shyさま、 通りすがりさま御紹介の記事です!!
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週刊文春より 患者を侮辱する医者向けサイトの大ゴーマン
http://www.bunshun.co.jp/mag/shukanbunshun/
もうひとつ、今後の予定としてSpa!もご用意しております。
さて、どうぞ!!
患者を侮辱する医者向けサイトの大ゴーマン
週刊文春 5月17日号 p156-158
「まだ心の傷が癒されていない私たち遺族にとって、ネット上の医師専用を謳う掲示板で、嘘や中傷、さらに守秘義務違反と思しき診療情報の書き込みが続くことは、堪えがたい苦痛。ある意味で二次、三次の被害を受けているようなものです。
今回、逡巡の末、私たちが刑事告訴の気持ちを固めたのは、同じような“被害者”が他にもいると知ったから。このようなことが許されて良いはずはありません」
昨年八月、奈良県大淀町の町立大淀病院で分娩中に脳内出血で意識不明に陥り、県内外の十九の病院に受け入れを断わられ死亡した高橋実香さん(32)。彼女の養父、高橋憲治氏は悔しさを滲ませてこう語ったが、それも無理はない。
実香さんの死の内幕をスクープした毎日新聞の報道(十月十七日付)以降、この掲示板には彼女の個人情報や診療情報が流出し(※僻地の産科医注:これは最新情報ではありません。http://blog.m3.com/OB_Gyne/20070506/_.._5_6_1を参考にしてくださいね) 遺族に対しても、
<今やお産を気楽な娯楽ように考えている妊婦とその夫が多すぎる(中略)妊娠したら健康な児が生まれて、なおかつ脳出血を生じた母体が助かって当然、と思っているこの夫には、妻を妊娠させる資格はないッ!>
といった信じられない中傷が含まれていたのだ。前出・高橋氏が続ける。
「掲示板には、我々が後にマスコミに開示した看護記録や入院カルテとほぼ同じ内容が書かれていただけでなく、入院前の記録や病院関係者でしか知りえないような情報も流出していました。
さらには歪められた情報が、あたかも真実であるかのように扱われていたことも許せません。
大淀病院の主治医は、意識不明に陥った実香を放置して(僻地の産科医注:これについても医学的に疑問はあるのです http://blog.m3.com/OB_Gyne/20070504/2 )一時間二十分もの間病床を離れた。その理由を『仮眠室で寝ていた』と私たちに証言しましたが、掲示板では“ソースが確実なきょう聞いた話”として<担当医は当直室(仮眠室)から絶望的な気分になりながら電話をかけ続けた>と書かれている。その後の書き込みでは『仮眠の事実などなかった』とする論調が、既成事実であるかのように展開していったのです」
しかもわざわざ投稿者の名に“エロ内科医師”などというふざけた仮名をつけて遺族感情を逆撫でしたうえで、(僻地の産科医注:医師限定でしか資格の取れないものに書込みのはずなのに、「遺族感情の逆撫で」ってなんでしょうか?そもそも見られる前提ではない書込みに「逆撫で」はないのでは??)
<これが事実なら、仮眠だとか放置だとか悪意に満ちた記事は著しく名誉を毀損するものです。新聞社を訴えましょう>
とマスコミ報道が捏造であるかのように煽ったのだ。
実香さんの遺族は、すでに四月二十六日に奈良県警に事情を説明した(よかったですね!これでそもそものカルテ流出源とおぼしき読売新聞からも説明が得られるはずです )後、証拠書類も提出。被疑者不詳のまま、個人情報保護条例違反や、守秘義務違反での刑事告訴を視野に入れている。
自らも会員登録している医師が解説する。
「これは『m3.com』というソニーグループの医療専用サイトのなかにある医師専用の掲示板です。
このサイトは医療従事者を対象にしたもので、会員になるには勤務する病院名などの入力が必要です。約35万人の会員のうち、医師は14万6千人。これは日本の医師の実に55%に相当するとされており、医師の入会は無料となっています。
製薬会社にとっては、自社の医薬品の情報提供や販売促進の恰好の場であり、他の一般企業にとっても、高収入な医師のみにしぼった営業活動ができる。そのためソニー内部でも評判が高いと聞きます。
もともとはソニーの社内起業の一環としてスタートした運営会社は、ソネットの子会社として今では東証への上場も果たしています。
そのサイトの一番のウリが、医師限定で参加でき、仮名で書き込むことができる件の掲示板なのです」
「原因を作った親の責任だ」
m3のホームページ上では、掲示板を「現在14万人の医師が、疾患・治療法など専門議論から、生活に関する多彩な話題まで、意見交換されています」と説明しているが、実態は医師としてのモラルを疑うような書き込みや誹謗中傷も多く、さながら医師版2ちゃんねるの様相を呈している。
例えば、04年に福島県立大野病院で帝王切開を受けた女性が失血死した医療事故は、医師が業務上過失致死などで罪を問われ、メディアでも大きく報じられたが、この掲示板では「医師に責任はない」という意見が大勢を占めた。
<こんな不当な逮捕には完全無罪となり、いちゃもんとしか思えない訴えを起こした家族、不当逮捕した警察に対しては、逆に名誉毀損、精神的苦痛に対して逆控訴して欲しいくらいです>
<間違っても患者遺族がかわいそうだからという理由で安易な和解、調停には持っていかないよう切に願います。無罪は当然ですが、検察は被告に不当な苦痛を与えたことへの批判を裁判長の口から聞きたいです> 患者家族への配慮よりも、優先すべきは“医者の正義”ということか。(この国は“正義”は必要ないと?予見できないものまで“医師の責任”が正義だとでもおっしゃるのでしょうか?)
都内の総合病院に勤務するある医師は、昨年九月、高知医療センターで心臓手術を受けた男児が脳梗塞で意識不明の重体に陥った医療事故への酷い書き込みに、不快感を隠さない。
「男児の手術が心臓の壁に穴が開く“先天性心房中隔欠損症”の手術だったことだけを捉えて『先天性心疾患で子供が死亡したなら、その原因を作った親の責任だ』と断じていました。医師のモラル以前に、こんな人が医者であることが信じられませんでした」
匿名性の気安さからか、日頃のストレス発散の矛先は、同業者にも向かっている。
「精神科医の和田秀樹氏を“和田不出来”などと茶化す子供じみた低俗な批判もあれば、ある関西の大学医学部教授は『手術成績が悪いのは事実らしいです。就任直後より先輩の医者を呼んで手術を教えてもらってたそうです』との個人攻撃を受けています。削除要請を出しても、実際に削除されるまでの間は人の目にさらされる一方で、書き込んだ当人の個人情報の開示を求めても応じてもらえない。なかには警視庁に被害相談に出向いた医師もいると聞きますし、掲示板自体を問題視する声は高まっています」(同前)
(というか、全国に誤情報を垂れ流すマスコミより、会員限定しか見られないm3がそれほど『画像まで掲載して』報じられる意味はないと思います。m3には文春に対して、この画像をどこから仕入れたか、詳細なる聞取りをすべきです!文春からm3にこの記事に関しての告知はあったのでしょうか?)
これに対し、m3の運営会社である「ソネット・エムスリー」は冒頭の高崎実香さんの診療情報のネット流出について「投稿を行った会員医師とも協議のうえで、事実関係が明らかになるまでは当該投稿の掲載を停止しています」(広報部)と説明。
今後のサイト運営については「調査の結果、当初の目的から外れている、あるいは当社の規約違反に当ると思われる投稿が完全には削除されていない事実が判明いたしました」として運営方法の改善を図るという。
しかし大和成和病院心臓病センター長の南淵明宏氏はm3の問題点をこう指摘するのだ。
「医者同士の有意義な議論の場所というならば、匿名ではなく実名で意見を述べ合うのが筋。そうして初めて医師にとっての研鑽の場になるわけで、無責任な批判や個人攻撃は何も生み出さないどころか医療崩壊の一因であるとも言えます」
患者や遺族を蔑ろにする医療に、今後我々は何を期待すればいいのか。
(どうでもいいですけれど、m3にはでは実名でこの記事に関して、しっかり法的対処を取るように要望しておきます。この記事、かなり問題です。m3所属の先生方、もしも問題だとおもわれる方がいらっしゃいましたら、できれば投書をお願いいたします)
<追記>
大淀事件についての情報流出疑惑についての詳細はこちらです!
あまり御存じない方、最新の情報はこちらですので、どうぞお読みくださいませ。(週刊誌は週刊ということで、どうしても情報が遅れていますね。)
推理は続く
新小児科医のつぶやき 2007-05-09
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070509
またこちらでは、関係記事の整理をしてくださっています。
いつもありがとうございます!
いなか小児科医のたわごとより
記事の整理 2007.05.08
http://blog.m3.com/pediatrician/20070508/1
一般の認識 2007.05.08
http://blog.m3.com/pediatrician/20070508/2
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