おはようございます..。*♡ 実にすがすがしい朝です。
今日まだ一人赴任なのに、緊急帝王切開(涙)。しかも頼みの綱の当科研修医が捕まりません。
あとでコッテリ絞らねば!先ほど外科医一人ゲットしました。
これで準備万端、外来開始までに終わるかな?
さて、今日の医療ニュースです。
道内公的病院 派遣医打ち切り加速 診療科閉鎖・休診相次ぐ 昨年度37カ所・26%
北海道新聞 07/04/17
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/20939.html
道内の自治体病院を含む公的病院百四十カ所のうち、二○○六年度中に北大、札医大、旭医大の三大学を中心とする大学医学部から医師派遣を中止、縮小された病院は、全体の約26%にあたる三十七病院に上り、全道的な医師不足がより深刻化していることが北海道新聞社のアンケートで分かった。医師不足の影響で診療科を閉鎖・休診したと回答した病院も八カ所あった。○六年度の診療報酬改定で75%の病院が減収になっており、病院経営の一層の窮迫も浮き彫りとなった。
アンケートの対象は、市町村立九十六カ所、道立十カ所、北海道厚生農業協同組合連合会(道厚生連)、日本赤十字、社会福祉法人などが運営する公的病院三十四カ所の計百四十病院。三月中旬に郵送し、今月十六日までに、百三十九病院から回答を得た。
○四年度からの臨床研修制度をきっかけに、新人医師が有力民間病院や有名大学を研修先に選ぶ傾向が強まり、地方の出身大学の病院に残る医師が減った。この結果、大学病院は地域の公的病院に医師を派遣する余裕がなくなり、派遣打ち切りなどに結び付いている。
○六年度中に医師派遣の打ち切りがあったと回答した三十七病院の内訳は、市立十六、町村立五、道立四、その他十二。打ち切り医師数は計八十七人で、最も多かったのは江別市立病院の十五人。これに市立小樽病院十人、留萌市立病院、小樽協会病院の各五人などが続いた。
道内百六の自治体病院に限ると、昨年のアンケートで、○四-○五年度の二年間で派遣医師が減ったとした病院は全体の25%にあたる二十六カ所だった。○六年度は一年間で二十五カ所に達し、打ち切りの動きは加速している。
この結果、江別市立病院は昨年十月、神経内科を閉鎖したほか、昨年末からは産婦人科で出産を扱えなくなっている。診療科を閉鎖・休診した八病院以外でも「常勤医が出張医に変わったため入院診療が不可能になった」(市立士別総合病院)ケースや、残った医師の過重労働など、大半の病院で悪影響が出ている。
○七年度以降も、四月から市立士別総合病院の小児科医三人、洞爺協会病院の整形外科医二人など、十六病院で計二十一人の派遣打ち切りが予定されている。
医師不足解消策としては、34%の四十七病院が一定期間の地方勤務の義務付けを挙げたほか、14%の二十病院が臨床研修制度の廃止や見直しを求めた。
一方、○六年度の診療報酬改定で、看護師の配置数が少ない病院への診療報酬が削減され、前年度に比べ減収となった病院は百五カ所に上った。減収額は、三千万円以上-五千万円未満が二十五病院、五千万円以上-一億円未満が二十二病院で、胆振管内白老町の町立病院や市立赤平総合病院など九病院では、一億円以上の減収だった。
日大板橋病院、研修医自殺で労災認定・週87時間労働
日経新聞 2007年4月17日
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070417AT1G1602416042007.html
日大板橋病院(東京都板橋区)で臨床研修中だった女性研修医(当時26)が昨年4月に自殺したのは「過労でうつ状態になったのが原因」という遺族の主張に基づき、労働基準監督署が労災認定していたことが16日分かった。労働時間は多いときで法定(週40時間)の2倍を超える週87時間に達していた。夜間当直と休日勤務を合わせた「日当直」も年間77回で過酷な勤務が常態化していたという。
厚生労働省によると、2004年4月に始まった現行の臨床研修制度下で、研修医の過労自殺が労災認定されたのは初めて。制度のあり方が問われそうだ。
旭川医大に「地域枠入試」、来年度から5人 北海道
asahi.com 2007年04月16日
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200704160226.html
北海道内各地の病院で医師不足による休診などが相次ぐ中、旭川医大は来年度の入試から道北、道東、北空知、中空知の出身者を対象にした地域枠推薦の入試を実施すると発表した。募集するのは医学部医学科100人のうちの5人。卒業後は対象地域内での臨床研修を義務付ける。
地域枠の対象は、比較的医師数が確保されている旭川市と周辺8町を除く上川、留萌、宗谷、十勝、網走、釧路、根室支庁管内と北空知、中空知圏内の各市町村の出身者で、(1)卒業後は同医大が指定する研修指定病院で臨床研修を受けることを確約する(2)将来、対象地域での医療に貢献する強い意思がある-などが条件。
同医大は「地域推薦入試の導入で、地域医療を担う医師の確保をはかりたい」としている。
守られた灯 診療所に医師赴任
紀伊民報 2007年4月16日
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=123211
白浜町市鹿野の川添診療所に今月、川崎市の元聖マリアンナ医科大学教授中川武正医師(60)が着任した。全国的に医師不足が深刻化する中、診療所の灯が守られ、住民の喜びもひとしお。14日には市鹿野の川添山村活性化支援センターで住民らが歓迎会を開き、拍手と花束で中川さんを迎えた。
川添診療所は、県から自治医科大学卒業の医師の派遣を受け、町直営で運営していた。4月から白浜医療福祉財団の「白浜はまゆう病院」が、町の指定管理者として同診療所の運営を受託したが、県の人事異動で診療所の前任医師が転任するのに伴い、後任の派遣が得られなくなった。
山間地にとって診療所の存続は大きな問題。住民らが心配する中、「地域医療に携わりたい」との希望を持っていた中川さんのことを知った県内の医師が仲介し、昨年秋に中川さんの着任が決まった。
歓迎式には地域の住民ら約100人が出席。花束を受けた中川さんは「医師としてのキャリアの締めくくりに地域医療を選択した。長いお付き合いをお願いします」と笑顔であいさつした。
地元の岩本増雄区長は「後任の先生のことを心配していたが、昨年11月ごろ決まりそうだと聞いてほっとしていた。山深い地に来ていただき、本当にありがたい」とあらためてお礼を述べた。
診療所のある川添地区は人口約630人。高齢化率48%。診療所は約40年前に開設され、本年度中に支援センター近くに移転新築される。
中川さんは福岡県出身。小学校3年から高校卒業まで大阪府富田林市に在住。1973年に東京大学医学部を卒業し、99年に聖マリアンナ医科大学呼吸器・感染症内科教授。呼吸器疾患やアレルギーの専門医。
昨年8月、妻と2人で初めて診療所を訪れ「緑深く、水清く、素晴らしい所。子どもからお年寄りまで暮らし、医療が必要と思った」という。「地域医療はまだ『駆け出し』なので勉強を重ね、周囲の方々の支援を得ながら地域の皆さんの健康維持に努めたい」と抱負を語った。
中川医師は、毎週水曜の午前中、はまゆう病院で呼吸器の専門外来も担当している。
メタボリックは12年度に10%削減‐医療費適正化の目標値設定
薬事日報 2007年04月16日
http://www.yakuji.co.jp/entry2829.html
医療費適正化の方針が話し合われた部会
厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会が12日に省内で開かれ、事務局が提示した医療費適正化施策の「基本的な方針」(案)と、療養病床削減目標の考え方などについて意見交換した。適正化方針では、2012年度にはメタボリックシンドローム患者・予備軍の10%以上削減などの目標が示された。
「医療費適正化に関する施策についての基本的な方針」(案)では、住民の健康保持に関して都道府県が達成すべき目標として、[1]特定健康診査の実施率[2]特定保健指導の実施率[3]メタボリックシンドロームの該当者及び予備軍の減少率に関する数値目標--が示された。
特定健診の実施率は、12年度において40歳から74歳までの対象者の70%以上が受診するとした(参考:15年度目標値は80%)。特定保健指導の実施率については、12年度において対象者の45%以上が受けることとした(60%)。また、08年度と比べた12年度時点でのメタボリックシンドローム患者・予備軍の減少率を10%以上とした(25%)
さらに方針案では、医療の効率的な提供の推進に関して、都道府県が達成すべき目標の考え方も提示された。その中で、12年度末時点での療養病床の病床数設定に関する考え方が盛り込まれた。
具体的には各都道府県は、▽医療療養病床の現状数▽医療療養病床から介護保険施設等に転換または削減する見込み数▽介護保険適用の療養病床から医療療養病床へ転換する見込み数--により基礎数を作る。
この数を基本に都道府県は、▽医療費適正化計画中の後期高齢者人口の伸び率▽救命救急医療の充実▽早期リハビリテーションの強化による重症化予防--などを総合的に勘案し、それぞれの地域の実情を加味して療養病床を設定する。
全国レベルでの療養病床の目標数は、今秋をメドに各都道府県における設定状況を踏まえて設定することになっている。
事故発生直後の対応を標準化
事故の初期対応を組織的・体系的に行うツール
医療事故対応100選の年度内公表を目指す
Japan Medicine 2007.4.16
http://www.japan-medicine.com/news/news1.html
東京大大学院の前田正一准教授(医療安全管理学講座)らは、滅菌をしていない血管テープの使用が発覚したケースなど、多くの医療現場で起こり得る事故への具体的な対応をフローチャート化した研究報告書をこのほどまとめた。事故後の初期対応を組織的・体系的に行えるようにし、医療訴訟の予防にも役立つツールとして広く活用してもらいたい考えだ。今後は初期対応の事例を増やし、「医療事故対応100選」として年度内をめどに公表、医療現場への普及を図る。
不要な医療訴訟、不毛な争いを避けるには、的確な初期対応を行って患者らの不信感を解消することが不可欠―。
前田氏は、医療事故対応100選の作成に着手したきっかけをこう説明し、「初期対応の重要性は認識されているが、現状は必ずしも十分とはいえない」と話す。
初期対応で重要なのは、過失や因果関係の有無の認定だ。そのためには現場を保存、事故原因を究明して過失の有無を明らかにする。過失があった場合は、患者が被った損害(有害事象)との因果関係を判定し、結果に応じて適切に対処するのが基本。迅速さと、事実を隠さず患者らに説明する姿勢が不可欠という。
● 種類によってポイントは異なる
事故被害者は、初めから医療訴訟を望むわけではなく、「過失があったか否かというより、初期対応が適切に行われたかどうかに大きく影響される」と前田氏は指摘する。ただ、初期対応の原理原則は共通していても、事故の種類によって検討すべきポイントは異なる。
そのため医療事故対応100選に当たっては、実際にあった事故を素材とし、事故発覚から最終対応までをカバーする、事故別の初期対応フローチャートを作成することにした。また、多くの現場で発生し得る事故を選定すると同時に、医療機関を特定できないよう一般化することを心掛けた。
研究は、2006~07年度の厚生労働科学研究費で進めている。前田氏と、同じ講座で助教の呉正美氏(分担研究者)、医療安全対策に詳しい医療従事者や患者ら10人がかかわる。1年目はフローチャート作成の手順を詰めたほか、二十数種類のモデルから「未滅菌血管テープ使用の発覚」など5種類を報告書に収載した。
素材は、日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業や、研究メンバーが持ち寄った事例から選ぶ。今年度は研究体制を強化、タイトルに掲げた数の初期対応フローチャートの作成を目標とする。医療現場の実情に合った、「真に有効な内容にするため、現場の声を踏まえて再検証する」(前田氏)作業も行う。
ノロウイルス:病院で76人感染、2人死亡 千葉・市川
毎日新聞 2007年4月16日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070417k0000m040123000c.html
千葉県は16日、市川市国府台の精神科病院「式場病院」(吉松和哉院長、338床)で、入院患者ら計76人がノロウイルスによる感染性胃腸炎を発症し、うち患者の男女2人が死亡したと発表した。県は病院の対応に問題がなかったかどうかを詳しく調べている。
県によると、同病院では9~15日、20~80代の入院患者62人と、20~60代の職員14人が下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えた。このうち、12日に男性患者(60)が、15日に女性患者(69)が嘔吐物をのどに詰まらせ窒息死した。有症者の便を検査したところ、ノロウイルスが検出されたという。
吉松院長は16日、記者会見で「緊急臨時感染委員会を開き、実態把握と予防対策を強化してきたが、感染拡大を十分に防げず遺憾だ」と陳謝した。
【主張】死後生殖 もう先送りは許されない
産経新聞 2007/04/17
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/070417/shc070417001.htm
夫の死後、凍結保存してあった精子を解凍し、妻の卵子と体外受精させて子供をつくる。これが「死後生殖」である。日本産科婦人科学会がこの死後生殖について、実施を禁止する倫理規定(会告)を正式に決めた。
しかし、日本には死後生殖についての法律がない。学会が禁止しても、その技術や設備のある医師がやろうとすれば、いくらでもできる。
厚生労働省は死後生殖を含めた生殖補助医療を規制する法律の制定を目指し、4年前に一度、報告書をまとめた。だが、「さらに論議が必要だ」として議論は中断され、立法化は宙に浮いたままになっていた。
これまで死後生殖による出産は4件、明らかになっている。夫が生きている時の体外受精は、1年間に1万8000件(平成16年)にも及び、生殖補助医療が身近になりつつある。
今回の学会の決定を契機に、社会全体で議論を深め、国としてのきちんとしたルールを作るべきである。そのためにも医療や法律だけでなく、哲学、宗教、社会学など生命倫理の観点からも幅広く議論を進めたい。
学会が決めた倫理規定は凍結精子の保存期間を「提供者の生存中」と限定し、「提供者の死後は精子を廃棄する」と定め、死後生殖を全面的に禁じた。その理由を学会は「精子を使う時点でその提供者の意思を確認できないからだ」と説明する。
基本的には生前の体外受精であろうと、死後生殖であろうと、生まれてくる子供は、遺伝的に精子提供者の子供である。精子は保存剤とともに零下200度近くで凍結すれば、半永久的に保存でき、いつでも体外受精に使える。死後100年後にその男性の子供をこの世に誕生させることも可能だ。自然の摂理に反する行為をどう考えたらいいのか。海外でも国によって対応が異なる。
最高裁は昨年9月、死後生殖で生まれた子と提供者との関係を「民法が想定していない親子関係で、認められない」と判断し、「立法で解決すべきだ」と指摘した。死後生殖だけでなく代理出産も同様に法規制がない。
生殖補助医療の是非について日本学術会議がやっと審議を始めた。もう先送りは許されない。
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