おはようございます!
今日も朝から、「医師不足」ニュースを何点かお伝えします。
産科医が足りないものですから、助産院でなんとかしよう、という地域のみなさまの努力もあります。
医療レベルの低下は避けられませんけれど、仕方ありませんね。
医師も過労ですし、どこからも捻出できません。
医師不足・病院不足からヘリなど色々な案が出ています。
在宅バックアップもやむを得ないでしょう。がんばってください。
でも介護虐待死の背景に「能力以上の介護原因」はきっと間違いのないことです。
悲劇は増えていくでしょうね。哀しい事です。
それから病院費の未集金の増大、そのほか使込んでいた事務の方に判決が出ました。
あともろもろのニュースです..。*♡ ではどうぞ o(^-^)o!
横浜栄共済病院 産婦人科・小児科 医師不足が深刻/神奈川
タウンニュース 2007年5月10日号
http://www.townnews.co.jp/020area_page/01_thu/21_saka/2007_2/05_10/saka_top1.html
子どもの入院・新規出産希望者 受け入れできず
1日平均1000人以上が外来を訪れる
「横浜栄共済病院」(桂町/葛谷信明院長)の産婦人科と小児科で医師不足が深刻化している。現在募集を行い、解決を急いでいるものの、有効な解決策はなく、関係者は頭を抱えている。同院は、内科や外科など18の診療科、455床の病床を備える区内最大の総合病院。外来だけでも1日に平均1100人が来院する。
医師不足が問題となっている産婦人科は現在、常勤医師2人、非常勤医師1人の3人体制。外来患者の診察は問題なく行えるものの、常勤医師2人では出産に対応できず、4月から新規出産希望者の受け入れを行うことができなくなった。しかし、近隣に産婦人科が少ないためか、患者数が増加しているのが実状。早期解決を求める声が多方面から上がっている。
同様に医師不足に悩む小児科も現在常勤医師は1人。ほかに非常勤医師が4人いるが、夜間に診ることができないため入院は受け入れられず、入院が必要な患者は、「周辺の病院と連携を図り、対応している」という。
閉鎖の可能性も
総合病院などでは、質の高い医師を確保するため、大学病院の医局から医師の派遣を受けることが多い。同院でもこの方法で大半の医師を雇用している。その場合、雇用は病院が直接行って報酬を支払うが、人事権は医局側にあるため、病院側の意思で勤務期間を決めることはできない。そのため、常勤医師が1人の小児科では「医局から医師の派遣を終了する声がかかると小児科閉鎖を考えざるを得ない状態」だという。また、1日の平均外来患者数が50人の産婦人科もこれ以上常勤医師が減ると対応が難しい状況に追い込まれる。
こうした状況を受け、同院では各医科大学に対して積極的な求人を行うとともに、近隣にある共済病院から医師を回してもらうなどの対策を検討、「完全閉鎖は避けたい」と話している。
来月から深夜診療中止 豊築休日急患センター 派遣元が医師不足 豊前市
2007/05/11付 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/20070511/20070511_005.shtml
来月から深夜の診療が中止される豊築休日急患センター
京築市町村圏事務組合が運営する豊築休日急患センター(豊前市荒堀)が、6月から午後10時以降の深夜診療を中止することが10日、分かった。同センターに医師を派遣している福岡市や北九州市の病院の医師不足によるもので、同組合では市民に理解を求めている。
同センターは1995年に開設され、内科と小児科、歯科の休日診療をしてきた。特に内科、小児科は午前9時から翌朝の午前6時まで診療しており、2006年度の休日(71日)に内科1175人(うち午後10時以降は61人)、小児科1307人(同91人)を診療した。
医師は内科が北九州総合病院と産業医科大(いずれも北九州市)、九大病院(福岡市)から交代で担当。小児科は産業医科大から派遣されていた。今回の深夜診療中止は、派遣元の各病院が医師不足などで、同センターでの深夜診療に対応できなくなったとの要請を受けての措置という。
同組合では、小児科の深夜急患については中津市民病院(大分県中津市)に要請中という。歯科はこれまで通り午前9時から午後5時半まで診療する。
常勤医確保を要望へ 大船渡病院医療体制対策協 あす知事と医療局長に/岩手
東海新報 2007年05月10日付 1面
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws2512
大船渡市が設置した県立大船渡病院医療体制充実対策協議会(会長・甘竹勝郎市長)は、七日午後六時半から市役所で開かれ、診療体制の縮小が問題となっている同病院循環器科の常勤医確保などを求め、十一日に知事と医療局長に要望書を提出することを決めた。
協議会では、初会合で委員から出された医療体制充実に向けての意見、要望をとりまとめた幹事会が、早急に実施すべき対策案として▽県知事、医療局長への要望活動▽大船渡病院の現状周知▽気仙医師会、大船渡病院、行政機関の連携を強化するための会議、懇談の場の設置――の三項目を提示。
これを受け、今後の事業推進について委員が協議し、三つの対策案を具体化していくことを確認した。
このうち、県知事、医療局長への要望活動では、常勤医が三人から一人に減少した循環器科の医師確保と救命救急センターの医療体制充実を求める。
県庁に出向く協議会のメンバーは甘竹市長、田村誠県議、藤原良信元県議、大船渡病院の八島良幸院長、盛直久救命救急センター長、気仙医師会の山浦玄嗣会長、大津定子副会長、村上健一市議会議長ら。法貴敬医療局長、達増拓也知事とそれぞれ面談し、要望書を提出する。
要望書では、循環器科の診療体制縮小について「重篤患者の救急医療を行う救命救急センターを併設する病院にあって緊急かつ重大な問題であり、気仙保健医療圏域住民の命の危機」と指摘。
地域の安心・安全な医療を確保する観点から▽循環器科に三人以上の常勤医を確保し、三次医療機関として救命救急センターの診療体制充実を図る▽常勤医不在の神経内科、呼吸器科などに常勤医を確保すること――の二点を要望項目とし、その実現を強く求める。
同日はこのほか、気仙医師会の独自の活動として、山浦会長らが岩手医科大学を訪問。甘竹市長も同行し、理事長、脳外科部長に医師派遣への支援を要望する。
一方、大船渡病院の現状周知については、かかりつけ医の必要性や救命救急センターの活用のあり方なども含めて市の広報六月号に掲載し、住民の理解を求める。委員からは住民を取り巻く医療の現状をより深く理解してもらうため、地域懇談会の開催を求める声もあがり、幹事会で広報掲載以外の周知方法を協議することとした。
2年ぶり整形外科医 県立大東病院/岩手
岩手日報 2007年5月10日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070510_9
県南広域のリハビリテーション拠点となっている一関市大東町大原の県立大東病院に、2年間不在だった整形外科の常勤医が着任した。一方で院長が空席となり、常勤医も4人から3人に減少。応援医師で対応しているが、同病院事務局は「満足とは言えない状況だ」としている。
常勤医はこれまで、外科が院長を含む2人、神経内科が1人、内科が1人の計4人だったが、4月からは2005年度から不在だった整形外科医が着任。外科医の院長、神経内科医が転勤したため、現在は院長職務代理を務める副院長兼外科長、整形外科医、内科医の3人体制となった。
神経内科、循環器科、血管外科、皮膚科、泌尿器科の5診療科は常勤医が不在。常勤医がいる診療科も含め、これまで以上に他病院医師の応援に頼らざるを得ない状況に陥っている。
同病院によると、慢性的な医師不足で患者数も減少。一般病床86床、療養病床38床だが「満床になることはなく、利用率は半分程度」(事務局)という。
社会 : 勤務医4人に1人月80時間以上超勤 県医労連調査/長野
長野日報 2007-5-11
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=7098
勤務医の4人に1人が「過労死ライン」とされる月80時間以上の超過勤務を強いられ、こうした過酷な勤務実態が高じて、6割近い医師が職場を辞めたいと考えていたことが10日、県医療労働組合連合会(長野市)が公表した「医師の労働実態調査」で分かった。勤務医の実態と課題を明らかにする目的で実施したが「アンケートに答える時間的余裕がない勤務医もいた」(県医労連)とし、医師不足の深刻さと対策の緊急性を訴えた。
調査は県内の医療機関に勤務する医師や病院などを対象に行い、女性16人を含む79人の勤務医と17医療機関から回答が寄せられた。
1日の労働時間では、16時間以上と答えた勤務医も3人いたほか、週の労働時間は65時間以上が31.7%もいた。最長勤務時間では「日勤―当直―日勤」と続き、連続36.3時間勤務したケースもあった。県医労連は「睡眠時間もままならず、休みも取れない勤務医の“超長時間労働”が常態化している」と分析している。
健康状態では、半数が「健康に不安・不健康」と訴え、「翌日まで疲れが残る・いつも疲れている」が半数近くの46.8%にのぼった。職場を辞めたいと思うことは―の問いに対して「いつもあった」12.7%、「しばしばあった」26.6%、「時々」20.3%あり、「なかった」の24.1%を上回った。
医師確保、退職防止対策では「賃金や労働条件の改善」を求める回答が78.5%と最も多い。具体的な医師不足数では、15病院が計71人と回答。内科医20人、精神科・神経科9人、救急医8人の順で、産婦人科・小児科以外の医師不足も深刻になっている実態が浮き彫りになった。
調査結果について、県医労連は「県も医師確保対策に力を入れていることはありがたいが、現実は医師の奪い合いが起きているのが実態だ」と指摘した。
登米市、助産師外来開設へ 問診や保健指導担当/宮城
河北新報 2007年05月11日金曜日
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/05/20070511t13045.htm
宮城県登米市は、助産師が妊産婦の健康診査や保健指導などを担当する「助産師外来」を、市立佐沼病院に今秋開設する方針を決めた。布施孝尚市長が10日、市議会臨時会で明らかにした。
助産師外来は、経過が正常な妊産婦を対象に、助産師が医師に代わって問診や保健指導、生活相談などを担う。助産師による分娩(ぶんべん)は行わない。
佐沼病院の助産師は15人。「お産学級」を開いてマタニティービクス(妊婦のエアロビクス)やベビーマッサージなど産前産後のケアに積極的に取り組んでおり、こうした実績を背景に、助産師外来の設置を目指すことになった。
佐沼病院の産科は常勤医が1人だけ。10月末に分娩の受け付けを休止する見通しとなっており、助産師外来は他地域で出産する母親らが対象となる見込みだ。
布施市長は行政報告で「助産師外来設置に必要な非常勤産科医師の派遣要請に対して、東北大の医局から一定の理解を得ている。さらに要請に努め、ぜひ実現させたい」と述べた。
助産師外来は、東北では十和田市立中央病院などが開設している。県内では、助産師が正常分娩を担当する院内助産所が白石市の公立刈田総合病院にある。
小児・産科に診療報酬厚く・厚労省
日経新聞 2007年5月11日
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070511AT3S1001I10052007.html
厚生労働省は小児科、産科の医師不足問題に対応するため、両科に関連する診療報酬を2008年度の改定で引き上げる検討を始める。加えて再就職を希望する女性医師を登録した「人材バンク」を各地につくり、小児科・産科医が不足する病院への就労を促す。地方の医師不足解消のため、都市部などで院長になる要件に「へき地での診療経験」を含めることも検討。問題解消に向けた総合対策づくりに着手する。
辻哲夫厚労次官は10日の会見で「医師不足は大変深刻な事態で、最大限の努力をしていく」と表明。来週にも政府・与党が初会合を開く医師不足問題に関する協議会で具体策をつめる構えだ。合意ができた施策については、6月にまとめる骨太の方針に盛り込む。
安心の医療体制構築を
公明新聞:2007年5月10日
http://www.komei.or.jp/news/2007/0510/8727.html
公明党の北側一雄幹事長は9日午前、国会内で記者会見し、医師不足対策や、外国への武器や技術の移転を制限している「武器輸出3原則」などについて見解を述べた。
この中で、北側幹事長は、自民、公明の与党幹事長らが合意した医療問題に関する政府・与党協議会の設置に関して、「人口減少、高齢化、過疎化が進むと見られる日本社会にあって、安心の医療提供体制をどうつくっていくかは喫緊のテーマだ」と指摘。
「医師確保対策の具体的な方針を、できれば今国会中に取りまとめ、必要があれば、次国会に法案を提出したい」との考えを示した。
その上で、離島・僻地や、都市部の産科医、小児科医など、医師不足問題に言及。「医師数は増えているが、偏在なく、安心の医療が供給できるような体制には必ずしもなっていない」との認識を示しながら、
(1)どこが地域医療機関への医師派遣機能を担っていくのか
(2)医師の過酷な勤務状態をどうするのか
(3)女性医師が働きやすい環境をどうつくっていくのか――などの論点を挙げ「政府・与党がこの課題の克服にしっかり取り組み、具体的な対処策を論議していきたい」と述べた。
また、久間章生防衛相が、米ワシントンでの講演で、国際紛争当事国や、その恐れのある国などへの武器輸出を認めないとする武器輸出3原則の緩和に向けた研究を進める方針を示したことに関して、「3原則は長年の政府の見解であって、これを今、緩和する必要があるとは思っていない」との認識を示した。
さらに、菅義偉総務相が、個人住民税の一部を出身地の自治体などに納税できる「ふるさと納税」制度創設の検討を表明したことについて、「アイデアとしてはおもしろいと思う。これからは、日本全国のことを考えて税金を使っていく発想は大事だ。税理論として成り立ち得るのかどうか、よく議論させてもらいたい」と述べた。
厚労省の提出資料に不快感示す 日医
医療タイムス 2007年05月09日
http://times-net.info/news/2007/05/post_583.php
日本医師会は9日、厚生労働省が4月17日の医療構造改革に係る都道府県会議で提出した資料「医療政策の経緯、現状及び今後の課題について」ついて、「医療機関の集約化や病床削減によってフリーアクセスの権利を侵害しようとする内容だ」として不快感を示した。
自殺削減目標「後退」と批判 民間24団体が政府に
2007年5月10日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20070510ik09.htm
政府の自殺総合対策会議が先月末に発表した自殺総合対策大綱の素案について、NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京)など自殺対策に取り組む民間24団体が10日、「自殺の削減目標が、これまでより後退している」として、見直しを求める意見書を内閣府に提出した。
素案の削減目標は「2016年までに自殺率を20%下げる」というもの。自殺率とは、人口10万人あたりの自殺者数を示す数値で、年間自殺者数が3万553人(人口動態統計)だった05年には24・2(同)となっている。16年の推計人口に基づいて素案の削減目標を年間自殺者数に換算すると、約2万4000人になり、厚生労働省が2000年に発表した「健康日本21」での「2010年までに年間の自殺者数を2万2000人以下にする」という目標より多くなる。
治療費未払いで検討会 モラル低下に防衛策議論
東京新聞 2007年5月11日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007051001000934.html
治療費を支払わない患者が増えて医療機関の経営を圧迫しているとの指摘を受け、厚生労働省は10日、検討会を6月に設置する方針を決めた。
学識経験者や医療関係者、法律家らで構成。所得が低くて支払えない人だけでなく、モラルの低下で払えるのに払わない患者もいることから、入院保証金やカード払いといった防衛策を講じる必要があるのかなど意見交換する。ただ一律の防衛策に対しては、医療へのアクセスを阻害しかねないとの意見もあり論議を呼びそうだ。
治療費の未払いは、民間病院を中心につくっている4病院団体協議会によると、2004年度までの3年間に会員病院だけで総額853億円に上るとみられている。
救急車で運ばれて治療を受けた後に支払いに来なかったり、出産後、公的医療保険から支給される一時金で払うと断ってそのまま払わない例が多いという。
治療費の支払いが多額にならないように自己負担の上限を定めた制度では、窓口負担(原則3割)が上限を超えた場合、いったんは窓口負担分をすべて立て替える必要があるのに、最初から上限分しか支払わず、未納となっているケースもある。
診療費1300万円を着服 元派遣職員に懲役2年 旭川地裁
北海道新聞 2007/05/10
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/24983.html
【旭川】診療費約千三百六十万円を着服したとして、業務上横領の罪に問われた留萌市立病院の元派遣職員、無職尾崎フジヱ被告(46)=同市宮園町一=の判決公判が九日、旭川地裁であった。河村俊哉裁判官は「被害額も大きく、常習的な犯行」として、懲役二年(求刑・懲役三年六カ月)を言い渡した。
判決によると、同病院の会計窓口の職員だった尾崎被告は二○○五年三月下旬から五月中旬にかけ、二十二回にわたって同病院の患者百二十一人の診療費計千三百六十三万円を入金処理せずに着服、生活費や借金返済に充てていた。尾崎被告を派遣していた東京の医療事務会社が、すでに被害額を全額弁済している。
ドクターヘリ広域搬送に活用 救急医療も九州一体 7項目追加合意
2007/05/11付 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070511/20070511_002.shtml
九州地方知事会の「道州制等都道府県のあり方を考える研究会」の第9回会合が10日、福岡県庁であり、道州制を視野に入れて九州・沖縄・山口一体で取り組む共通政策として、ドクターヘリを活用した広域搬送などの救急医療体制整備、光化学オキシダントなどの有害大気汚染物質の迅速な情報共有化など、新たに7項目で合意した。5月末予定の九州地方知事会に報告、同会の決定を受け、政策連合として共同で取り組む。
救急医療体制整備は、既に福岡県の久留米大(久留米市)に備えるドクターヘリが佐賀県全域などをカバーしているなどの例があり、今後、医師が搭乗するヘリによる患者搬送態勢の連携をさらに進める。
県立病院の連携は、医薬品の共同購入による経費節減など病院経営の効率化を目指す。問題化している有害大気汚染物質に関しては、各県が測定結果を即時に共有するための連絡体制を強化し、緊急時の対策も練る。
その他の項目は、(1)訪問販売など悪質事業者の情報を共有し、指導・処分する体制整備(2)教職員の人事交流(3)広域回遊魚の放流事業(4)地球温暖化対策の普及・啓発での統一キャンペーン。
九州地方知事会はこれまで、27項目の共通課題に取り組み、産業廃棄物税の導入など6項目の政策を実現している。
在宅医療支援へセンター設置 京都府医師会、本年度中に
京都新聞 2007年5月9日
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007050900172&genre=O1&area=K00
京都府医師会は9日、「在宅医療支援センター(仮称)」を本年度中に設置すると発表した。2006年度の医療制度改革で入院患者に在宅医療への転換が迫られる中、在宅医療に関する苦情や相談の受け付け、主治医の紹介などを行い、「自宅で安心して療養できる環境を整えたい」としている。
政府は医療制度改革として、長期入院向けの療養型病床の削減や入院期間の短縮策などを進め、医療費の抑制を目指している。府医師会は「在宅療養の基盤が整備されないまま、患者を自宅に帰すと生活の質が低下する」と、対応策を検討してきた。
新たな支援センターは府医師会(京都市中京区)内に設置する予定。在宅医療に関する府内の情報を集積してホームページなどで発信し、患者の苦情や相談も受け付ける。来年度以降は府内23の地区医師会でも「在宅医療支援窓口」を設け、きめ細かな対応を目指す。
地域で主治医が見つからず退院できない患者らのために「在宅主治医紹介システム」を確立する。在宅医療に取り組む病院や医師を、病状に応じて紹介できるようにする。
また、がんや難病の患者の在宅療養に不可欠な「チーム医療」をすすめるため、地区医師会ごとに「ターミナルケア対応チーム」や「難病対応チーム」などを設け、看護師や介護支援専門員などとの連携を強化することも検討する。
府医師会は「都道府県医師会による在宅医療支援は、全国でも例がないと思う。医療費抑制に伴う地域医療の崩壊を食い止めるとともに、在宅医療をあきらめざるを得ないような状況はなくしたい」としている。
高齢者虐待 死亡1件/防止法後初の確認/沖縄
沖縄タイムス 2007年5月10日(木)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200705101300_02.html
二〇〇六年度に県内の市町村が認知した高齢者虐待件数は百五件で、うち虐待による死亡が一件確認された、と県高齢者福祉介護課が九日発表した。虐待を発見した者の通告義務などを課した高齢者虐待防止法施行後、虐待による死亡例が確認されたのは初めて。調査では虐待を受けた高齢者(被虐待者)のうち少なくとも53・9%が認知症という結果も出ており、県は今後、認知症と虐待の関係も調査していく。
二〇〇六年十二月、沖縄市内で九十代の男性が介護の放棄・放任の疑いで死亡した。市によると、男性は要介護度5と認定されていたものの、介護サービスは利用していなかった。家族によると、アルコール依存症などもあり病院の受診を勧めたが男性が拒否。放尿、放便などがあり、つめや髪の毛も伸び放題で不衛生な状態だったという。同二十六日重篤な脳梗塞で救急病院に運ばれ、医師から「介護の放棄・放任の疑いがある」と通報があった。男性は翌二十七日に死亡した。
虐待の種類別(複数回答)では、暴力などでけがをさせたり家に閉じ込めるなどの「身体的虐待」が六十八件で最多。次いで暴言を吐いたり無視するなどして精神的に痛めつける「心理的虐待」が四十六件。年金搾取などの「経済的虐待」二十九件、介護を放棄する「放棄・放任」二十八件、性行為を強要する「性的虐待」一件と続く。
被虐待者のうち介護の必要がある人は全体の64・8%に上り、県は「介護者による介護の疲れが虐待につながっている」とみている。家庭内で起きた虐待のうち、息子による虐待が50%を占め、娘17・6%、配偶者14・7%、きょうだい3・9%、嫁2・9%と続いた。
介護関係の施設内で発生した虐待は三件でいずれも身体的虐待だった。ある有料老人ホームでは、入所する高齢者に殴られたあとやおむつかぶれがあるのを担当のケアマネジャーが発見し、虐待通告。県の指導でこの高齢者は特別養護老人ホームへの移転措置が取られた。
高齢者虐待防止法施行で国は都道府県に対し、施設内で発生した虐待の報告を義務付けている。県はこれに加え今回、家族による虐待の把握を独自で実施した。だが高齢者虐待相談や対応の窓口は市町村となっていることから、具体的な虐待内容の把握は行わなかった。報道各社からこれを指摘され、県は「今後、調査方法を検討していきたい」と語った。
伊波輝美福祉保健部長は「今回の虐待件数は氷山の一角。虐待が認知されれば、今後増えることが予想される。介護疲れが原因のケースが多いと思われるため、市町村は介護サービスへつなぐ対策が必要」と話した。
能力以上の介護原因 医師指摘
介護者による虐待はなぜ起きるのか。介護に詳しいオリブ山病院運営本部長代行の田頭政三郎さん(精神科医)は「疲れ果てながらも介護する家族の姿は美徳、と考える風潮が社会に根強くあることが原因」とし、介護者の能力以上に介護を強いられた結果、虐待が起きると指摘する。
介護の社会化を目的にスタートした介護保険制度だが、「必要なサービスが受けられない、足りない、情報がない状態が続き、結果的に家族に無理な介護を強いている」と説明する。
認知症と虐待の関係については
(1)物忘れ期
(2)混乱期
(3)寝たきり期―の三段階を経る症状など、「認知症そのものの知識不足が虐待につながっている」とみる。特に混乱期は「徘徊」や「大声を上げる」などの問題行動が多い。「対応に疲れ果て、または制止しようとして家族が虐待に及ぶケースが多い」適切なケアを受ければ認知症による問題行動のほとんどは消失するといわれる。
一方、認知症ケアに最適といわれるグループホームの設置が県内で進まないなど、ケアの場が不足している。「在宅介護を支援のためにも、認知症関連病棟やグループホームなどケアの場が必要」と話した。
高齢者虐待105人 過半数は認知症
琉球新報 2007年5月10日 [木]
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-23626-storytopic-1.html
昨年4月からの1年間で、65歳以上の高齢者に虐待があったと県内市町村の窓口に報告された人数は105人に上り、うち過半数の55人が認知症だったことが、県の調べで分かった。高齢者の中には病気の治療を受けず死亡に至ったケースも1人おり、養介護施設の従事者から虐待を受けた人も3人いた。県は「背景に介護疲れがある。地域との関係を密にすることで未然防止が図れる」と話している。
県は昨年4月に施行された高齢者虐待防止法に基づき、市町村から虐待の数や種類などを調査。同法は虐待により重大な危険が生じている場合、発見者は市町村に通報するよう義務付け、その場合以外も通報を促している。
虐待を受けた高齢者は男性23人、女性82人。年齢は70歳以上から極端に増え、99歳まで広範にわたった。市町村別に見ると、那覇市44人、沖縄市20人、うるま市13人で、都市部に多い。
養護者による虐待(102件)を種類別に見ると、暴行などの身体的虐待が65人で最も多く、次いで著しく心を傷つける言動などの心理的虐待が46人、財産が不当に奪われるなどの経済的虐待が29人、放棄・放任が27人、性的虐待が1人と続いた。その他2人。
また虐待者と「同居」が85人を占め、「別居」は17人にとどまった。虐待する側との関係では、息子が51人と最も多く、娘は18人、配偶者は15人だった。65人が要支援・要介護状態の高齢者だった。
虐待の中には、病気を自身も近親者も放置した末、脳梗塞(こうそく)で病院に運ばれたが翌日死亡に至った例も。施設従事者からの虐待の中には従事者が顔を殴り、打撲を負わせたため高齢者をほかの施設に移したケースもあった。訪問介護のケアマネジャーが発見、通報した。
虐待があった場合、市町村はケースごとに原因を調べ、対策を講じているという。県は報告件数は氷山の一角とみて施設職員の研修など未然防止に取り組む考えだ。
鳥取県が医師確保奨学金制度を県外大学へ拡大
山陰中央新報 '07/05/11
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=374410006
鳥取県医療政策課は医師不足対策として鳥取大医学部の地域枠(五人)のほか、県外大学における県出身の医学部学生に対しても奨学金制度の設置を六月補正で要求、財政課長査定で二〇〇八年度の新入生(五人)から認められた。同課は「効果が表れるのが六、七年先では遅い」として鳥取大を含めた医学部在学生にも制度を拡大するよう、総務部長要求をしている。
医療政策課によると、鳥取大が〇六年度の県内病院からの派遣希望に応じられなかった医師数は五十四人に上るなど医師不足は深刻。
そのため同課は二〇〇七年度当初予算で奨学金制度(月額十万円貸付)を県外大学へ新設することに加え、鳥取大と県外大学の在学生(鳥取大三-五年生、県外大学一-五年生)へも拡大するよう要求。しかし、新体制下での政策判断が必要として知事査定で先送りとなっていた。
六月補正の財政課長査定では、県外大学新設を〇八年度の新入生から認めたが、在学生については「貸付期間が短いので、返還免除の条件となる県内病院への勤務年数も短期となり、効果に疑問」としている。
今後の査定で要求がそのまま実現すれば、二年後には毎年十人の医師を確保ができるようになるが、年間約七千二百万円の財源が必要となる。
ラテックスでしょうか~。これだけではよくわかりませんけれど。
卓球ラケットのラバー用接着剤でショック症状、回収を開始
2007年5月10日 読売新聞
http://megalodon.jp/?url=http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070510i312.htm&date=20070510221524
卓球ラケットのラバー用接着剤を使用中に、岡山県内の40歳代男性が急激なアレルギー反応のショックを起こし、一時重体になっていたことがわかり、厚生労働省は10日、都道府県や日本卓球協会などに対し、消費者に注意喚起するよう通知した。販売元の「タマス」(東京)では、自主回収を始めた。
厚労省によると、男性は3月下旬、自宅でラバーを張り替えるため、接着剤の「スーパーロング・チャック」を使用中、気分が悪くなった。受診した医療機関で、のどが腫れ、気道がふさがるショック症状となり、意識不明に陥った。2週間後に意識を回復し、快方に向かっているが、現在も入院中という。
厚労省では、原因物質を特定していないが、接着剤によって引き起こされたとみて、「揮発性成分を含む接着剤の使用時は換気が必要」などと、注意を呼びかけている。この接着剤は、2005年11月に、営業上の理由で販売中止となるまでに約37トンが出荷された。
はしか流行 あなたは大丈夫ですか
東京新聞 2007年5月10日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007051002014899.html
減少し続けていた麻疹(ましん)(はしか)の患者が大都市を中心に増加の兆しを見せている。最悪の場合、脳炎や死亡に至ることもあるだけに、油断せずに予防接種をきちんと受けておくことが必要だ。
はしかの患者数は推計で現在、年間十万-二十万人、うち十数人以上が亡くなるといわれる。患者数は長期的には減少してきたが、ことしに入り増加傾向に転じた。
厚生労働省は、十五歳未満の患者は全国三千カ所の小児科、十五歳以上は四百五十カ所の基幹病院からの定点報告をもとに全国動向を把握している。それによると四月二十二日までに十五歳未満で二百八十二人、十五歳以上で百二人が報告され、この十年間で最高だった二〇〇一年を超える勢いだ。
特に首都圏や関西など大都市圏が多く、東京都練馬区内の都立高校や八王子市内の大学では患者が集団発生した。十五歳未満の場合、愛知県でも昨年から流行が見られる。
こうした増加の背景にあるのは、わが国のはしか対策の遅れだ。
はしかウイルスは空気感染するなど感染力が強い。感染すると十日ほどの潜伏期間のあと高熱、発疹(ほっしん)などの症状が出る。多くは自然治癒するが、ほぼ0・1%が脳炎を患い、その約15%が亡くなる。知能低下などの後遺症を残しやすい。
発症しても対症療法しかなく、ワクチン接種が最大の防御策だが、一九七八年から始まった予防接種は一歳から七歳半までの間の一回だけを努力義務としており、しかも接種率は90%前後にとどまってきた。さらに接種が一回だと数%の人は十分な免疫力が得られないという。
いま発症しているのは、こうした未接種や不十分な免疫力の人々とみられる。環境が清潔になり、以前のように自然感染して免疫力が強化される機会が減ったことが患者数を増やしていると専門家はみている。
ワクチン接種の有無は母子手帳、免疫力の程度は医療機関での抗体検査で確認できる。不安があればワクチン接種を受けるよう厚労省は積極的に呼びかける必要がある。
他の先進国並みに、厚労省は昨年四月から一歳、小学校入学前の二回接種に強化したが、まだ二回目の接種率は低い。厚労省は二回接種の重要性を国民に繰り返し伝えなければならない。
既にはしか制圧に成功している米国などで、日本人から感染した例が相次いだことから「はしかまで輸出するのか」とかつてわが国は非難されたことがある。今の流行拡大にしっかりと歯止めをかけ、不名誉を返上したい。
【コラム・断 桂あやめ】肝心なことは何もしていない
産経新聞 2007/05/11
http://www.sankei.co.jp/culture/bunka/070511/bnk070511002.htm
少子化対策、という言葉を聞くようになって久しい。ここンとこ0・なんぼ上向いたとはいうが、そんなもんは気休めに過ぎない。どうすれば出生率が上がるのか?
「子供を産む機械、装置の数は決まっている。1人あたりが頑張ってもらうしかない」。何もこの大臣の発言を、今さら女性蔑視がどーのと取り上げるつもりはない。それよりもこの国を運営する人が、避妊せんと産んでくれ、他に方法はない、と言ってるのが情けない。何の対策もしてないってことでしょ。具体的に何かしてくださいよ、大臣さーん!
また、子供を産んでくれ、と言いながら、産めなくさせるような記事ばかりが目につくのはなぜか。まず出産難民の問題。私自身は大阪市内在住で、5年前に子供が出来た時には車で10分以内の所にある希望の病院で難なく産めたのでピンと来ないが、今やどんどんお産を受け持つ病院が減り、自分の町や島に産める施設がない所が増えてるという。それで産めよ増やせよってどういうこと? まず最初に対策せなアカンの違います?
そしてどうしても子供が欲しいと莫大なお金をかけて不妊治療をするという殊勝な人に、十分な援助をしない。市町村や企業が第3子以降にはお金出す、なんていうのは聞くけど、むしろそっちに力を貸してあげたらどうか。もちろん国が出してくれれば一番いいが。
私の周りには同性愛者のカップルが多く、私が子供を産んだ時「次はウチの分も産んでくれへんか」と頼まれたりした。外国から里子をとろうかと調べてる人もいる。
そういう多様な家族のあり方を認め、人工授精や代理母を奇異なことと思わなくなれば、子供の数は増えるのではないか。
着床前診断:除名の学会指針「適法」、大谷医師ら全面敗訴
毎日新聞 2007年5月10日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070511k0000m040131000c.html
日本産科婦人科学会(理事長・吉村泰典慶応大教授)に無断で着床前診断を行い、学会指針違反で学会を除名された大谷産婦人科(神戸市)の大谷徹郎院長らが、学会と当時の幹部3人を相手に会告や除名の無効確認と6600万円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は10日、原告側全面敗訴の判決を言い渡した。中村也寸志裁判長は「指針は公序良俗に反しないし、それによる会員医師の医療行為や患者の受診の制約は違法でない」と述べた。ほかの原告は、同じく無断で着床前診断を行った諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長と診断を希望する夫婦4組、女性1人。指針は最新の医療を受ける権利を侵害していると主張した。
判決は指針について「妥当性や医学的正確性には議論の余地がある」としつつ、公序良俗や法には違反していないと判断。そのうえで無効確認の訴えは「原告に法律上の利益がない」と却下、損害賠償や除名無効の請求は「違法性はない」などと棄却した。一方で「立法による速やかな対応が強く望まれる」と付言した。判決後、原告側は控訴する意向を表明した。
◇学会の自律権尊重
日本産科婦人科学会・吉村泰典理事長の話 判決は学術研究団体である学会の自律権を尊重したものとして十分に評価できる。生殖補助医療については、学術の進歩や社会の動きなどを注視しつつ、今後とも学会として検討を続けていきたい。
◇解説…集団ルールにお墨付き
生殖補助医療分野では着床前診断に限らず、代理出産や提供卵子を使った体外受精など、日本産科婦人科学会が定めた指針に従わず、医師側の独断で実施されるケースが相次いでいる。現在の日本には、これらを規制する法律はないが、今回の判決は学会という専門家集団のルールに、司法が「事実上、法律による規制に代わる機能」として「お墨付き」を与えたことを意味する。
日産婦はこれまで、着床前診断では学会への事前申請と承認を求める指針、代理出産を禁じる指針、第三者の卵子や精子を使った体外受精を禁じる指針などを策定した。指針は日産婦倫理委員会で原案を検討し、理事会、総会を経て決定される。違反者には、除名などの処分で対応しているが、実施の歯止めにはなっていない。
国は、厚生労働省の部会が03年にまとめた報告書に基づき生殖補助医療に関する法制化を目指したが、与党議員の反発で頓挫。タレントの向井亜紀さん夫婦と、代理出産で生まれた双子の親子関係に関する司法判断などで社会の関心が高まったため、昨年末、ようやく日本学術会議に生殖補助医療の在り方に関する審議を依頼した。
今回の判決は、学会員に対して、患者の希望だけでなく、指針にのっとり医学的な適切さや倫理問題にも配慮した医療行為を求めた。着床前診断以外の他の学会指針についても、同様の適用が求められるだろう。
一方、指針は法律ではなく強制力はない。判決は「学会の自主規制に委ねることが理想的とは言えない」と触れた。生殖補助医療は急速な進展に伴い、社会的混乱が懸念される分野だ。判決は国によるルール作りを急ぐことも求めたといえる。
◇「新学会を設立」…根津院長
民事訴訟で訴えが認められなかったことを受けて、諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長は10日、日本産科婦人科学会とは別に生殖補助医療に関する新学会を設立する意向を表明した。根津院長は「学会に患者の生き方を規定する権利はない。患者のためになる新たな学会を作り、より多くの患者を助けたい」と話した。神戸市の大谷徹郎医師も参加する。
コメント