おはようございます!
相変わらず蒸し暑いですね。全館冷暖房どうたらのおかげで、まだクーラーが入りません。死にます。
さて、「医師確保」法ができるようですけれど、内容は大したことありません。
中ほどに載せてありますが、公明党案のほうがよっぽど実効性がありそうです(笑)。
さて、重要なのは厚労省がすこし「病院つぶし」が間違ってたかなぁ、と思いはじめたのかも、
というニュースです。先日お伝えしたこちらも参考に..。*♡
厚生年金病院存続へ 社保病院も 整理機構が運営
asahi.com 2007年05月06日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200705050182.html
それから地方病院の厳しい状況のニュースの後、大都市でも看護師不足・新人の離職が問題になっていること、あとは室蘭でもはしかが流行っているみたいです。
河北新報の記事はsuzan先生に、育児する公務員、短時間勤務可能にの記事は麻酔科医先生に教えていただきました..。*♡ありがとうございます。
河北新報記事に対してsuzan先生のコメントは「河北新報の「お産SOS」シリーズを含めた一連の記事は、「助産院の拡充」を狙った企画」なのでは、との御指摘でしたけれど、みなさまはどう思われますか?私も同様に感じました。
療養病床:厚労省が削減数縮小へ 老健施設転換遅れで
毎日新聞 2007年5月10日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070510k0000m040167000c.html
厚生労働省は9日、慢性病のお年寄りが長期入院する療養病床を11年度末までに6割減らし15万床とする削減計画について、今年秋に下方修正し削減幅を緩和する方針を固めた。医療機関などに削減する病床の受け皿となる老人保健施設への転換を促しているが、思うように進んでいないため軌道修正もやむを得ないと判断した。修正幅に関しては、終末期の高齢者が滞在できる新型の老健施設を認めるなど受け皿の幅を広げ、3万床程度にとどめたい考えだ。
厚労省は療養病床について、「入院者の半分は治療の必要がない」として、ピークだった06年2月、当時38万床あった病床を5年間で15万床に減らす方針を打ち出した。
しかし、療養病床の入院者の主な移転先として想定した老健施設は、病院から自宅療養に移る前の一時入所施設の位置付け。療養病床を抱える医療機関は経営上の不安感などから老健施設への転換に難色を示している。このため、療養病床数は06年末現在でピーク時から3万床減の35万床にとどまっており、削減計画の達成が困難視されている。
こうした事情に加え、厚労省は療養病床のうち、在宅復帰を促す回復期リハビリ病床(2万床)について「増やした方が医療費の抑制につながる」と判断。同病床を削減計画の対象から外して増床し、療養病床全体の削減幅を緩和する方針に転じた。
ただ、計画の修正幅については最小限にとどめる考えで、老健施設に、看護師配置基準(現行は入所者100人に対し9人)や介護報酬を手厚くした永住タイプの新型を認め、療養病床の代替機能を高める。
最終的な削減幅は、秋までに、都道府県に75歳以上の人口増加率やリハビリ強化による重症化予防効果などを盛り込んだ療養病床目標数を設定させたうえで確定させる。
同省は、療養病床削減によって給付費を3000億円削減し、5100円と見込まれた第4期介護保険事業計画(09~11年度)時の月額平均保険料を4400円に抑える方針だった。削減計画緩和と新型老健の創設に伴い、同保険料が4400円を上回るのは避けられない情勢だ。
県立2病院分 治療費「未収」2285万/秋田
2007年5月10日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news001.htm
高齢者中心で困窮度高く 法的措置に二の足
県立2病院の治療費未収金(患者負担分)が2005年度末現在、計約2285万円に上ることが、県県立病院改革推進室のまとめで明らかになった。患者の経済的な理由や、医療費の自己負担増などが原因とみられ、01年度末に比べ約3倍に急増。病院側は督促状などで回収に努めているが、「患者」相手に法的措置などの強硬手段も取れず、頭を悩ませている。
同室によると、01年度末の累計は約787万円で、内訳は脳血管研究センター(秋田市)が約382万円、リハビリテーション・精神医療センター(大仙市)が約405万円。それが、わずか4年間で脳研は約911万円、リハセンは約1373万円に膨らんだ。
いずれも専門的な治療を行う医療機関のため、診療単価は高くなる。しかし、病院側は道義的な立場から「治療を最優先」するため、あらかじめ支払い能力や意思などの確認はしていないという。未収金の大半は、患者の経済的理由が原因とみられ、脳研の担当者は「患者の多くは高齢者。金銭的に厳しく、未収金になるケースが多いようだ」と分析する。03年4月にはサラリーマン本人の自己負担割合が2割から3割にアップし、所得格差が拡大する中、1割増に悩む患者も少なくないという。
病院側はこれまで、未払い患者に対して
〈1〉電話での催促
〈2〉文書での督促
――を柱に対応してきた。最終通告に応じない場合、少額訴訟など法的措置をとることも可能だが、2病院とも「病院という性格上、困窮者から治療費を取るわけにも」と、ためらいを見せる。
ただ、公費で運営している以上、未収金の増加は県の財政運営の圧迫にもつながりかねない。2病院とも「患者側の理解を得て、地道に回収する」として、医療費の分割、延納などの相談も受け付けながら、未収金の解消に努めている。
胆沢病院産科廃止も/岩手
2007年5月9日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news005.htm
常勤医減少予定 県医療局が対応検討
県立胆沢病院(奥州市水沢区)の常勤の産婦人科医3人が今年度内に1人になり、県医療局が産婦人科の廃止も含めて対応を検討していることが8日、わかった。胆沢病院は、胆江地域(奥州市、金ヶ崎町)の中核病院。廃止されると、産婦人科を備える病院がなくなり、出産に対応できるのは民間医院に限られ、妊婦は他地域への遠距離診療を強いられかねない。
県によると、胆沢病院の常勤産婦人科医3人のうち今夏にも1人が開業準備、もう1人が出産休暇にそれぞれ入る。県医療局は「1人だけで対応するのは難しい。産婦人科の廃止を選択肢の一つに入れているが、他の県立病院のサポート体制の緊急整備も検討している」と話している。
こうした議論の行方に、病院関係者は不安を募らせている。奥州市水沢区で産婦人科医院を運営する小見克夫・水沢医師会長は「あの大病院に、このような事態が起こるとは思ってもみなかった」と驚きを隠さない。胆江地域には現在、産婦人科医院は4院しかないといい、小見会長は「廃止となった場合、少しでも市民の不安を和らげるため、医師会としても対策を早急に講じたい」と話す。
2002年3月に産婦人科を廃止した奥州市総合水沢病院(水沢区)は「常勤1人では産婦人科はやっていけない。ただ廃止となると、開業医の負担が大きくなり、安心・安全の出産環境という点では不安を覚える」と話している。
県、安田で巡回診療へ/診療所休止受け 沖縄
沖縄タイムス 2007年5月9日(水)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200705091700_01.html
国頭村安田地区にある県立安田診療所が今年四月休止したことに伴い、県病院事業局は五月下旬から、県立北部病院からの医療スタッフ派遣による月一回の「巡回診療」を始める予定であることが九日、分かった。診療所閉鎖で影響を受ける高齢者らの緩和措置として、約一年間の実施としている。だが、安田区は診療所存続を強く求めており、「巡回診療」に反発、診療場所となる公民館の貸し出しを拒否する方針だ。(黒島美奈子)
同病院から派遣されるのは医師一人、看護師二人、事務員一人。月一回、同区内の公民館で住民を集めて診療する。
同地区に住む六十五歳以上の高齢者は約六十人。巡回診療は主に、これまで診療所に通っていた慢性疾患の高齢者を対象に、血液検査など簡易な医療検査を行い、処方する。診察で異常が見つかれば、病院につなげる。
県は巡回診療実施に向けて八日、村と同区に対し、区内の対象患者数の把握を依頼。早ければ五月下旬から、診療をスタートさせる。
県内で県立病院スタッフによる定期的な巡回診療は東村嘉陽地区、宮古島市池間地区、石垣市伊原間地区などで実施しているが、緩和措置としての実施は極めて異例。同事業局は「既に安田区には近隣地区の診療所から週一回、無料送迎バスを出して診察している。今回の巡回診療は、閉鎖による住民の動揺を最小限にとどめるため」と説明している。
「存続審議中」と区反発
【国頭】安田診療所休止に伴う巡回診療について、村安田区の知念茂夫区長は「県議会で診療所存続について継続審議中であり、区としてはあくまで存続を求める。到底、受け入れられない」と反発した。区は公民館の指定管理者となっており、診療のための貸し出しはしない方針だ。
上原康作村長は「村は存続を求める。診療所は実際には休止しており、巡回診療が必要かどうか、区民の判断を見たい」との立場を示した。
同区では、独自に医師確保を模索しており、診療所再開に向けた活動を続けている。同地区評議員の中根忍さんは「診療所は休止であり、県議会でもいまだ閉鎖の是非を継続審議中と聞いている。そんな中で一方的な巡回診療への切り替えは住民として見過ごせない。議会軽視の対応だ」と憤慨した。
米内沢総合病院、療養病床を再開 阿仁の医師が転勤/秋田
さきがけon Web 2007/05/08
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20070508a
北秋田市の岸部陞市長は7日の定例会見で、4月1日から休止していた公立米内沢総合病院の療養病床24床を今月1日、再開したことを明らかにした。市立阿仁病院から米内沢総合病院に県派遣の医師1人が転勤、市が看護師9人を派遣したことから、療養病床への対応が可能になった。
米内沢総合病院は昨年度当初11人いた常勤医が同年度末には4人に減っていたが、今月からは阿仁病院の医師などを含め常勤医8人の体制となった。
一方、阿仁病院で入院患者に対応していた常勤医が3人から2人に減り、入院病床(60床)は今月から休止となった。入院患者のほとんどが退院し、数人が米内沢総合病院に転院する措置が取られた。市は県などに阿仁病院への新たな医師派遣を要請しているが、常勤医確保のめどは立っていない。
石川県内で「看護師不足」7割…調査から
2007年5月9日 読売新聞
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_07050913.cfm
石川県内の約7割の病院が恒常的な看護師不足に悩んでいることが、県医師会のアンケート調査で分かった。能登北部では約8割の病院が不足していると答え、看護師不足が深刻化している。県医師会では、昨年4月の診療報酬改定で導入された「7対1看護体制」が、地方病院の看護師不足に拍車をかけているとみている。
昨年4月の診療報酬改定で、入院患者7人に対し、看護師1人という基準が新たに導入された。看護師の労働環境改善と看護の質向上を狙いにした基準で、看護師増加にもつながると期待されている。基準を満たした病院は、診療報酬が優遇されるメリットもあり、好待遇など看護師や看護学生を集めやすい大病院に人材が集中する傾向にあるという。逆にあおりを受けた中小病院や地方の病院は看護師不足が顕著になっている。
県医師会では、県内の全病院(105施設)と診療所(706施設)を対象に今年1月にアンケートを実施した。うち回答を得た75病院(回答率71%)、385診療所(同54%)について、このほど結果をまとめた。
「看護職員が確保出来ているか」との問いには、48%が「出来ていない」と答え、「時々不足している」を合わせて77%の病院が看護職員不足を訴えた。地域別では、能登北部の83%が看護職員が確保できていないと回答、石川中央の48%、南加賀の52%と比べて深刻で、地域格差がはっきり表れる結果となった。
自由意見では、「大学病院が看護師を集めると地域の自治体病院は危機的な看護師不足となる」、「看護師が慢性的に不足している」との声が多かった。
また、看護職員の平均年齢は30~40歳代の病院がほとんどで、「子育て世代が主力で夜勤が可能な看護師が不足している」「数年後の大量退職期が不安」との意見も多かった。
神野正博・県医師会理事は、「看護師の人数を増やしたい医療機関がほとんどだが、絶対数が不足している。看護師養成機関を増やし、子育て中の看護師の支援体制を整えるなどの対策が急務」と話している。
産科医不足で女性意識調査 7割「緊急時に不安」
河北新報 2007/05/09
http://www.kahoku.co.jp/spe/osansos/20070509_01.htm
花巻市など岩手県内の母親や助産師らでつくる住民団体「お産と地域医療を考える会」が実施したアンケートで、7割以上の女性が産科医不足の深刻化で緊急時の対応に不安を訴えていることが分かった。考える会は8日、調査結果を踏まえ、出産環境向上への支援などを花巻市に要望した。
県内では近年、産科を休診にする病院が相次いでいる。こうした現状を受け、調査は昨年9月、育児サークルなどの協力を得て県内の女性1000人を対象に実施し、10―50代の486人が回答した。
産科医不足の影響(複数回答)は「緊急時の対応に不安がある」が72.8%で最も多く、「お産の場所がなくなる」(67.8%)「過重労働による医療ミスの可能性」(54.7%)が上位に挙がった。
実際に産科医不足で自分や周囲の人が困った経験があるかどうかを尋ねたところ、54.7%が「あった」と回答。具体的な経験(複数回答)としては「近所で出産する場所がなかった」が64.7%に達した。「希望する病院に断られた」(37.6%)「里帰り出産ができなかった」(24.1%)の順で、お産場所が狭まっていることがうかがえた。
助産師による分娩(ぶんべん)に対しては「院内助産所などで医師が駆け付けられる」「医師と連携が取れている」など、安全性の確保を条件に「問題ない」と受け止める人が7割を超えた。
身近な所に助産院ができた場合、「お産の場所として選択肢に入れる」(41.8%)に「お産の場所として活用したい」(13.9%)を合わせると、半数以上の女性が積極的に評価していた。
考える会は花巻市に提出した要望書で、出産・育児を支援する施設への助産師配置などを求めた。
代表の新田史実子さんは「医療のバックアップがしっかりしていないと不安に思う女性が多い。医師に業務が集中するのを防ぐために、助産師をうまく活用してほしい」と話している。
医療裁判で和解が成立/山梨
NHK 2007年5月9日
http://www.nhk.or.jp/kofu/lnews/01.html
南アルプス市の医院で生まれた子供が脳性マヒになったのは適切な処置をとらなかったためだとして、両親がおよそ2億円の損害賠償を求めていた裁判で医院が両親に対して和解金を支払うことで和解が成立していたことがわかりました。
この裁判は平成10年に南アルプス市の医院で仮死状態で生まれた子どもが脳性マヒになったのは医院が適切な処置をとらなかったことが原因だとして子どもの両親がこの医院の産婦人科の医師とその妻で小児科の医師におよそ2億円の損害賠償を求めていたものです。
裁判は平成13年に提訴されて続いてきましたが裁判所からの和解勧告を受けて医院が両親に対して和解金を支払うことで和解が成立していたことがわかりました。
和解金については双方の希望で明らかにはしないということです。
原告の弁護士は「和解の内容についてはコメントできないが原告の主張をくんだものだったので和解に応じた」と話しています。
一方、産婦人科の医師は「裁判所の勧告を受けて和解したが詳しい内容についてはコメントできない」と話しています。
看護職員:新人離職で防止策 経験者の復職支援も 東京都
毎日新聞 2007年5月9日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070509k0000e040070000c.html
看護師や助産師などが全国的に不足する中、東京都は、離職率が高い新人と復職希望の経験者の支援を柱とした本格的な看護職員の確保策に乗り出すことを決めた。都内の民間病院と看護師資格を持った都内在住者が対象で、今夏の運用を目指す。離職防止を含めた総合的な看護職員対策は自治体レベルでは初めてで、今後、看護師確保を巡る動きが本格化しそうだ。
都は離職対策を5年計画で実施する方針で、新人を手厚く指導できるよう病院の研修態勢を支援する。300床以上の大病院には、研修を担当する専任職員の人件費を最大4分の3補助。専任配置が厳しい300床未満の病院には都が指導員を派遣し、効果的な研修プログラムを助言する。研修の際に使う人形の購入費は病床数に関係なく半額補助する。
一方、復職を希望する看護師らに対する支援策としては、都内にある24カ所程度の病院を「地域就業支援病院」に指定。地元の指定病院で最新の医療知識に関する講義や注射・採血の実習が無料で受講できる仕組みをつくる。「自宅に近い病院」「非常勤で働きたい」など、ニーズに応じた再就職先のあっせんも行う。
都福祉保健局によると、都内の看護職員の不足数は昨年で約1800人に上る。その一方で、日本看護協会が昨年行った全国アンケートでは、結婚や出産で退職した看護職員約4000人のうち、7割以上が再就職を「希望する」と回答。逆に、仕事になじめないなどを理由に1年以内に辞める新人が10人に1人という調査結果が出ている。
同局は、「高齢化の進展で、今後は訪問看護の分野など看護師の需要はさらに高まる。復職希望者や新人を少しでも掘り起こしたい」と話す。
看護職員を巡っては昨年4月の診療報酬改定で、入院病棟の患者1人に対する看護師の配置人数により、病院側が受け取る入院基本料の格差が広がったことから、病院間の奪い合いが顕著になるなど、社会的な問題となっている。
医師の全国派遣を検討 政府・与党、偏在解消へ新制度
asahi.com 2007年05月10日
http://www.asahi.com/politics/update/0510/TKY200705090362.html
政府・与党は医師不足解消に向け、医師を不足地域に派遣するシステムを構築する方針を固めた。与党内では臨床研修後の若手医師や定年後の勤務医らを全国に配置する案が浮上。政府・与党の対策会議を立ち上げ、6月中にも取りまとめる政府の「骨太の方針」に盛り込む。自民、公明両党は7月の参院選のマニフェスト(政権公約)の目玉に据える考えで、地方重視をアピールする選挙対策の狙いもありそうだ。
医師数の地域格差の現状
地域の医師確保策は都道府県が設置する「地域医療対策協議会」で進めているが、地方によって医師数に差があり、全国的なバランスを考えた対策が急務となっている。与党が検討している医師派遣システムは、国立病院機構の中に派遣機構を新設して医師をプールし、1年程度の期限つきで派遣する構想だ。
必修の臨床研修(2年間)終了後の後期臨床研修に進んだ医師や、定年を迎えた勤務医らから希望者を募る方針。人材確保のために、派遣期間終了後に希望の専門研修に進める制度づくりも検討している。
自民、公明両党は先月下旬、個別に会議を設けてこうした具体策の検討に着手。ただ、「専門的な知見を要する」(二階俊博・自民党国対委員長)との判断から、9日の与党幹部の協議で厚生労働省や文部科学省など政府側も交えることを決めた。塩崎官房長官も同日の記者会見で「大事なのは国民がどこに住んでいても安心して医者にかかれる状態に保てること。与党とはよく協議をしたい」と強調した。
一方、与党案の実効性は未知数のため、公明党の北側一雄幹事長は9日の記者会見で「必要であれば次の国会等で法案提出も考えたい」と述べ、法整備も視野に入れていることも明らかにした。
与党が対策に本腰を入れ始めたのは「統一地方選で地方を回った幹部が全国的な問題と初めて認識した」(自民党厚生労働族議員)ためで、選挙向けの色合いが強い。民主党の松本剛明政調会長は9日の会見で「医師不足に取り組まれることは大急ぎでやっていただきたい課題だが、選挙まで2カ月を切った時期に協議会を作ってポーズだけで終わらせようとしているのであれば許されない」と語った。
医師不足対策を探る
公明新聞:2007年5月9日
http://www.komei.or.jp/news/2007/0509/8716.html
産科婦人科、小児科学会 就労環境などで意見交換
党医師不足問題対策本部
医師不足対策で意見交換する党対策本部
公明党の医師不足問題対策本部(福島豊本部長=衆院議員)は8日、衆院第2議員会館で会合を開き、医師不足の対応策について、日本産科婦人科学会将来計画委員会の澤倫太郎副委員長や日本小児科学会の藤村正哲副会長らと意見交換した。坂口力副代表、福島本部長、古屋範子厚生労働部会長、渡辺たかお参院議員(参院選予定候補=比例区)が出席した。
澤氏は、看護師の雇用環境について、交代制やワークシェアリングなどの導入が進んでいないことを指摘し、「女性医師の就労支援の改善が必要」と述べた。
藤村氏らは、病院勤務の小児科医の労働時間が過労死基準である週60時間を超えている点など、小児科医を取り巻く諸問題に言及。その上で、
(1)医師に事務補助員をつける
(2)専門看護師の役割を増大させる――などの対応策を説明し、「医師の仕事から、医師でなくてもできる業務を取り去ることが必要」と強調した。
初の「空飛ぶ救急車」お目見え、災害時の緊急治療に
2007年5月9日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070509it11.htm
集中治療室並みの医療機器を備えた航空自衛隊の「機動衛生ユニット」 災害時などに機上で重症患者の治療をしながら搬送する「機動衛生ユニット」が、国内で初めて航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)に配備され、9日に報道陣に公開された。
コンテナ状(高さ2・5メートル、幅2・4メートル、奥行き5・1メートル)で重さ2・5トン。C130輸送機に搭載され、3人までの患者を同時に治療することができる。
音や電磁波を遮断した内部は、超音波診断装置や人工呼吸器など集中治療室(ICU)並みの医療機器を備えている。価格は6000万円。今年度中にも「空飛ぶ救急車」として国内での運用を始める。
育児する公務員、短時間勤務可能に=自己啓発休業も-関連4法が成立
時事通信社 2007/05/09
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007050900060
育児を抱える国家・地方公務員に短時間勤務を認める改正国家公務員育児休業法、改正地方公務員育児休業法が9日の参院本会議で全会一致により可決、成立した。
また大学に入るなどして自己啓発をする公務員の休業を認める国家公務員自己啓発等休業法、改正地方公務員法も成立した。
医師の処方せんなく向精神薬など販売/愛媛
2007年5月10日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news004.htm
県が薬局を業務停止
県は9日、医師の処方せんなしに医薬品を売るなど2004年3月から3年間、向精神薬のベンザリン錠や劇薬のバポナ殺虫剤プレートなど17品目約8800点(約40万円)を販売したとして、松前町浜の古城薬品を、薬事法と麻薬及び向精神薬取締法違反で同日から6月2日までの25日間の業務停止処分とした。ベンザリンを購入した女性1人が向精神薬の中毒症状を訴え入院中だが、命に別条はないという。県薬務衛生課によると、木花シゲノ経営者(83)は「違法であることは知っていたが、客が欲しいというので仕方なかった」と反省しているという。
県は3月上旬、中毒症状を訴えた女性を診察した医療機関から届け出を受けて、調べていた。同薬局は1949年に開業している。
誤診でもっと生きられると判明 でも、もう無一文… /イギリス
ロイター 2007年5月09日
http://news.ameba.jp/2007/05/4597.php
イギリスでは、医師から余命わずかと告げられた男性が大散財――だがその後、診断は誤りだったと判明した。男性は、自分は健康でピンピンしている――だが無一文だ、と賠償金を求めている。
ジョン・ブランドリックさん(62)は2年前にすい臓がんと診断され、あと1年もたないかもしれないと余命宣告を受けた。
そこでブランドリックさんは仕事を辞め、自分の財産のほとんどすべてを売却または処分。住宅ローンの返済もやめて、貯金で外食や旅行を楽しんだ。彼の手元には黒のスーツ、白いシャツに赤いネクタイ――死んだら棺に入るときに身に着けてもらおうと思っていた服――それにごく僅かな財産だけが残っていた。だが診断から1年後、“腫瘍”と見られていたものは単なるすい臓の炎症にすぎず、命にかかわる症状ではないことが判明したのだ。
イギリス西部コーンウォール出身のブランドリックさんは、スカイテレビの取材に対して、「残された時間が限られている、と言われたら誰だって残りの人生を楽しもうとするものだ」と語った。
「人生に新たなチャンスをもらえたことは本当に嬉しい。でも、今後の人生のためのお金がない。全部使ってしまったのは自分だが、病院側が一部は賠償すべきだ」
ブランドリックさんは、賠償金が貰えないなら、家を売却するか診断ミスをした病院を訴えることを検討しているという。病院側は、ブランドリックさんに同情するが、過去の記録を見直してみたところ、当時はその診断を下すしかなかったとの見解を示した。
室蘭地方もはしか流行の兆し、市が予防接種呼び掛け
室蘭民報 2007年5月9日(水)朝刊
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2007/05/09/20070509m_04.html
南関東を中心に麻しん(はしか)が流行しているが、室蘭地方でも流行の兆しがあることが8日までに分かった。室蘭市は感染の拡大を防ぐために、予防接種を呼び掛けている。
市は5月に入って、市医師会を通じて室蘭と登別の医療機関に現状を問い合わせた。結果、7日までに室蘭の3総合病院、室蘭と登別の小児科医院の5医療機関で52人の患者の発生が判明した。内訳は15歳未満が8人、同以上が44人。
市健康づくり課と室蘭保健所によると、15歳以上が多い理由について、「予防接種を受けていないか、予防接種は受けたが時間が経過して免疫力が弱まったからでは」と推測する。
同保健所によると、同保健所管内の6定点で発生した15歳未満の麻しん感染者は、平成16年に10人、同17年から今年4月22日まではいないという。
麻しんは、38度前後の発熱が2―4日続く。熱は一時的に下がっても、再び39―40度に上がる場合もある。全身に発しんが現れ、せきも出る。肺炎や中耳炎、脳炎などを併発する恐れもある。ウイルスの潜伏期間は10―14日。空気感染し、患者のくしゃみやせきによりウイルス感染を広げる。
【コラム・断】医療の情報公開には弊害も
産経新聞 2007/05/09
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/070509/knk070509000.htm
医療情報の公開が進められている。それ自体は有益だが、行きすぎると思わぬ弊害が発生する。
たとえば、情報と治療方針の主客転倒。診断が微妙なとき、患者のためよりも、実績を上げるための治療が選ばれたりする。内科的な治療でいい患者に手術が行われたり、ペースメーカーが早めに入れられたり。
実績が少ないと、患者が来なくなるのだから仕方がない。病院幹部は常に数字を気にかけ、徐々に現場に圧力をかけるようになる。
最近では病院の情報だけでなく、個々の医師の技量を公開するよう求める動きもある。安全な病院を選んでも、腕の悪い医師に当たれば意味がないからだ。
医師の技量を示すには、その治療の経験数が用いられる。たとえば腹腔鏡手術は50から100例以上経験のある医師が安全とされる。こういう情報が公開されると、経験の少ない医師の手術を受ける患者はいなくなる。そうなれば、未熟な医師はいつまでたっても未熟なままだ。逆に熟練医は患者が増えすぎて、疲れて医療ミスの危険が増えたり、手術の順番待ちがのびて、がんの患者が手遅れになったりする。
どんなベテランも、はじめから熟練医なのではない。未熟な医師の治療を受けてくれる患者がいて、はじめて熟練医が生まれる。自分だけは熟練医にかかりたいと望む患者ばかりの現況では、ほんとうの情報公開はむずかしいのではないか。
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