた医師たちが医療の現場から次々と立ち去っていくのが現在の医師不足の問題の本質であると著者は指摘している。
恫喝のような態度を示すモンスター患者やクレーマー感じゃと呼ばれる患者がいることは周知の事実で、ここに諸悪の根源を求めることはたやすい。しかし、医師を疲弊させ、やる気を失わせているのは、実は多くの一般の患者だという指摘は非常に興味深い。24時間夜間でも休日でも軽い症状で医療にかかる「コンビニ的な医療」。要求と批判しかしない住民。「自分の都合しか考えない社会」が医療崩壊の大きな要因であり、医療崩壊は地域社会全体の問題なのである。最近多くの地自体に広がりつつある小児医療費の無料化はこうした医療崩壊を助長する政策ともいえよう。
伊関氏は病院と住民をつなぐべき存在である痴ほう議会が担うべき役割の重要性を強調する。患者の要求を病院にぶつけるだけの議会が相当数存在するが、「地域医療を守っていくためには、地方議会議員の質を上げることが必要である。地方議会議員は医療や病院経営について勉強すべきである。自治体病院を自らの利権の道具と考えず、余計な干渉をしないこと。」
さて、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死ぬ。がん大国ともいうべきわが国だが、どのようながんでどのようにして亡くなったのかというような単純なことが驚くほど分かっていない。その理由はがん登録制度がないからだ。基本的な統計データがなければ複数の選択肢の中から自分に最適の治療方法を選ぶことなどできないと中川恵一著『がんのひみつ』(朝日出版社、2007年)は力説する。欧米ではがんによる志望が減少しているが日本では増える一方であり、これはがん登録が整備されていないことと関連しているという。
2006年6月に制定されたがん対策基本法に尽力された故山本孝史参議院議員。『救える「いのち」のために』(朝日新聞社、2008年)ではがん患者として、がん登録制度の重要性を強調する。がん登録の法制化は個人情報保護を求める社会の流れを受けて難しい。山本氏は、法制化を声高に叫ぶよりも、国民に「がん登録事業」が必要であるとの認識を深めてもらうよう、がん登録制度の仕組みの周知に務める重要性を説く。
●貧弱な病院資本
最後に、医療現場の荒廃を考える時に、一般にあまり議論されないが重要な問題として、日本の病院資本の貧弱さがある。投資的経費は診療報酬から支払われることになっているが、経済合理性のある十分な投資が行われてきたとは言えない。誰がどのようにどれだけ病院資産に必要な莫大な資本投資をするのか。病院資産の特殊性に対して政策的な措置を行わずに、病院資産を市場メカニズムにさらしてしまう問題点を指摘する論文が、齋藤誠「投資対象として見た病院資産」(「病院2008年1月号、医学書院)である。
「これだけ資本の豊かな日本社会において、良質な病院資産が枯渇するというのは悲劇的なことなのかもしれない。今は優れた医者の不足が深刻であるが、いずれは優れた病院の不足も深刻となるのではないか。」医療は資源を必要とするものであり、医療崩壊の要因分析には、資源配分の効率性の問題を分析して来た経済学的な視点が不可欠であろう。
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