このような記事が3月に載っていましたo(^-^)o..。*♡ ぽち→
助産所「安全確保に限界」 妊婦死亡も、産科医会調査
東京新聞 2007年03月15日
http://megalodon.jp/?url=http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2007031501000076.html&date=20070316003924
日本産婦人科医会が、2005年に助産所から高度医療施設に妊婦が緊急搬送された全国の計247事例を調べたところ、妊婦1人と新生児4人が死亡するなど、深刻な結果に至った例が含まれていることが15日分かった。
分析した久保隆彦・国立成育医療センター産科医長は「助産所が本来、正常な出産だけを補助する場であることを考えればこの数は多い」と指摘。すべての出産にはリスクが伴うため「医療機関と切り離された助産所での安全確保には限界がある。病院内の設置が望ましい」と話している。
調査には、全国の総合周産期母子医療センターや大学病院など地域の中核施設475カ所が、経験した緊急搬送例について回答。死亡例以外では母親1人に後遺症がみられたほか、長期入院が必要になったのが母親22人、新生児が36人いたことも分かった。
さて、このころ、ある産婦人科医のひとりごとコメント欄では、激論が続いていました。
以下いくつかのブログに分けていたものをまとめたものですo(^-^)o..。*♡
保健師助産師看護師法違反容疑に対する警察の家宅捜査に関する見解(日本産婦人科医会)
ある産婦人科医のひとりごと 2006/09/01
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/09/post_0776.html
助産院で産みました。ローリスクで近くに大きな病院も提携していたので不安はありませんでした。
助産院を問題視する人の中には「助産院は産科医と離れているから、なにかあった時に対処できない」と言います。
が、しかし、急変してから緊急帝王切開が行われるまでに、病院であろうと助産院であろうと、30分程度は時間がかかります。
助産院で急変が起きても、要は搬送の間にその準備をしてもらえば同じように急変から30分で手術は受けられます。
助産院で産む人が多くなれば、多くの人は病院のお出産に関して一切、医者の手をわずらわせることみなくなるし、本当に医者が必要な人がたらいまわしにされることなく、病院にかかれると思います。
また、必要な人だけに立ち会うことによって、医者はゆっくりと休養をとることができるし、助産院の助産師はつききりで産婦に寄り添うことができます。病院は忙しいから、一晩、ナースコールを持たされただけでほっとかれた、というようなことは本来危険なことだし、またそれに対して「病院は忙しいんだから仕方ない」というような風潮も、危険なことだと思います。
これで死亡事故が起きても、遺族は納得できないでしょう。最大限、努力してなお、助からなかった、ということとは違うのですから。
本来必要のないローリスクの妊婦が病院で産むことで、医者は休めない、助産師も医者も一人をゆっくり観察できない、本当に急変した患者がたらいまわしにされる、というまったく非合理的な今の状況はなんとかするべきだと思います。
投稿 名無し | 2007/03/12
何か事が起こってから母体搬送すれば、あとは病院が何とかしてくれる筈という考え方では、今後、絶対にやっていけないと思います。
他の施設からの母体搬送例で、急変から30分以内に帝王切開をするのは絶対に不可能です。
急変から病院到着までにすでに30以上経過していますし、病院に到着後に母児の状態を診察し、手術の必要があると診断してから、術前検査を実施し、検査結果がすべて出そろってから、初めて手術室に入室が可能となります。手術室入室後に麻酔導入に30分程度はかかります。
どんなに条件が整っていても、急変から手術開始までに2時間以上はかかってしまいます。
常位胎盤早期剥離、弛緩出血による出血性ショック、産科DICなどは、ローリスクの妊婦であっても一定の確率で必ず発生します。突然、予想外の異常が発生して母児が急変し、直ちに医学的対応が必要になった時に、その場では何もできない状況にあれば、母体死亡や死産となってしまう可能性が非常に高くなります。
自己の責任で、すべてを自然の経過に任せるという個人の選択も当然あり得ます。医療のサポートを受けるか受けないか?は、個人の選択の問題です。
投稿 管理人 | 2007/03/12
>病院に到着後に母児の状態を診察し、手術の必要があると診断してから、術前検査を実施し、検査結果がすべて出そろってから、
多分、名無しさんはここら辺までを助産院(及び病院への搬送中)で可能だと考えていたのでしょう。
そして病院の方では「急変があった」という時点から手術の準備(どんな手術になるか分からないのに)を始めてもらうつもりなのでしょう。
投稿 | 2007/03/12
違うと思いますよ。
「何かあったら大変だからみんなで、病院で産みましょう」という考えこそ実は現実離れした非効率的なものだから、今の状態なんです。
>他の施設からの母体搬送例で、急変から30分以内に帝王切開をするのは絶対に不可能です。
絶対だなんていいきれるわけがありません。
院内助産院を実施しているところだってありますよ。
私が産んだ助産院は15分圏内に大きな病院があって、そこに定期健診も行っていました。
逆に言いたいのですが、人手が足りなくて、急変時には自宅待機しているDrを呼ばなければならない病院もあります。
助産師が足りなくて、つききりで見守れない病院もあります。
病院だから、助産院だから、と結論つけて話す人は信用できないですね。
ナースコールを押しても、すぐに駆けつけられない病院だってたくさんあります。
なによりも、奈良の亡くなった妊婦さんのように重篤な状態でも16箇所も病院をたらいまわしにされるよいうな状況こそが最も不幸なことです。
そういった視点も含めて考えれば、おのずと答えは見えてくると思うのですが。
ちなみに、「助産院で産むと死亡率が高くなる」というのは様々な実験の結果、否定されています。
一部の人達の言う「病院でさえ産めば異変があった時に大丈夫!(以下、突発でおこる病名の羅列)」という意見は、これだけ産科医療の危機が言われている中でもう少し考えてもらいたいです。
迅速に対応し、病院と連携することによって、「医者が助かる」という視点でものを考えるべきだと思います。
実際、そう言って助産院や個人病院と協力しあって地域医療を支えている医者はたくさんいますよ。
投稿 | 2007/03/12
15分で到着するとして、その間に医者、助手、道具とベッドの確保。
あとは着いた患者を診察して必要な手続き、と考えていましたが。
というか、救急車で運ばれてくるのと同じ手数ですよ。
もちろん大病院でも、助産師が、たとえ相手がローリスク妊婦だとしても、24時間つききりでそばについて、異常が起きれば素早く察知でき、なおかつどんな時間帯でもすぐに手術できるだけの状況が整えられて、なおかつそれでも、本当の重篤な患者の飛び込みにも対処できるほどに現代の産科が恵まれた状況なら、いいですよね。
だけど、残念ながら、現実は誰しも認めるとおり悲惨な状況です。
だからこその意見なのですが・・・誤解されているようですね。
これだけ、人手不足が問題にされているのに、ローリスクの人達も大病院で産め、というのは非現実的だと申し上げたいです。
ちなみに、助産院では病院で検診を受け、そこで許可がおりなければ産めません。
>医療のサポートを受けるか受けないか?は、個人の選択の問題です。
というのは、正確に言えば
>医療のサポートの度合いをどれだけの割り合いにするかは個人の選択の問題です。
ということです。
助産院で産んだ人達は少なからずの医療のサポートは受けています。
ただ、それを少なく受けたことによって、お医者様の手をわずらわせる機会を減らし、医療という社会資源を有効に活用したとも言えるわけです。
もともと病院での出産が必要でない人が、病院で産まなかったことによって、その間に他の重篤な患者の方が少しでも早く治療を受けられた可能性はゼロではないのですから。
一人一人が視野を広く持つことが大切だと思いますよ。
投稿 | 2007/03/12
突っ込みどころはいろいろあるのですが、
「助産院で産むと死亡率が高くなる」というのは様々な実験の結果、否定されています
この手の報告助産師の出す雑誌で読んだことありますが、これは本当に信頼に足る報告なのでしょうか。統計は恣意的に操作すればどうにでも結論付けられると思いますが。
「助産院は安全」というブログで紹介されていた助産院分娩が主体のオランダでは、周産期死亡率の高さが問題になっているようですよ。
分娩の安全性のためには産科医と助産師が同じところで連携をとること、それとは別に産婦人科医を増やすことが必要だと思います。そもそも現在日本の助産院分娩は1%程度です。そして助産師自体も不足しています。助産所からの搬送は1割にものぼります。助産師が単独で扱うことでこの問題が解決するとは到底思えません。
医療資源の分配の問題とは違うと思いますよ。
まあ、国民が助産院の危険性を充分認識してなおかつ、選ぶのならありかもしれませんが。
たまたまご本人が助産院で無事に埋めたからと言って一般化してよいのでしょうか。
投稿 助産院の安全性 | 2007/03/12
当科でも、正常分娩の場合は助産師がつききりで付き添って分娩を介助し、医師はほとんどタッチしてません。医師と助産師が同じ職場で緊密に連携し、協力して仕事をしています。
助産師外来で、一人一人の妊婦さんの希望を聞いてバースプランを作成し、そのバースプランを最大限に尊重して、助産師が分娩介助をしています。分娩時には、一人の妊婦さんに助産師が最低3人は付き添って介助しています。
特に異変がなければ医師はただ見守るだけです。
母児の急変があれば、その時点でリアルタイムに医学的な対応を開始します。
最近は、周辺の分娩施設が激減したため、緊急母体搬送例や新生児搬送例は激減しました。それとともに、NICU(新生児特定集中治療室)の重症例が激減したと当院の新生児科医が言ってます。当院の分娩件数が倍増したにもかかわらず、当院NICUに収容される新生児数は減り、しかも重症例の占める割合が激減したそうです。
要するに、助産師、産科医、新生児科医、麻酔科医が、一つのチームとして、同じ施設で連携し協力することによって、分娩の安全性が飛躍的に増したし、患者のさまざまなニーズにも無理なく答えられるようにもなったし、スタッフ個人個人の負担は減って、激務だった勤務状況も緩和されました。この周産期医療チームの中で、助産師の果たしている役割は非常に大きいです。
また、地域の開業の先生方と連携して妊婦検診を行うことにより、当院産科医師の外来診療の負担を大幅に軽減できました。
それぞれの地域の特殊事情の中で、関係者がよく話し合って、母児にとって最善と思われる方策を考えてゆくことが大切だと思います。
投稿 管理人 | 2007/03/12
病院勤務の産科医&助産師には、やりきれない誤解にみちた文章です!
特に緊急時の搬送、緊急時の対応はそれほどみなさんが考えるほど簡単な事ではないし、かなりの人手とストレス・手間・危険性があることだ、ということが理解されていません。
助産院のデータに関しては、どこかきっちりだしてほしいものだと常々思っているのですが。。。
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