おはようございます!
早いもので、5月ですね..。*♡
出始めた新年度の疲労をすこし癒して、いつかくる夏休みまでがんばりましょうo(^-^)o
では、今日のニュースです!
最初は、来年度の高齢者医療について。もうこれで決まっちゃうみたい。
それから共産党がまっとうなことも言ってくれています。
(↑墨東病院の件、産科医くれくれ政策をまだ根にもっているので)
そのあとは満を持して、「Drコトー」登場です(笑)!!
でもイチカバチカで手術してはいけないんですよ?
そのあと一般の方々も疲れている、というニュース。
調査が甘いですね。一週間の労働時間、時間外労働の時間がわかれば知りたいのに。
あと中国のニュースと、噂に聞いていた糖尿病壊疽へのうじ虫療法。
あと妊婦さんにシートベルトを! ではいきます。
後期高齢者医療制度 来年4月開始
75歳以上から保険料月平均6200円
2007年4月30日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-30/2007043001_01_0.html
75歳以上のお年寄り全員に、月平均6200円の保険料負担――。厚生労働省はいま、2008年4月から始める新しい「後期高齢者医療制度」の準備を急ピッチで進めています。
自公の法改悪で対象は千300万人
後期高齢者医療制度は自民、公明の両党が昨年強行成立させた医療改悪法の大きな柱です。七十五歳以上は、現在加入している国民健康保険や組合健保、政管健保などから脱退して、後期高齢者だけを対象にした新しい医療保険制度に入ります。厚労省は、約千三百万人が対象になると推計しています。
新制度では、現在、子どもの健康保険などの扶養家族になっていて保険料負担がない人を含めて、七十五歳以上のすべての高齢者が保険料を支払うことになります。
保険料の額は、都道府県ごとに決められますが、厚労省は一人あたり平均で月額約六千二百円(年間七万四千円)になると試算しています。(扶養されていた人は、二年間限定で月平均千五百円の措置)
年金から天引き保険証取り上げ
年金を月一万五千円以上受けている人は、保険料が年金から「天引き」されます。厚労省は、七十五歳以上の八割程度が天引きの対象になると見込んでいます。介護保険料(平均で月四千九十円)と合わせて、毎月平均一万円を超える保険料が、年金から引かれてしまうことになるのです。
重大なのは、保険料が払えない高齢者に対する保険証取り上げと資格証明書の発行を法律に明記したことです。資格証明書が発行されると、窓口で十割負担をしなければなりません。これまで七十五歳以上の人には発行していなかったものを、「公平性の確保」を理由に改悪しました。
70―74歳の負担1割から2割に
六十五―七十四歳の高齢者は、いままでどおり現役世代と同じ医療保険に加入します。
ただし、国保に加入している六十五歳以上の高齢者世帯は、〇八年四月以降は国保料が年金から天引きされます。「保険料の納付率の向上が期待できる」(厚労省)というねらいです。
さらに七十―七十四歳は、病院窓口での支払いが〇八年四月以降、現行の一割負担から二割負担に上がります。「現役並み所得」(夫婦二人世帯で年収五百二十万円以上)の人は三割負担です。
●後期高齢者医療制度の創設
◇75歳以上のすべての人から保険料を徴収(1人あたり平均6200円)
◇保険料は年金から天引き
◇保険料滞納者からは保険証を取り上げ、資格証明書を発行
●国保加入の65歳以上の高齢者の保険料を年金から天引き
●70-74歳の患者負担を1割→2割に引き上げ
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後期高齢者医療制度 高齢者を75歳以上の後期高齢者と65―74歳の前期高齢者に分け、後期高齢者だけの独立した医療保険制度を創設します。都道府県単位で新たにできた「広域連合」が運営します。新制度では、後期高齢者向けに他世代とは別建ての診療報酬をつくることになっています。「後期高齢者の心身の特性にふさわしいものにする」ことを口実に診療報酬を引き下げ、「差別医療」「手抜き医療」になる危険性があります。
医学部定員削減やめよ 医師確保へ住民と運動
2007年4月30日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-30/2007043005_01_0.html
医師不足の大きな原因は、医師の増加が医療費増大につながるため、政府が一九八〇年代以降、医学部の定員を削減するなど医師の養成を抑制してきたためです。
12万人も不足
二〇〇四年からは臨床研修制度の義務化で、新人医師が地方の大学病院より都市部の病院を選ぶようになり、地方の医師不足に拍車をかけています。
日本の医師数は人口比でOECD(経済協力開発機構)加盟三十カ国中二十七位で、加盟国平均に比べて十二万人も不足しています。
厚生労働省はこれまで「地域や診療科によって偏在しており、医師は過剰」としていましたが、昨年八月、医師不足が深刻な十県の大学医学部の定員増を打ち出さざるをえなくなっています。
日本医労連は、医師不足打開へ「五つの提言」を発表しています。医学部の定数を最高時(一九八一年の八千三百六十人)まで増やすことや、地域の救急体制の整備・拡充をおこない、産科や小児科などの集約をやめること、労基法を守った勤務条件になるよう緊急対策をとること―を求めています。
県が補助事業
日本医労連と自治労連は、住民と共同して地域医療を守ろうと運動し、医師確保対策が予算化されるなど成果をあげています。
病床百床あたりの医師数が、全国四十三位と大きく遅れている青森県。
県労連と県医労連、自治労連県本部は昨年一月から二月にかけて三十八自治体を訪問し、首長や担当者と懇談。「診療報酬引き下げで経営が苦しい」「医師確保に県のリーダーシップが不可欠」など出された声をもとに、県に「医師需給計画」の策定を求める陳情書を提出し、交渉しました。
県に需給計画の策定を求める陳情書は、十九自治体で採択されるなど県政の争点になり、〇六年度から弘前大医学部入学生への就学資金貸与や県下自治体の医師確保対策への補助事業がスタートしています。〇七年度からは、研修医を指導する医師の負担軽減のため「医療秘書」を配置する事業が新たに実施されています。
青森自治労連は「実態を調べ、政治の争点にしたのが力になった。しかし、実態から見ればまだまだ不十分」として、県に医師確保の需給計画策定や自治体病院の再編成計画の見直しを求め、国に対しても医療費抑制政策の転換を求めて運動を続けています。
勤務医 過酷労働の実態 3割が80時間以上残業
妊娠時異常 6割経験 日本医労連と自治労連調査
2007年4月30日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-30/2007043001_02_0.html
日本医労連と自治労連が共同してとりくんだ「医師の労働実態調査」で、勤務医の過酷な労働実態が明らかになりました。その実態と原因、打開を求める運動を見ると―。
調査は、二〇〇六年十一月から〇七年三月に実施しました。三十三都道府県の千三百五十五人が回答。三十歳代38%、四十歳代30・8%となっています。
睡眠とれない
宿直回数(前月)は平均三・〇回。81・5%の医師が宿直明け後も勤務しています。日勤後に当直に入り、明けてまた日勤という三十二時間労働がまん延しています。
労働時間の平均は一日一〇・六時間、週五八・九時間。週六十時間以上が34%にのぼり、休日なしの連続勤務が平均で一八・三日となっています。睡眠も休みもとれない長時間労働が常態化しています。
時間外労働は月平均六二・九時間。三割が「過労死ライン」の八十時間以上です。前月の休日ゼロが28・8%もいました。
「一年間で内科医が七人辞職し、通常の業務ができない。当直回数も倍になった。当直明けも外来があり常に余裕がなく患者さんのためにならない」(埼玉県・男・三十歳代)、「終業時間に帰宅したことは一度もない。同時に複数の緊急事態が発生したときに対応できるマンパワーが絶対的に不足している」(長野県・女・二十歳代)など、悲痛な訴えが寄せられました。
5割辞めたい
女性医師の97・3%が生理休暇をとれず、六割が妊娠時の異常を経験しています。五人に一人(21・3%)は、妊娠時の夜勤・当直の免除など保護や支援を受けていませんでした。
「女性が働くには本当につらい職種。生理痛が強いのに休めないし、下痢がひどくて医師から入院を勧められても、外来診療と手術を通常通りやっていたこともある」(栃木県・女・三十歳代)
男女合わせて四割以上が「健康に不安」「病気がち」と訴え、「疲労を感じる」と答えたのは九割を超えました。五割以上の医師が「職場をやめたい」と考えており、医師不足を感じる人は89・3%にのぼっています。
医師不足解消のために賃金や労働条件改善、診療体制充実、医療事故防止対策の充実などを求める声が多数でした。
鹿児島県の三十代の男性医師は「医師も基本的には労働者である。これを無視した医療のあり方にメスを入れてほしい。医師本人のいのちの問題であり、国民の健康問題にも関与しているので早急に改善してほしい」との声を寄せました。
県がDr.コトー養成 離島希望医学生に学資/ 沖縄
沖縄タイムス 2007年4月30日(月)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200704301300_02.html
指定機関勤務者は返還免除
県は二十六日、医学部卒業後、離島へき地に勤務した医師に貸与資金の返還を免除する「県医師修学資金等貸与制度」の説明会を琉球大学医学部で開き、学生約二十人が参加した。貸与金額は一人あたり年間、百七万円―百三十七万円、専門研修医は百八十万円。県立北部病院など県の指定医療機関で、一年から四年勤務すると免除される。
大学修学資金は、県内高校を卒業した者また両親のいずれかが県内に住所のある者など一年から六年対象のものと、産科・脳神経外科・麻酔科などの医師として勤務を希望する五、六年対象の二種類。定員は約十八名を予定している。
小児科希望の金城康治さん(同大医学部六年)は、「県の医者不足が指摘される中、同制度は意義ある取り組みだと思う。将来は、県のために活躍したい」と話した。
金木病院の救急復活を呼び掛け 住民団体、行楽客にチラシ配布/青森
陸奥新報 2007/04/30
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07043002.html
チラシを配る住民団体のメンバー
医師不足で1月から救急車受け入れを休止している公立金木病院(五所川原市)の救急復活を願い、住民団体「金木病院の救急体制を維持する会」は29日、金木桜まつり開催中の県立芦野公園でチラシを配り、行楽客に活動への協力を呼び掛けた。
チラシ配布は、玄関に白い布を結び付け救急復活への願いを表現してきた「ホワイトリボン運動」への参加を改めて広く呼び掛けたもので、同まつり会期中に計約1万枚を配る方針。
この日は同会に加え、東京ふるさと金木会(工藤源次郎会長)も参加。両会会員ら約10人が班に分かれて、園内を散策する家族連れらにチラシを配った。
維持する会としては久々の表立った活動となったが、事務局の一戸彰晃さん=同市金木町=は今回のチラシ配布について「住民が問題を忘れず、救急復活を願い続けていることをアピールしたい」と趣旨を語った。
20、40代「疲れてます」 連合総研が勤労者調査 「新入社員、中間管理職多い世代」
北海道新聞 07/04/30
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/23471.html?_n1040=4&_n1044=2&_n1045=5&_n1046=1&_n1047=2
二十歳代、四十歳代の労働者は、疲れがたまっていると感じている人の割合が他の世代に比べて多いことが、連合のシンクタンク、連合総研が二十九日までにまとめた勤労者調査でわかった。働き方との関係では、仕事量を自分で調整できる人や、職場の人間関係がよいとする人の疲労が少なかった。
調査では、「イライラする」「よく眠れない」など十三項目について自覚症状の有無を質問。回答を得点化して合計し、全体を得点の多い「高疲労」(46%)と、少ない「低疲労」(52%)の二グループに分けた。
年齢層別に高疲労の比率を見ると、二十代が55%、四十代が48%で、それぞれ全体の比率を上回った。正社員に限ると二十代は57%、四十代は53%だった。
連合総研は「年齢との因果関係はよく調べる必要があるが、二十代は入社したばかりで使われやすく、四十代は中間管理職として上下から、たたかれ疲れているという実感に合う」としている。調査は三、四月に首都圏、関西圏で民間企業に勤める九百人を対象に行い、七百三十八人から回答を得た。
中国:臓器移植条例施行 売買禁止で移植ビジネスに歯止め
毎日新聞 2007年4月30日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070501k0000m030063000c.html
中国政府は1日、臓器売買を禁止する初の臓器移植条例を施行する。これによって、臓器移植には提供者(ドナー)の同意と無償であることが必要となる。中国では富裕層や外国人が貧困層などから大金で臓器を買い取り、移植手術を優先的に受けてきたが、条例の施行によって不明朗な移植ビジネスに一定の歯止めがかかることになる。
条例は「いかなる組織、個人による臓器売買も禁止する」と明記。臓器売買が発覚した場合、収益の没収と収益の8~10倍の罰金が科される。売買に関与したり、手術・医療費以外の金銭を請求した医療機関の処分も明確化された。
また、生存者からの臓器摘出と移植手術は親族間を除いて禁止される。移植手術機関も厳選され、中国政府はこれまでに約160カ所の病院に移植手術を許可した。
一方、今回の条例に死刑囚に関する内容は盛り込まれず、不十分との指摘もある。中国衛生省は昨年、ドナーの大多数が死刑囚であることを公表。死刑囚の臓器提供には本人と家族の同意が必要だが、実態は不透明だ。
今年1月から最高人民法院(最高裁)が死刑判決を一括して慎重に許可することになったため、死刑執行は減少し、ドナーも減るとみられている。
中国には臓器移植を必要とする患者が100万~150万人いるが、毎年約1万3000人しか移植手術を受けられない臓器不足の状況にある。貧困者による臓器売買もあり、腎臓は10万元(約150万円)前後で売買されてきたという。
ウジ虫療法で足切断回避 難治性潰瘍に高い効果
産経新聞 2007/05/01
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070501/wdi070501000.htm
糖尿病などで足が壊死(えし)する「難治性潰瘍(かいよう)」で切断しか治療法のない患者に、岡山大の三井秀也講師(心臓血管外科)が「マゴット(ハエ幼虫)セラピー」という治療法を行ったところ、9割の患者が足を切断せずにすむなど高い効果が認められていることが30日、分かった。
日本では壊死による足切断は3000例を超えるとされる。三井講師は秋にも医師主導臨床試験に取り組む予定。英国では保険医療が認められ、年間数百人が治療を受けている。
腐敗した部分を食べる
マゴットセラピーは、壊死した皮膚にハエの幼虫をガーゼとともに固定して行う。幼虫が腐敗した部分を食べ傷をきれいにするとともに、幼虫の唾液(だえき)に含まれる物質が微生物を殺す役目を果たし、傷の回復を早める。週に2回ほどガーゼを取り換え、2~3週間で効果があらわれる。
患者の痛み軽減
三井講師はオーストラリア留学中にこの治療法を知り、平成16年に糖尿病などの合併症で足切断しか治療法のない60代の女性に日本で初めて実施。潰瘍が1週間で半分の大きさになり、患者の痛みも軽減したという。傷が完治したこの女性は3カ月で退院。切断をまぬがれた足で歩行に努めたためか、その後の糖尿病のコントロールも良好だという。
マゴットセラピーはこれまで国内27カ所で約100例が行われ、このうち三井講師は66例を手がけた。患者はいずれも他の医療機関で「即足切断か足切断の可能性あり」と診断されたが、治療の結果、58例で傷が完治し、足切断せずにすんだという。
金銭的負担が大きい
治療に使うのはヒロズキンバエの幼虫。当初はオーストラリアから輸入していたため完治まで約30万円かかったが、現在は自前で育てたものを使うため費用は12~18万円ですむようになった。それでも保険適用される足の切断手術(1カ月の入院で自己負担約8万円)に比べると、患者の金銭的負担が大きい。
三井講師は「自分で歩くことができれば、糖尿病もコントロールしやすくなり、医療費削減につながる。全国どこの病院でも治療を受けられるようにして、1人でも多く足切断から救いたい」と話している。
妊娠中もシートベルトを
asahi.com 2007/04/30
http://www.asahi.com/car/nambo/20070430.html
私は7年ほど前から、妊婦のシートベルト着用を啓蒙する活動をしています。この7年間で自動車メーカーの姿勢はかなり変わったと思われますが、一般ユーザーの認識はまだまだです。他の先進国と比較しても、妊婦や子どもに対する交通安全意識は、恐ろしく低いといえるでしょう。世界に誇れる自動車を数多く生産している日本ですが、安全意識はまだまだ世界に誇れるものではないようです。
日本を除く先進国のほとんどは、妊婦のシートベルト着用が法律で義務づけています。法規制の有無に関わらず、自分の身は自分で守るという意識の高い国では、妊婦はシートベルト着用が当然という考えです。
妊娠の話となると、どうしても男性にとっては「なんとなく恥ずかしい」「触れてはいけない世界」という意識が働くのか、たとえ自動車技術者であっても、警察官であっても、このテーマを敬遠しがちに思えます。
チャイルドシート同様、「母と子の安全」に関する取り締まりや啓蒙活動が徹底しないのには、こんな背景が少なからずあると私は思います。やはり、法制化しかないのでしょうか。しかし、年々着用率が下がっているチャイルドシートの例を見ればわかるとおり、母親、父親はもちろん、社会全体で子どもを守るという意識向上なくしては、装着は定着しないような気もします。
自動車技術会が主催したシンポジウムを取材してきました。自動車技術会とは、1947年に設立され、現在3万5000人の会員を持つ学術団体です。今回のシンポジウムのテーマは、「妊婦・幼児・子供と高齢者の交通安全」。少子高齢化のこの時代に、日本はもちろん、世界の自動車技術のトップに立つ人々が、交通弱者についてどんな風に考えているのか? 大変気になるテーマです。
私がもっとも興味を持ったのは、やはり「妊婦交通外傷」に関する発表でした。独協医科大学助教授の一杉正仁先生による「妊婦交通外傷予防に向けた医学・工学的検討」と、(財)太田綜合病院附属太田西ノ内病院 篠原一彰先生による「当院ERにおける妊婦交通外傷の実態」という発表がなされました。
一杉先生の発表の要旨は以下の内容です。
☆妊婦の3.6%に交通事故の経験がある(郊外の大学病院での調査・日本)
☆シートベルト着用をしている妊婦は約1/3(北関東地区での調査。ちなみにイギリスでは74.6%、アメリカでは83.8%)
☆シートベルトを正しく着用することで事故の際の子宮に加わる衝撃は3分の1から4分の1に低減できる(アメリカでの調査)
☆シートベルト非着用の妊婦の胎児死亡率は、正しく着用している妊婦さんの4倍。未熟児出生率は2倍(同)
☆妊婦が運転席に座ったとき胎児がいる腹部とハンドルの水平距離は約14.5センチ、非妊婦に比べて10センチも近い→体が少し前方に押し出されても腹部をハンドルで強打してしまう。しかし、シートベルトを着用していれば、理論上、時速50キロ程度の前面衝突に遭遇しても腹部はハンドルと接触しないですむことになる。したがって、シートベルトを着用することは、腹部への衝撃を予防するうえで重要である。(妊娠30週前後の女性をを対象に一杉先生が調査)
続いて、実際に交通事故で病院に運ばれてきた数多くの妊婦さんの救命にあたってきた篠原先生の発表の要旨です。
☆95年から06年12月までの間に75名の妊婦が太田西ノ内病院救急救命センターに運ばれてきた。うち4輪自動車に乗っていて事故に遭遇したのは69名。妊婦が交通外傷を受ける場合そのほとんどが、『クルマに乗っているとき』というのが良くわかる。
☆69例中、シートベルト着用は36例、非着用は30例。不明は3例。胎児が死亡したのは3例で、いずれも、妊婦独自のベルト着用法を実践していれば防げた可能性がある。
これらの事実からわかることは、おなかの赤ちゃんを守ることはまず、妊婦自身を守ること。そのためにもっとも有効なのは、シートベルトを着用すること・・・。には変わりはありません。もし、この記事を読んでくださっているあなた自身や、あなたの周りにシートベルトをしないでクルマに乗っている妊婦さんがいたら、ぜひこの事実を教えてあげてください。
シートベルトがおなかを圧迫しているようであればそれは、装着の仕方が間違っているかもしれません。肩ベルトはおなかのふくらみを避けて、腰ベルトは子宮の下あたりに、両腰骨を渡すように掛けます。ハンドル操作に支障をきたすほど、シートを後ろに下げる必要はありません。シート位置はブレーキやハンドルの操作が安全に出来る距離をまずは確保しましょう。
しかし、そうはいっても妊婦それぞれの体型や、各々のクルマのシート形状やバックルの位置などによっては、正しく装着していても、腰ベルトがどうしても上にせりあがってくる事もあります。この状態を防いで正しい位置に定めるための補助具も、海外を含め、いくつかの育児用品メーカーなどから、発売されていますが、認知度は低く、それゆえ値段も高額でなかなか普及には至っていません。
一番よいのは、もちろん、標準のシートベルトが、たとえ妊婦であっても安全に簡単に装着できる事です。そのための開発をぜひ頑張って欲しいと、自動車メーカー、シートベルトやシートメーカーにお願いしたいものです。お母さんと赤ちゃん2人分の命が掛かっているのですから・・・。
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