おはようございます!!
今日は結構、ヘヴィーなニュースが満載です。
東北の産科の状況はかなり大変そう(;;)。
秋田自治体病院の不良債権155億もすごい数字です..。*♡ 診療報酬の減額は度をこして、地域医療を殺すところまで来ていますね。やりすぎでしょう。
また医師数がある一定の数よりグンと減りますと、病院収益は信じられないほど減るらしい、ということもそろそろあちこちの地域病院からの報告でわかってきていることですのに、誰も真面目に議論していないようにおもわれます。
やっと政府も人数が足りないことを認めだしたのか、医師定員増への提案がでてきました。
これで増えてくれる方々が現場へ出るのは何年後でしょうか?
産科は確実にそれまで持ちこたえることは無理そうですし、
そうでなくともいまパツパツの勤務医はそれまでに耐えきれずに辞めるか過労死するかで、
きっと医療崩壊は完成しているでしょう。
本当に夜間外来がもたなくなれば、「開業医」の「勤務医」の言ってられなくなるわけで、
伊賀のような地域だと、もうすでに「救命センター」などが揃っているところほどの
医療レベルは期待できません。すべては医療政策の間違いによるものでしょうけれど。。。
さて、看護師不足・医師不足の話題がつづき、個人的におもしろいとおもったのは、
韓国の糖尿病患者がとても多いニュースと、性転換手術に関する話題です。ではどうぞ!
産科医不足悩み深刻 県立病院体制維持に懸命/岩手
岩手日報 2007年5月12日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070512_1
県立病院で産科医不足が深刻化している。奥州市の県立胆沢病院では、3人の常勤医のうち2人が夏までに病院を離れることになり、県が対応を協議している。大船渡、久慈病院も常勤医2人体制が崩れ、応援診療で急場をしのぐ。県は体制維持に懸命だが、医師の確保は難しく、対応に苦慮している。
胆沢病院には現在、産科の常勤医が3人いるが夏には1人が開業準備、もう1人は産休に入る。同病院は地域の中核病院として年間500件以上のお産を取り扱っており、常勤医が1人になると夜間の出産・手術、医師の待遇面など対応が難しくなる事態も想定される。
このような状況を受け、同病院の松本登院長は「産科医が1人になるのを避けるため、協議を重ねている」と話す。
県医療局などによると、大船渡病院では、2人の常勤産科医が今月末、6月末までにそれぞれ病院を辞める。これに伴い、今月、久慈病院の常勤医2人のうち1人が大船渡病院に異動。各病院とも常勤医1人と岩手医大からの応援診療で2人体制を維持しているが、先行きは不透明だ。
大船渡病院の八島良幸院長は「地域の中核となる病院としては、2人体制でも厳しい状況だ」と頭を悩ませる。
県医療局の法貴敬局長は「産科医の今後の体制についてはまだ決まっていないが、大学や関係機関に働きかけるなど対応を検討している」と話す。
産科医不足が深刻な状況について、県産婦人科医会の小林高会長は「県内各地で出産を扱えればいいが、現状としては難しい。どのような形で出産の場を提供できるか考えていかなければならない」と強調。医師不足を補う手段として「地域住民に理解してもらった上で医師を集約し、医師がいなくなる地域にも何らかの住民サービスを残す方法がある」とし▽助産師の活用▽情報技術(IT)を使った遠隔検診の実施―などを挙げる。
知事に常勤医確保など要望 大船渡病院対策協
県立大船渡病院医療体制充実対策協議会(会長・甘竹勝郎大船渡市長)は11日、県庁を訪れ、達増知事に常勤医の確保と診療体制の充実を図るよう求めた。
委員ら約15人が来庁。甘竹会長は「医師不足で救命救急センターは致命的な状態。地域医療を守るための配慮をお願いしたい」と述べ、達増知事に要望書を手渡した。
同病院は昨年度、呼吸器科と神経内科の常勤医が不在となり、今年4月には循環器科の常勤医が3人から1人に減った。県内に3カ所しかない救命救急センターを併設するが、緊急患者への対応が多い循環器科などの常勤医不足は深刻だ。
要望書では、循環器科に3人以上の常勤医確保と救命救急センターの体制充実、呼吸器科や神経内科などに常勤医を確保することを求めている。
達増知事は「由々しき事態であり、何とか現体制を補えるよう調整中だ。医師の確保、県医療局の改革とともに議論を進めたい」と答えた。
出産受け入れ 休止へ 登米市立佐沼病院 複数医師確保できず 11月から/宮城
2007年5月11日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news004.htm
登米市立佐沼病院(登米市迫町)で、11月から出産の受け入れが休止されることになった。布施孝尚市長が10日開かれた臨時市議会で報告した。
市によると、佐沼病院の産婦人科には、東北大医局から常勤医1人が派遣されているが、先月24日、医局から「複数の医師を確保できない場合は8月末で出産取り扱いを停止する」との連絡があった。市医療管理課は医師確保は困難と判断し、休止を決めた。今後は、「助産師外来」の設置を検討している。
すでに出産予約が入っている10月末までは行う予定だが、9月以降の医局の対応次第では、休止が早まる可能性もあるという。
佐沼病院では、昨年4月、産婦人科の常勤医が2人から1人に減ったことから、出産受け入れを制限。それまで月50件受け入れていた出産を、月約15件に減らしている。
自治体病院の不良債務155億円 /秋田
東奥日報 2007年5月12日(土)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070512111819.asp
県内市町村が運営する三十自治体病院の二〇〇六年度決算見込みで、二十三病院が計五十八億円の赤字を出し、県内自治体病院全体の累積赤字は五百八十億円に上ることが、県のまとめで分かった。支払い能力を超えた借金である「不良債務」(資金不足)は、前年比14.4%増の約百五十五億八千万円と過去最悪を更新。医師不足と診療報酬抑制で、入院・外来収益が落ち込んでおり、病院経営環境がますます悪化していることが浮き彫りとなった。
県市町村振興課によると、〇六年度の三十自治体病院の総収益見込みは八百七十一億円と、〇五年度に比べ1.2%(十億五千万円)ダウン。このうち外来収益は二百五十三億五千万円で1.3%(約三億二千万円)、入院収益が四百九十四億四千万円で、1.8%(約八億九千万円)のダウン。昨春から診療報酬が全体で3.16%引き下げられた中で、各病院の経営努力によって、少ない減収幅に収まった。
総費用は、九百二十一億円八千万円で前年度より0.4%(三億四千万円)減った。職員給与費が0.3%(一億三千万円)増とほぼ横ばいだった一方で、材料費は3.4%(七億五千万円)増加した。
二十三病院で計五十八億円の赤字を出し、七病院で計七億四千万円の黒字となった。県全体の純損益は五十億六千万円の赤字となり、累積赤字は五百八十億円を超えた。
支払い能力を超えた借金である不良債務(資金不足)を抱える病院は十九病院。不良債務総額は前年度比14.4%(十九億六千万円)増の百五十五億八千万円で、過去最悪を更新。起債許可が制限される不良債務比率10%超の病院は、三病院増え十四病院となった。
滞納医療費 回収進まず 春日部市立病院/埼玉
2007年5月13日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news002.htm
職員訪問休止 市民にツケ
県内の市町立病院の中で、最も多い約40億円の累積赤字を抱える春日部市立病院。患者の医療費滞納(未収金)について、2月から職員が滞納者宅に出向いて直接医療費を回収する手段に出たものの、ここ2か月間は、病院職員が「忙しい」との理由で回収作業は中止されたままとなっている。
■モラル低下
2月下旬のある日、春日部市立病院の総務課、医事課で組織した「臨宅徴収チーム」の職員2人が、約50万円の医療費を滞納したままとなっている市内の20歳代の主婦宅を訪れた。
「何度も請求しているのに、なぜ払ってくれないのか」
職員の督促に、主婦は「夫が再就職したばかりで、お金がない」とぽつり。職員は粘ったものの、結局、その場で未収金を徴収することはできず、「3月中に分割払いを始める」との約束を口頭で取り付け、新たに請求書を渡すにとどまった。主婦からはその後も支払いはないという。
未収金が出る要因には、こうした経済的な理由に加え、「払わなくて済むなら払わない」という患者側のモラルの低下も大きい。同市立病院では、退院の精算時、「後日支払う」とした患者には、誓約書を書かせているが、後で請求しようとしても住所がデタラメで連絡がまったく取れないケースもある。支払いを求める職員に対し、理由もなく怒り出す患者や、出産費の支払いを先延ばしにしながら、次の子の出産に来る母親もいるという。
■担当を倍増
未収金の「臨宅徴収チーム」の発足は、回収強化策として、市が2006年12月にまとめた経営再建計画に定めた。再建計画では、徴収担当の職員を従来の5人から10人に倍増。今年2月現在の滞納者約200人の中から、生活保護受給者らを除く約60人を対象に、同13日から臨宅徴収を始めた。しかし、徴収に出るのは1チーム。最後の臨宅徴収となった3月13日までの間、延べ7日間で実際に会って督促できたのは13人。そのうち支払いを始めたのは4人にすぎない。この日以降、チームは支払い請求作業を中断した。
同病院の粂原藤一郎・医事課長は「年度末の会計処理で忙しかった」と釈明する。しかし、中断後も、100万円以上が新たに回収不能となっている。同病院の年間未収金額は、直近5年間平均で2200万円以上。徴収できないまま時効(3年)を迎えると、月平均166万円の債権が消滅し、患者の“逃げ得”を許してしまう。こうして生まれた赤字は、市税で補てんされ、結局は市民がツケを払わされることになる。
■「放置、論外」
病院経営に詳しい多摩大学統合リスクマネジメント研究所の真野俊樹教授(医療経済)は「民間企業なら専門業者に依頼して債権回収するだろうが、財政難の市立病院では委託費用を工面できないのだろう」とした上で、「『回収強化』を打ち出しながら、2か月も放置しているのは論外」と病院側の対応のまずさを指摘する。
同病院医事課も昨年、債権回収の外部委託を検討したが、委託手数料が回収額の半額だったことから、導入を断念した。同病院は近く職員による臨宅徴収を再開する予定だという。
■県内病院、平均865万
返還訴訟 準備も
未収金問題については、全国の病院が頭を痛めている。国内病院の6割以上が加盟する四病院団体協議会(四病協)の推計では、加盟5570病院の未収金総額は、2004年度だけで370億円を超えた。
04年度の未収金の有無を聞いた調査では、回答した3268病院のうち、約93%に当たる3057病院が「ある」と回答。県内は、114病院中104病院が「ある」と答えた。
1病院当たりの年間未収金額は全国平均が716万円なのに対し、県内は平均865万円に上っていた。 四病協は、各病院の回収業務と並行し、別の方法による解決を目指している。回収義務を健康保険組合や市町村などの保険者に負わせようというものだ。
四病協の治療費未払問題検討委員会の山崎学委員長は、「保険制度は保険者の10割負担でスタートした。元々、治療費の徴収は保険者の義務」と理由を説明する。現実として、病院が回収を代行しているにすぎないという理屈だ。
さらに、四病協は、治療費徴収の窓口となっている病院が未収金を肩代わりさせられているとも考えており、山崎委員長は「保険者に対して、個別に未収金の返還訴訟を起こす準備を進める」との構えでいる。
医学部に地域勤務枠…全国250人、授業料を免除
2007年5月13日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070513ik01.htm
政府・与党方針、卒業後へき地で10年
政府・与党は12日、へき地や離島など地域の医師不足・偏在を解消するため、全国の大学の医学部に、卒業後10年程度はへき地など地域医療に従事することを条件とした「地域医療枠(仮称)」の新設を認める方針を固めた。
地域枠は、47都道府県ごとに年5人程度、全国で約250人の定員増を想定している。地域枠の学生には、授業料の免除といった優遇措置を設ける。政府・与党が週明けにも開く、医師不足に関する協議会がまとめる新たな医師確保対策の中心となる見通しだ。
地域枠のモデルとなるのは、1972年に全国の都道府県が共同で設立した自治医科大学(高久史麿学長、栃木県下野市)だ。同大では、在学中の学費などは大学側が貸与し、学生は、卒業後、自分の出身都道府県でのへき地などの地域医療に9年間従事すれば、学費返済などが全額免除される。事実上、へき地勤務を義務づけている形だ。
新たな医師確保対策で、政府・与党は、この“自治医大方式”を全国に拡大することを想定している。全国には医学部を持つ国公立と私立大学が計80大学ある。このうち、地域枠を設けた大学に対し、政府・与党は、交付金などによる財政支援を検討している。
医療行政に影響力を持つ自民党の丹羽総務会長は12日、新潟市内での講演で、「自治医大の制度を全国47都道府県の国公立大などに拡大したらどうか。5人ずつ増やせば、へき地での医師不足は間違いなく解消する」と述べ、“自治医大方式”の拡大を提案した。
医学部を卒業した学生にへき地勤務を義務づけることは当初、「職業選択の自由に抵触する恐れがある」との指摘もあった。だが、「入学前からへき地勤務を前提条件とし、在学中に学費貸与などで支援すれば、問題ない」と判断した。
政府は昨年8月、「医師確保総合対策」を策定し、医師不足で悩む県にある大学医学部の定員増を暫定的に認め、2008年度から最大110人を認めた。しかし、医師不足解消の見通しは立たず、来年度予算編成に向け、追加対策が必要だとの声が政府・与党内から出ていた。
今回、新たに地域医療を強化するのは、現在の医師不足問題が、医師の絶対数不足よりも、都市と地方の医師の偏在に、より問題があるとみているためだ。
厚労省によると、人口10万人当たりの医師数は、全国平均の211・7人(2004年)に対し、青森(173・7人)、岩手(179・1人)、岐阜(171・3人)などと東北を中心に平均を大きく下回る。東京(278・4人)など大都市との格差が大きい。また、02年度の立ち入り検査では、全国の4分の1の病院で医師数が医療法の基準を下回った。
政府・与党は、医師不足問題に関する協議会で、「新たな医師確保対策」をまとめ、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針)2007」にも新たな医師確保対策を盛り込む方針だ。
医学部定員増の拡充検討 医師不足で政府、与党
中国新聞 '07/5/12
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200705120053.html
政府、与党の医師不足対策で、東北など十県の大学医学部の入学定員を最大十人まで最長十年にわたり増やすことになっている定員増の拡充が検討項目にあがっていることが十一日分かった。与党は、対象県をさらに増やすことや一県当たり増員枠のさらなる引き上げなどを検討課題に挙げている。
医師不足が深刻化している地域に、国立病院などの拠点病院から期間を区切って医師を派遣するシステムの構築も検討する。
二○○八年度から医学部の定員増が認められた十県は、○四年に人口十万人当たりの医師数が二百人未満で、百平方キロメートル当たりの医師数が六十人未満の青森、岩手、秋田、山形、福島、新潟、山梨、長野、岐阜、三重の各県。政府が昨年夏に決めた。
医師の地元定着を図ることが条件となっており、県に対し、県内や医師不足の他の県で一定期間働くことを条件にした奨学金の設置などを求めている。与党は定員増措置の基準緩和などで医学部定員のさらなる拡充を図りたい考え。
医師の派遣元となる拠点病院は、各地で医療の中心的役割を果たしている国立病院機構の百四十六病院などを想定。期間が長いと医療技術の進歩から取り残されるとの懸念が医師側に強いため、半年から長くても一年以内とする方向だ。
派遣をスムーズに進めるため、派遣期間終了後の医師の優遇措置や、派遣元の拠点病院に対する財政的援助なども具体的に検討する。
これらの項目について、与党幹部と厚生労働、文部科学など関係閣僚で構成する医療問題に関する政府与党協議会で検討し、六月に策定する政府の「骨太の方針」に盛り込む。
与党は夏の参院選での公約の「目玉」として打ち出す考えだが、医師の養成などは時間がかかることもあり、即効薬となるかどうかは不透明だ。
「医療崩壊」テーマとした公開研究会開催/横浜
神奈川新聞 2007/05/13
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiimay0705117/
「医療崩壊」をテーマとした公開研究会が十二日、横浜市内で開かれ、医療関係者ら約七十人が参加した。講師の埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏さん(52)は豊富なデータを駆使して医師不足や医療費の現状について熱っぽく語り、日本の医療政策の問題点を鋭く指摘した。
本田さんは外科医として勤務する傍ら、特定非営利活動法人(NPO法人)医療制度研究会の代表理事も務める。医療を巡る問題点について積極的に発言しており、県保険医協会(平尾紘一理事長)が招いた。
冒頭、国が定める標準医師数を満たしている病院の割合は「北海道や東北は50%台、関東でも77%」などと説明。「医療崩壊は医師不在という形で既に始まっている」とし、「国が医師は余っていると言っている」ことに疑問を投げ掛けた。全国的に不足が叫ばれている産科や小児科に加え、外科医も志望者が減っていると明かした。
さらに「日本の医師はアメリカなどの医師と比べ三~五倍働いており、過重労働だ」と訴えた。日本の医師数(約二十六万人)は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均(約三十八万人)を大幅に下回っているという。
医療費に関しても国際的な比較データを用い、「日本の医療費は安いが、税負担が低く国民負担は高い」と指摘。道路整備など公共事業の予算が手厚いのが原因として「日本は社会保障国でなく、社会舗装国だ」と皮肉交じりに述べた。
「二十年後には、団塊の世代の入院需要が急増する。今から医師を増やさなければ間に合わない」と危機感をあらわにした。
保健大看護学科の県内就職3人に1人 地元定着へ早期試験など呼び掛け/青森
2007/05/12 陸奥新報
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07051202.html
2006年度(今年3月)に県立保健大学看護学科を卒業した看護師のうち、県内に就職した人数は33人で、就職者全体の三分の一にとどまることが同大のまとめで分かった。また、県内出身者でも県内に就職する割合が年々減ってきているという。全国的な看護師不足の中、同大は11日、青森市で開かれた自治体病院事務長会議で、一次試験の日程を早めるなど学生の県内定着へ協力を呼び掛けた。
同大看護学科卒業生の県内就職率をみると、02年度卒業は40・9%、03年度は47・4%と高かったが、06年度は33・3%に落ち込むなどここ3年は30%前後で推移している。県内にとどまる割合が比較的高い県内出身者の県内就職率も02年度は67・3%だったが、06年度は50%で、年々減少傾向にあるという。
一方、同大がまとめた看護師の募集状況によると、県内の自治体病院では一次試験を9月中旬から11月までに行い、11―12月に合格発表を行うところが多い。これに対して、複数の県外民間病院では7―9月の早い時期に複数回、多いところでは十数回も試験日を設け、より多くの受験機会を提供。合格発表も試験日から1―2週間以内と早く、学生を引き付ける工夫がみられる。全国的な看護師不足を受け、県外大手病院から同大への求人の動きは、既に活発化しているという。
大学側はこうした県外事例を紹介し「学生の立場からすれば、安定した学生生活を送るためにも、卒業後の身分は早めに確定させたいもの」と説明。大学としても学生の県内定着促進のためのサポート態勢を構築している―と述べ、各病院にも一次試験の日程を早めるなどの協力を求めた。
名張・伊賀の3病院:2次救急の輪番制導入を協議 搬送時間遅延などに課題 /三重
毎日新聞 2007年5月12日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/mie/news/20070512ddlk24100241000c.html
◇医師不足背景に
名張、伊賀両市の公私立3病院が2次救急を交代で受け持つ輪番制の導入に向けた協議を進めている。医師不足を背景に過重労働が続いており、負担軽減が狙いだが、救急患者の搬送時間がこれまで以上にかかる場合があるなど課題も多い。今後、問題点を洗い出した上、早期導入を目指す。
2次救急の輪番制は、休日や夜間に入院の必要な救急患者の診療体制を確保するため、地域ごとにその日の当番病院を決める制度。名張市立病院は医師22人による24時間救急体制を敷いており、宿直の場合、勤務時間は連続36時間に達するケースもあるという。05年度には労働基準監督署から是正指導を受けた。伊賀市は市立上野総合市民病院と岡波総合病院が交互に2次救急を受け持っているが、医師の負担は年々重くなっており、3病院では労働環境の改善が迫られている。
名張市の亀井利克市長は一昨年の市議会で「小児科、産婦人科にとどまらない医師不足で、広域的に機能分担を考えないといけない」と述べ、3病院による輪番制導入を検討する方針を示していた。
3病院長による協議は昨年10月に始まり、先月4日までに3回を重ねた。輪番制の導入を前提に3病院での体制の構築や問題点の洗い出しを進めている。
輪番制の具体案は固まっていないが、伊賀地域の2次救急を1病院に集約する場合、搬送時間の遅延が差し迫った課題となる。伊賀市消防本部によると、伊賀市から名張市に急患を搬送する場合、最遠隔地では40分程度かかる恐れがあるという。名張市立病院の山本順仁事務局長は「輪番制の実施時期は未定だが、課題の検討を進めながら、できるだけ早く導入したい」と話している。
医師・看護師増やして ナースウエーブ 300人が宣伝・署名 東京
2007年5月12日(土)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-05-12/2007051205_01_0.html
十一日、東京・新宿駅西口で、白衣に身を包んだ看護師ら医療従事者三百人が「医師・看護師を増やして」と「春のナースウエーブ」を繰り広げました。参加者らはピンクや白の風船を手に、ビラやティッシュを配布。増員を求める署名は一時間弱で千四十人から寄せられました。
行動は、東京医労連や都立病院職員などでつくる東京医療関連労働組合協議会が主催。日本医労連がよびかけた「ナースウエーブ」は、この日を皮切りに、十二日の「看護の日」をはさんで十三日まで、全国各地で行動を展開します。
署名を呼びかけていた看護婦(59)は、「都立病院の地方独立行政法人化や民営化の話が出ていますが、民営化したら病院が患者を選ぶようになってしまう」と話します。以前勤務していた都老人医療センターでは四十―五十床に夜勤二人。外来も職員が減ってパートや再任用が多くなり、入院対応だった化学療法も外来で行うなど患者へのしわ寄せがきているといいます。
署名した人からは「不妊手術をしましたが、産婦人科が少なくなっているのでもっと増やしてほしい」「都立病院を全部なくす計画だと聞いています。看護師さんたちはいつも大変そう」との声が寄せられました。
宣伝カーからは「忙しくて新人を十分に育てられず、新卒看護師の一割近くが一年以内にやめてしまう。患者さんに安心して安全な医療を受けてもらうために笑顔で看護したい。国の制度が変わらなければ看護師は増えません」と訴えました。
宣伝後、同駅近くの会場で開いた集会では、日本医労連の田中千恵子委員長が講演し、職場の実態を交流しました。
「看護師増員を」県医労連が集会/長野
信濃毎日新聞 2007年5月13日
http://www.shinmai.co.jp/news/20070513/a-3.htm
県医労連は「看護の日」の12日、第19回県看護集会を長野市内で開いた。病院などの看護師増員のほか、夜勤の制限や病院内保育所の拡充など労働条件改善を訴える集会アピールを採択した。
参加者からは「過密労働が常態化し、医療事故の背景となっている」「医療にも市場原理が押し付けられ、安全安心の確保が脅かされている」といった声が出た。
集会後、参加者はJR長野駅前で看護師増員を求める署名を通行人らに呼び掛けた。
昨年 救急出動、前年下回る 調査開始63年以降初/愛知
2007年5月12日 読売新聞
http://chubu.yomiuri.co.jp/kenko/kenko070512_1.htm
交通事故件数減少で AED活用 4人が蘇生
愛知県内で昨年、救急隊による出動件数、搬送人員がともに、調査を始めた1963年以降、初めて前年を下回ったことが、県消防保安課のまとめでわかった。同課は、交通事故での出動が減ったことなどが要因と見ている。さらに、公共の場に設置された自動体外式除細動器(AED)の活用状況についてもまとめ、心肺停止の患者4人が蘇生(そせい)したことが分かった。
昨年の救急出動件数は28万659件で、前年より3333件(1.2%)減った。搬送人員も26万1698人で、前年を5004人(1.9%)下回った。
交通事故の発生件数は前年より約2000件、負傷者も約2700人減っており、同課は「交通事故による出動件数は前年を1766件下回っており、全体を押し下げた」と分析している。
このほか、インフルエンザの流行が例年より小規模だったことも影響したとみている。ただ、依然として緊急性が低いケースでの出動要請が見られることから、同課では「円滑な救急活動のため、今後も救急車の適正利用を呼びかけたい」としている。
また、公共の場に設置されたAEDの使用では、心肺停止の患者に使用されたケースが8件あり、このうち4件は蘇生(そせい)し、1か月以内に社会復帰していることが分かった。
医療従事者以外の人のAED使用は、2004年から認められており、8件のうち2件は医師が使用したが、残りの6件は各地の消防本部などが実施している救急講習の受講者だった。同課では「会社や学校などに消防隊員が出向いて使い方を教える講習をさらに増やしていきたい」と話している。
がん生存率 治療件数で差…330病院7万人調査
2007年5月12日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070512ik07.htm
「肝臓」3倍以上
肺、肝臓、胃など13種類のがんについて、治療件数が多い病院ほど、治癒の目安となる患者の5年後の生存率が高くなることを、約7万人のデータを基に大阪府立成人病センターのグループが明らかにした。
主要ながんの治療件数と治療成績の関係についての大規模な研究は国内で初めて。質の高いがん治療のためには、治療経験の豊富な病院に集約して行うことが必要と言えそうだ。がんの臨床研究に関する英文医学誌に近く掲載される。
調査したのは、同センター調査部の津熊秀明部長、井岡亜希子主査ら。1994~98年に、大阪府内の約330病院で、がんと診断され、府の「地域がん登録」に登録された約7万人を調査した。13種類のがんそれぞれについて、手術、放射線など主要な治療の総件数を4分割。治療件数が多い順で、上位4分の1の件数をこなす病院を「多件数病院」とし、以下「中件数病院」「少件数病院」「極少件数病院」と分類、5年生存率などを比較した。
肝臓がんの場合、5年生存率は多件数病院(月間治療件数6・4件。対象5病院)が34・4%だったのに対し、極少件数病院(同0・2件、189病院)は10・4%にとどまり、3倍以上の開きがあった。
ただ、病院ごとに患者の重症度などに違いがある。そこで正確な比較のため、性別、年齢、がんの進行度の違いを調整し、5年以内の「死亡の危険性」を算出したところ、肝臓がんでは多件数病院に比べ、中件数病院は1・3倍、少件数病院が1・5倍、極少件数病院が1・9倍高かった。
肺がんでは、極少件数病院での死亡危険性は多件数病院の1・8倍、前立腺がんでは2・7倍に達した。
このほか食道、卵巣がんなどでも、死亡の危険性は治療件数が少ない病院ほど高かったのに対し、胃、大腸、乳がんでは、多・中・少件数病院で変わらないが、極少件数の病院だけ危険性が高かった。
津熊部長は「手術に高い技術が求められる肝臓・食道・肺がんや、手術だけでなく放射線治療、化学療法も必要となる卵巣がんなどで、特に病院間の格差が大きいようだ」と分析する。
これらのデータを基に、治療成績の良い病院で患者を集中的に治療したと仮定した場合、死亡者数は子宮がんで15・4%、前立腺がんで10%、肝臓がんで5・3%減るという。
厚生労働省は2002年、治療を行う病院を集約化するため、難易度が高い手術を多く行う病院の診療報酬を優遇する制度を導入したが、「手術件数と治療成績に関する国内のデータが不十分」と外科医らの団体が反対、昨年廃止された。今回の調査で、病院集約化の論議が活発化しそうだ。
地域がん登録 がんの発症率、生存率などを分析するため、自治体が地域のがん患者の情報を医療機関から集める制度。がんの予防、治療の研究につなげる狙いがある。4月現在、大阪府など35道府県と広島市が行っている。
性転換手術、中核病院が中止 埼玉医大、担当医定年で
asahi.com 2007年05月13日
http://www.asahi.com/national/update/0513/TKY200705120214.html
心と体の性が一致しないことで苦しむ性同一性障害(GID)の治療の中核を担ってきた埼玉医科大学が5月から性転換手術(性別適合手術)の実施を中止したことが明らかになった。形成外科の教授の退職で手術の態勢がとれなくなったという。この手術は患者が戸籍上の性別を変える場合に必要とされる。GIDはようやく社会的に認知されてきたが、約1万人といわれる患者の治療の最終手段が断たれる懸念が出ている。
埼玉医大は98年、国内で初めて公的に性別適合手術を実施。形成外科教授だった原科(はらしな)孝雄医師によると、現在までに延べ357人が手術を受けた。6割は乳房切除術だが、技術的に難しく、国内では前例がなかった男性器形成手術を21例実施している。
山内俊雄学長によると、3月に定年を迎えた原科医師が4月末で退職し、執刀医らによるチーム医療態勢がとれなくなった。手術には熟練した医師が複数必要で、スタッフに経験を積ませてきたが、中心メンバーが体調を崩すなど継承できなかったという。
形成外科は5月から10月までに手術予定だった60人弱に手紙などでキャンセルを伝えた。山内学長は「大学として性同一性障害の治療を続ける方針は変わっておらず、なるべく早く再開したい」と話す。
GID治療は精神科、婦人科、泌尿器科など各科にまたがる。心の性と異なる性器を傷つけるなど深刻なケースもあるが、最終段階にあたる性別適合手術の受け皿は広がっていない。3年前から患者は家裁に申し立てて戸籍の性別を変更することが可能になったが、性別適合手術を受けていることなどが条件になっている。
埼玉医大以外にも岡山大、関西医大などで実施されたが、件数は限られる。特に女性から男性にする場合には高度な技術と経験が必要で、病院挙げての態勢が必要なためだ。「形成医の間で理解が浸透しておらず、やろうという医師はまれなのが現実」と原科医師は話す。一般病院で治療を続けられないか探っているが、手術のリスク、医療保険の対象外なことなどでためらう病院が多いという。
渡航して手術する人もいるが、安全性や手術後の継続的な治療の面で懸念がある。
埼玉医大ですでに手術を受けた敦賀ひろきさん(39)は「あえて公に認められたプロセスで治療を進めてきた患者の立場を考えてほしい」と言う。手術後も機能的な問題が残り、再手術が必要な人も少なくないと指摘している。
韓国人の成人8%が糖尿病…今や「国民病」に
朝鮮日報 2007/05/13
http://www.chosunonline.com/article/20070513000004
韓国国民のうち、20歳から79歳の成人の約8%が糖尿病を患っており、毎年20万人から30万人が新たに糖尿病にかかっていることが明らかになった。また、合併症を含めた糖尿病治療には、健康保険料全体の20%が使用されていることも分かった。
大韓糖尿病学会と健康保険審査評価院(審評院)は11日、こうした内容の「2005糖尿病全国標本調査」分析結果を発表した。調査の結果、03年時点での韓国全体の糖尿病患者数は269万4000人余りと推定され、これは成人(20歳から79歳)人口の7.75%に相当する。
今回の調査は、03年に全国114カ所の病院で診療を受けた20歳から79歳の糖尿病患者3902人を標本として抽出、これを分析した韓国の糖尿病患者の診療実態と、その後3年間の死亡率を推定したもの。なお、韓国の糖尿病患者の現況に関する全国調査が実施されたのは今回が初めて。
調査の結果、治療中の糖尿病患者が1年以内に死亡する確率は3.95%と一般人の平均死亡率より3倍以上高く、患者1人当たりの平均診療費は一般人の4.6倍に達していた。また、糖尿病による韓国人の死亡率は10万人当たり35.3人で、経済協力開発機構(OECD)加盟国(平均13.7人)の中で最も高かった。
今回の研究を行った高麗大九老病院内分泌内科の白世鉉(ペク・セヒョン)教授は「糖尿病初期のため自覚症状がなく、病院の診断を受けていなかった患者や、糖尿病の前段階にいる潜在的患者をすべて合わせると、現在の患者数は500万人に達しているだろう」と推定した。白世鉉教授は、国家レベルで糖尿病を管理しなければ、次第に大きな社会的負担になるだろうと警告した。
こちらも参考に→糖尿病に関する話題 MMJ3月号より
言えぬ『死にたい』 自殺 初の大規模調査
東京新聞 2007年5月12日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007051202015552.html
自殺を図った人のうち約八割が「死にたい」と悩んでいることを周囲に相談しておらず、死亡した人については過去に自殺未遂歴のない人が、ある人の約十倍に上ることが十二日、厚生労働省研究班の調査で分かった。
調査対象者は計千七百二十五人(男性五百七十六人、女性千百四十九人)で、うち死亡者は二百九人。自殺に関し、これだけ大規模な調査は国内では初めて。
研究班の主任研究者・保坂隆東海大医学部教授は「日本の社会には『死にたい』ということを容認しない雰囲気があることが浮き彫りになった。死亡者の多くに未遂歴がないのは、悩んだ末に覚悟の自殺をする傾向の表れ」と指摘している。
調査対象は二〇〇三年八月から〇六年十二月までに、岩手、福島両県と東京、大阪の計四カ所の救命救急センターに自殺を図って搬送された人で、本人や遺族から聞き取りした。平均年齢は男性四一・四歳、女性三六・八歳。
死亡した二百九人(男性百十一人、女性九十八人)のうち(1)家族(2)友人(3)精神科医-などのいずれかに「死にたい」と相談していたのは、延べ数で男性が十五人(13・5%)、女性は二十四人(24・5%)。未遂だった千五百十六人(男性四百六十五人、女性千五十一人)で相談していたのは男性百三人(22・2%)、女性三百五十一人(33・4%)。一人が複数の相手に相談した場合、人数が重複して計算されるため、実際には約八割がだれにも相談していなかったとみられる。
研究班は「実際に周囲に悩みを打ち明けていたのは死亡者で15%程度。未遂でも20%くらい」としている。自殺未遂歴については、死亡した人のうち「なし」は百三十五人で「あり」十三人の約十倍。不明が六十一人。未遂となった人では男性百二人、女性五百二十九人が「あり」だった。女性は「五回目以上」が二百七十三人いた。不明は九十人だった。
<メモ>国内の自殺の現状 警察庁のまとめによると、2005年の自殺者は3万2552人。1997年までは2万人台で推移してきたが、98年に前年比でプラス約8千人と急増、初めて3万人を突破し、以降8年連続で3万人を超えている。特に中高年の男性が多いのが特徴。これを受け昨年6月、自殺対策基本法が成立し、10月に施行された。政府は今年4月、10年以内に人口10万人あたりの自殺者数を20%減らす数値目標を盛り込んだ自殺総合対策大綱の素案を公表した。
更なる報告が待たれますね!
メタボと寿命、薄い関係?自治医大が2000人追跡調査
2007年5月12日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070512i5w7.htm
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人と、そうでない人との死亡率にほとんど差はないことが、自治医科大学の調査でわかった。
内臓脂肪型肥満(腹囲が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上)であることに加え、〈1〉血液中の脂質の異常〈2〉血糖値が高い〈3〉血圧が高い――という三つの危険因子のうち二つ以上に該当すると、メタボリックシンドロームと診断される。
自治医大地域医療学センターの石川鎮清講師らは、1992~95年に全国2176人(男性914人、女性1262人)の健康診断データなどを調べ、2002年末まで追跡調査している。このデータを使い、メタボリックシンドロームの該当者と死亡率の関連を調べた。
対象者のうち、02年末までに男性が79人、女性が58人死亡。死亡者には、調査開始時点でメタボリックシンドロームに該当した男性82人中7人、女性22人中2人が含まれていた。
年齢や喫煙、飲酒習慣などの影響を調整して死亡率を比較すると、メタボリックシンドロームの人の死亡率は、そうでない人の1・09倍で、統計的に意味のある差はなかった。
ただ、虚血性心疾患や脳卒中など血管病による死亡率は、メタボリックシンドロームの方が約2倍高かった。全体の死亡率に差がないのは、日本人の死因1位ががんで、心疾患が欧米ほど多くないことも関係ありそうだ。
もっとも、メタボリックシンドロームだと動脈硬化や糖尿病などのリスクは高まるものの、すぐに死の危険が迫ると言われていたわけではなく、石川講師は「メタボリックと診断されても恐れず、生活習慣の改善に努めればよいのでは」と話している。
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