おはようございます!!!
本日はるんるんです。仕事が終わり次第、京都に向かいます♪
産婦人科の一大イベント・日本産科婦人科学会です o(^-^)o
先週・今週と日本内科学会・日本外科学会・日本感染症学会もあり、来週には日本小児科学会もありますね!おおきな学会目白押しです..。*♡
さて、本日のニュース。日本外科学会での発表を受けてでしょうか?公明党の新聞からこのような記事が出ています。
今や勤務医の危機は患者さんが特定される小児科・産科どころの騒ぎではなく、外科・内科にまで崩壊の危険が迫っています。仮にも与党からこういった認識がでてくることは、望ましい事態です。
続いて、産科・小児科など局地的なニュース。
集約化の青森、もう集約化なんてできないっ(涙)の北海道。
あの強硬な厚労省がちょっぴり折れた??というニュースもありますが、果たしてどうなるのでしょうか。
過酷な勤務は医療の質低下招く
公明新聞:2007年4月12日
http://www.komei.or.jp/news/2007/0412/8536.html
外科医の数も減少
医師の不足が深刻化していることを示す調査結果が相次いで明らかになっている。診療科や地域における医師の偏在という視点からの検討だけでよいのか、あるいは「長期的に見れば過剰」とされる医師数を増やす必要があるのかなど、より幅広い議論が必要になってくるかもしれない。
日本外科学会が会員1276人を対象に行ったアンケート(4日発表)によると、外科医の勤務時間は平均週59.5時間、病院勤務医では同68.8時間に上り、労働基準法で定める週40時間を大幅に超えていることが分かった。また外科医の7割は当直明けに手術を担当、20~40歳代では約9割が当直明けに手術を行っていた。
その一方で外科医の志望者数は減り続け、実際に1994~2004年の間に外科医は6%減少。アンケート結果は、その背景に労働時間の長さや時間外勤務の多さ、医療事故と訴訟リスクの高さがあることを浮き彫りにした。こうした結果に、調査に当たった同学会会長の門田守人・大阪大学教授は、「このままでは医療が崩壊してしまう」と警告している。
医師不足が招く病院勤務医の長時間労働や、それに伴う医療の質低下の懸念については厚生労働省が小児科医を対象に行った調査でも明らかになっている。一昨年(2005年)11月に行ったアンケートによると、小児救急の拠点病院で、小児科医の宿直・夜勤の回数は月平均4・5回、最も多い医師は月15回行っていた。また24時間以上連続しての勤務は平均2・4回、最も多い人では月10回に達した。先の外科医の調査と同様、宿直や夜勤が明けた後も勤務を続けている医師は約7割に上り、最長で36時間働き続けていたケースもあった。
過酷な勤務実態では、東京都中野区の総合病院に勤務していた小児科医が1999年に自殺したのは過労が原因として、妻が労災と認めなかった新宿労働基準監督署の処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁が先月、自殺を労災と認めて処分を取り消す判決を下したのに対し、厚生労働省が控訴を断念し自殺を労災と認める判決が確定している。過酷な勤務で辞める医師が増え、残った医師の負担が増す“負の連鎖”が続いている。
産科でも、日本産科婦人科学会が先月発表した調査結果で、30歳代半ばまででは全体の半数を超える女性医師のうち、その半数が過酷な勤務を背景に、自らの出産・子育てを機に「お産」の現場を離れていることが分かった。
こうした深刻な現状を背景に、改善提案も相次いでいる。日本医師会(唐沢祥人会長)は先月、研修終了後の新人医師が医師の少ない地域や小児科、産科で勤務するシステムを行政としてつくる提言をまとめ、厚生労働省に示した。
地域でも知恵絞る
医師確保へ独自の取り組みを始める地域も増え、最近では、北海道旭川市の旭川医科大学が、出願の際、医師不足が深刻な地域の出身者を対象に、大学指定の病院で研修を受け将来は地域医療に貢献するという誓約書を提出させる地域枠推薦制度を2008年度の入学試験から採用することを決めた。高知県は、公務員の兼業を禁止する地方公務員法を柔軟に運用し、公立病院の医師を定期的に民間の病院に派遣するという。
各地の知恵比べ、文字通りの総力戦だが、こうした具体策を総動員してもなお、不足は解消されないのか見極める必要がある。
医局制度の崩壊が意味するもの1 2007.04.06
さあ 立ち上がろうー「美しい日本」にふさわしい外科医とは
http://blog.m3.com/Fight/20070406/5
もう限界の医師不足問題
アメーバニュース 2007年4月12日
http://news.ameba.jp/2007/04/4167.php
医師の「地域格差」や「偏在」が指摘されて久しいが、「過疎地の医師不足」が問題なだけではない。事態はより深刻化している。人口10万人当たりの医師数(厚生労働省2004年調べ)のワースト3が埼玉、茨城、千葉と首都圏が占めているのだ。
この背景には3つの原因が考えられる。週刊ダイヤモンド誌4月7日号によると、まず2004年に導入された「新医師臨床研修制度」によって、全国から好きな研修先を選べるようになったために、新人医師が大学に残らずに都会の病院に集中するようになった。
さらに、大量の医師が入院ベッドを持たない診療所(クリニック)にシフトしているのだ。「開業者を含め、この2年間で1万人近い医師が病院からクリニックに移っている可能性がある」と日本医療労働組合連合会の池田寛・中央副執行委員長は同誌に語った。
これまで「医師の偏在」が問題とされてきた。しかし、根本の原因として医師の絶対数が不足しているという指摘がある。経済協力開発機構(OECD)加盟国の人口1000人当たりの医師数(2004年)を見ると、平均医師数は3.1人だが日本は2.0人と24か国中22位。ギリシャの4.9人を1位にイタリア4.2人、フランス3.4人、ドイツ3.4人、米国2.4人と続く。日本より少ないのは韓国とメキシコの1.6人の2カ国だけ。日本が「OECD諸国並みにするにはあと12.7万人が必要だ。しかも、日本の医師数は27万人とされるが、実働医師数はもっと少ない」と済生会栗橋病院の本田宏副院長は同誌に語った。
医学部の定員は当分、劇的に増える見通しはない。増員が認められても、「定員の5割以上を対象に奨学金を設けねばならないというハードルがある」(本田宏副院長)からだ。医師たちの過重労働はいつまで続くのだろうか。
慈恵医大が医師引き揚げで、産婦人科の廃止や縮小などの可能性強まる/厚木市立病院
神奈川新聞 2007/04/12
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiapr227/
厚木市立病院(同市水引一丁目、田代和也院長)の産婦人科が七月以降の分娩(ぶんべん)医療受け入れを停止している問題で、医師派遣など協力関係にある東京慈恵会医科大学は、常勤医師四人全員を引き揚げる方針を固め十一日、同市と病院側に伝えた。
慈恵医大は二月、産婦人科医の人員不足などを理由に、医師引き揚げの意向を示した。大学側が同市に、指導的な立場の医師確保を求めたのに対し、同市は分娩医療の継続に向け大学側と候補者の選定作業を進めていたが難航していた。
大学側は「地域医療の拠点で責任もあるため、(引き揚げを)当初の三月から延ばし、他大学を含め医師を探してきたが、万策尽きた。引き揚げざるを得ない」と説明している。
同病院の産婦人科は廃止または停止、縮小を迫られる可能性が強まったが、同市は助産師の活用などを含め今後も医療態勢の継続を図る方針だ。
小林市民病院 小児科診療を再開/宮崎
宮崎日日新聞 2007年4月13日
http://www.the-miyanichi.co.jp/domestic/local/index.php?typekbn=1&sel_group_id=5&top_press_no=200704130202
医師がいなくて昨年4月から診療を休止していた小林市立市民病院の小児科に、市内出身の柊山了医師(51)が着任、外来診療を再開している。
平日の診療受付は午前7時半―11時半(午後は事前に予約が必要)。もう1人が確保できていないため入院は対応できないが、夜間は自宅待機や宿直を行うことで月の半分は診察が可能となった。
着任式は6日、小林市役所市長室であり、堀泰一郎市長が辞令を交付。柊山医師は「地元の小児医療充実のため役に立ちたい」と抱負を述べた。
災害医療チーム、医師不足で休止/都城市郡医師会病院/鹿児島
「地域に必要、再開へ努力」
南日本新聞 2007/04/12
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=3864
都城DMATや警察、消防などが参加した交通事故の救助訓練=2006年10月、都城市 都城市大岩田町の都城市郡医師会病院(総院長・夏田康則都城市北諸県郡医師会長)の「都城災害医療派遣チーム」(都城DMAT)が4月から人員が整わず休止となっている。2005年6月の発足以来、曽於市内で発生した交通事故を含め災害現場などに計31回出動しており、医師会や同病院は「早期再開できるよう人材確保に努める」としている。
DMATは24時間体制。医師や看護師、連絡調整をする救急コーディネーターら計5人が救急車で現場へ駆けつけ、患者の救命処置をしながら病院へ搬送する。同医師会や同病院によると、中心的な役割を担っていた救急医療専門の外科医1人と、コーディネーター2人が3月末で辞職し、十分な出動体制がとれなくなった。
医師会は今年7月をめどに、開業医との連携強化や救急医療の拡充を図る部署を病院内に発足させた上で、救急救命士を確保するなどしてDMATの活動再開を目指す、としている。
DMATはこれまで交通事故12件、心肺停止患者救助7件、医療機関支援7件、災害救助5件に出動。消防や警察などとの合同訓練も行ってきた。発足に携わった同病院の東秀史副院長は「実績が示すように救急現場での期待は高まっていた。DMATは地域に必要。再開へ向け努力していく」と話した。
ドクターヘリ、高速道で初の離着陸訓練
NIKKEI NET 2007年4月12日
http://www.nikkei.co.jp/news/main/im20070412NN000Y62912042007.html
救命救急部門を持つ病院に患者を搬送する「ドクターヘリ」の官民合同による離着陸訓練が12日、館山自動車道木更津南ジャンクション―君津インター間(千葉県木更津市)で行われた。実際に高速道路の本線を使った訓練は初めて。
ドクターヘリの高速道路利用が、今月から本格運用。分断している自動車道の開通工事に伴う同区間の終日通行止めを利用することで、訓練が実現した。
訓練は、ワゴン車や貨物車など計四台による衝突事故の発生を想定して関係者約60人が参加。消防の要請で急行したドクターヘリが、交通規制中の高速道路上に着陸、重傷者役1人を乗せて近くの病院へ搬送した。
ドクターヘリは現在、全国十道県で計11機が運用中。千葉県ではこれまで3000回以上出動している。緊急的な高速道路上への着陸例はあったが、2005年8月に警察庁、消防庁、厚生労働省、国土交通省の四省庁で合意するまで明確な運用手順がなかった。
弘前市が自治体病院再編へ着手
2007/04/12 陸奥新報
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07041204.html
周辺市町村と連携、救急体制含め協議へ
津軽圏域の自治体病院機能再編が進んでいない問題で、弘前市の相馬●一市長は11日、定例会見で、県が2005年に示した枠組み案に関して市としての検討に着手したことを明らかにした。救急医療体制も含めた再編の在り方を検討する考えで、津軽南市町村連絡協議会とも協議しながら再編に取り組む考えを示した。
津軽圏域の自治体病院機能再編で県が示した枠組み案は、弘前市立病院と国立病院機構弘前病院の連携による中核病院の形成など。しかし、その後の具体的協議が進んでおらず、再編問題は宙に浮いた状態にある。
こうした中、黒石市など五市町村で構成する津軽南市町村連絡協は、弘前市に主導的な役割を果たすよう求める方針を決定。会長の鳴海広道黒石市長が2日に相馬市長を訪ね、要請している。
11日の会見で相馬市長は「黒石市長が会長として訪れ、再編について弘前市でも頑張ってくれないかとの話があった」と説明した上で、「いつまでも延ばすわけにはいかない問題だが、財政難の中で簡単ではない。弘前市は弘前市で検討に着手した」と説明。
「すぐに結論が出る話ではないが、できるだけ早めに結論を出し、津軽南市町村と協議しながら決めたい」と述べ、救急医療体制も含めた検討を早急に進める考えを示した。
また「(再編で弘前市が)リーダーシップを取れるかどうかも併せて検討したい」とした。
先の県議選で、一部の候補が訴えた弘前市への救命救急センター設置については「どういう考え方か、具体的には分からない。県がやってくれれば一番ありがたい」と述べた。
療養病床の削減計画策定 地域実情、配慮認める 厚労省方針
北海道新聞 2007/04/12
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/20182.html?_nva=11
慢性期の高齢患者が長期入院する療養病床の削減について、厚生労働省は十二日、削減計画を作る都道府県に地域実情への配慮を認める方針を固めた。全国に三十八万床ある病床を全体で二十三万床削減するとの目標は変えないが、患者やその家族らから不安の声が上がっているため、秋にまとまる計画では目標に届かない可能性が高い。
事実上、目標の下方修正となるが、背景には今後五年間で七十五歳以上の高齢者が20%増える見通しであることや、退院患者の受け入れ先に想定している老人保健施設など介護施設への転換を希望する医療機関が少ないこともあるとみられる。
療養病床の削減は、昨年の医療制度改革の中で医療費抑制策の柱。介護施設などへの転換で、二○一一年度末までに十五万床に削減するとしているが、目標があいまいなままだと医療費抑制策の見直しを迫られる可能性もある。
一方、療養病床減に伴う高齢患者の支援で、一般病床を退院し在宅や介護施設などに移る前に入院するリハビリを中心とした病床を現在の二万床から増やす。療養病床から介護施設などへ移った患者への必要な医療などについては、実施体制も含め夏までにまとめる。
介護施設などへ移す対象として、医療の必要度に応じて三区分した患者のうち、最も低い区分1は全員、区分2は30%と、基準を明確にした。必要度が高い区分3は全員療養病床へ残す。
医療機関の介護施設への転換希望は同省が想定する全体の六割を大幅に下回り、一割程度にとどまっていることが明らかになっており、厚労省は転換促進策として医療機関に対し低利融資や税制優遇などの大幅な支援策を打ち出している。
療養病床、15万超存続へ 厚労省が基準
asahi.com 2007年04月13日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200704130023.html
慢性疾患を抱えるお年寄りが長期入院する療養病床を削減する問題で、厚生労働省は12日、各都道府県が存続させる療養病床数を決める基準となる考え方を示した。2012年度時点での存続目標を各都道府県が今秋までに決め、それを積み上げて全国の目標数をつくる。厚労省は38万床(05年秋時点)を15万床まで減らす計画だが、各地域の高齢者人口の伸びにより、削減後のベッド数は15万床を上回ることになりそうだ。
この日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)で示された。
療養病床に入院する患者は、医療の必要度に応じて3段階に区分けされている。このうち比較的重度の患者を受け入れる療養病床は存続させ、軽度の患者分の療養病床は、介護保険の施設や回復期の患者向けのリハビリ病棟へと転換する。
厚労省の試算では、高齢者人口の伸びを考慮しなければ「15万床」まで削減できる。しかし、最新の人口推計によれば、75歳以上人口は06年の1216万人から12年には1526万人に急増。各都道府県はこうした状況も踏まえて目標値を決めるため、厚労省の計画よりも必要な病床数は増えることが確実だ。
というニュースもありますが、↓こちらも注目(厚労省はばかにできませんよ?)
医療区分2の患者数分の3割も削減対象 医療療養病床
医療タイムス 2007年04月12日
http://times-net.info/news/2007/04/post_566.php
「今後、高齢者が増加しても2012年度の療養病床15万床は変わらない」「医療区分1の患者数分、医療区分2の患者数分の3割の療養病床を削減」―。厚生労働省は12日、社会保障審議会医療保険部会で2012年度に向けての療養病床数の設定方法を明らかにした。今年秋までに都道府県ごとに療養病床数をまとめさせ、47都道府県分を積み上げたうえで、最終的な療養病床数として設定する。
「養子」 民間事業者が縁結び 養親希望者が登録
産経新聞 2007/04/12 (こうのとりのゆりかごの話題です)
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/kosodate/070412/ksd070412000.htm
親が養育できない新生児を匿名で受け入れる、いわゆる「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)が、国内で初めて熊本市に誕生する。親が育てられない子供がいて、子供を育てたい親がいる以上、相談をきっかけに両者が結ばれる可能性もある。両者はどのように出会い、“親子”になっていくのだろうか。
理念・費用などに差も
ポストを設置する熊本市の慈恵病院は、これまでも24時間態勢で、望まない妊娠に悩む女性からの相談を受け付けていた。「相談を通じて、母親と子供にとって最良の選択をするよう導く」(田尻由貴子看護部長)という考え方だ。
実親が子供を育てられない場合、大きく分けて2つの対応がある。1つは、児童相談所を通じて乳児院または里親のもとで養育する、もう1つは、民間の養子斡旋(あっせん)事業者を通じて養親(ようしん)を探す-という方法だ。
同病院の蓮田太二理事長は「養親にとっても、赤ちゃんにとっても早いうちに、きずなを結ぶことが大切」と話し、児童相談所に保護されて施設で長く育つよりも、生後すぐに養親に引き取られたほうが、双方にとって良いという立場だ。これまでも数件、養子縁組を斡旋する組織や団体に、親が育てられない赤ちゃんを紹介してきた。
その一つ、岡山県ベビー救済協会は平成4年、日本産婦人科医会岡山県支部が、社会福祉活動の一環として設立。約300件の特別養子縁組を斡旋し、現在も約130人の養親希望者が、赤ちゃんの誕生を待つという。
協会によると、子供を育てたい夫婦は、不妊治療を行っている産婦人科や児童相談所の職員などからの口コミで同協会の存在を知り、電話をかけてくる。養親になる決心がつけば、「養親申込書」に住所や氏名、養子縁組希望動機などを記入して登録、協会で面接を行う。
一方、養子候補となる赤ちゃんの情報は、出産前から各地の産婦人科からもたらされ、出産入院中に実母から了解を得る。基本的に、生後7~10日以内に赤ちゃんを引き渡すという。
「赤ちゃんをいつ紹介できるかは基本的に『順番』。ただ事情によっては早くなることもある」(事務局)としている。
厚生労働省によると、養子斡旋は、社会福祉法にある「児童の福祉の増進について相談に応じる事業」に該当し、都道府県・政令指定都市に届け出すること求めている。
しかし、実際に届け出をしているのは、ベビー救済協会を含め、国際養子を主に扱う社団法人や、児童相談所と連携し里親活動を中心に行う団体など、全国8事業者だけ。厚労省の委託を受けて実態調査を行った「養子と里親を考える会」の調べでは、無届けで養子縁組を紹介している個人や団体が少なくとも12カ所あった。
事業者は、それぞれが個々の考えで運営しており、養親の選択や手続きの仕方、かかる費用はまちまちだ。厚労省によると、通信費や交通費といった実費は養親が負担するほかに、8事業者すべてが寄付金を受け付けていた。金額は最高150万円で、平均は約30万円。同省は「『高額な寄付金を斡旋の条件にされた』などの金銭トラブルもあった」とし、都道府県・政令指定都市に対し、事業の届け出促進と、営利目的の禁止-などの指導を昨年行った。
16年度の1年間に、8事業者を通じて特別養子縁組を斡旋したケースは73人で、同年に成立した特別養子(322人)の約3割を占める。そのほか、米国など海外の養親に引き取られたケースも23人あった。
■奥田安弘・中央大学法科大学院教授(国際家族法)の話 「養子縁組の斡旋は、養親・養子双方に対し、児童心理などの専門家によるカウンセリングを可能な限り実施し、慎重に行うべきだろう。実母の了解も十分に時間をかけることが大切だ。(現状をみると)養子斡旋の規制と奨励の両方を行う法整備が必要だと考える」
■養子縁組 「普通養子」と、昭和63年から施行された「特別養子縁組」の制度がある。特別養子縁組の対象は6歳未満。普通養子は、実親との法律上の親子関係を維持したままなのに対し、特別養子は実親との親子関係が完全に無くなり、原則的には復縁ができない。養親から特別養子の申し立てを受けると、家庭裁判所は6カ月以上の試験養育期間を設けて養育状況を調査。家裁での審判により成立する。
タミフルのむ?のまない? 患者の判断助ける冊子作成へ
asahi.com 2007年04月12日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200704120207.html
インフルエンザ治療薬「タミフル」と転落など異常行動との関係を調べている厚生労働省は、タミフルを服用するかどうかを患者・家族自身が判断するためのリーフレットを作ることを決めた。医療機関に配り、医師が薬の効用や副作用を説明するとき、患者・家族に渡すことなどを考えている。
同省は3月下旬から10代へのタミフル使用を制限しているが、年齢にかかわらず慎重に考えてもらう必要があると判断した。今月中にも、医師や薬剤師、関係学会や患者団体のメンバーらを委員として、作成のための検討会をつくる。
内容は
(1)インフルエンザは治療しなくても1週間ほどで治ることが多いが、乳幼児や高齢者、心臓病などの人は肺炎などを併発して悪化、死亡することもある
(2)タミフルは発熱期間を1日短くする
(3)予防にはインフルエンザワクチンが有効――などを想定。日本では世界の消費量の8割を占めるほどタミフルが多用されている。
新型インフル 医療機関の対応討論 研究者らシンポ
京都新聞 2007年4月12日(木)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007041200041&genre=G1&area=K1D
京都市左京区の国立京都国際会館で開かれた日本感染症学会総会で11日、シンポジウム「わが国における新型インフルエンザ対策」が開かれた。研究者や医療関係者たちが、新型インフルエンザの国内発生に備えて国が3月にまとめた指針(ガイドライン)に関し、ワクチンの準備や病院の対応などの課題について意見を交換した。
国立感染症研究所の田代真人ウイルス第三部長は「(約90年前に大流行した)スペイン風邪のウイルスは弱毒性だったが、新型インフルエンザは強毒性で、呼吸器だけでなく全身に感染する」と危険性を指摘した。「現在用意しているワクチンはベトナムを中心に発生したインフルエンザに対するもので、中国などで感染が拡大している種類については効果が分からない」と説明した。
指針で定められた医療機関の対応について、会場の医師から「突然、国から発表があったら医療現場は混乱する。事前に説明がほしい」「疑いのある患者について保健所に連絡するとされるが、新型肺炎(SARS)の時に保健所の指示を待っていて4時間ほど患者を搬送できなかった。私たちも専門家であり、現場で判断できるようにすべきだ」などの意見が出された。
代理出産:根津院長が暴走?ボランティア女性公募を発表
毎日新聞 2007年4月12日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070413k0000m040126000c.html
諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長が12日、東京都内で会見し、不妊の夫婦の受精卵で、妻に代わって出産する「代理出産」を引き受けるボランティア女性を公募すると発表した。根津院長は「緊急避難的な実施が必要な患者さんもいる。少しでも患者の役に立ちたい」と訴えたが、専門家からは「代理出産する女性には危険が伴い、公募は問題だ」などの批判が上がっている。
根津院長は5例の代理出産を実施したことを明らかにしている。不妊の夫婦の体外受精した受精卵で、夫婦の姉妹や母が妊娠・出産してきたが、姉妹に妊娠・出産の経験がなかったり、母が高齢の場合は実施してこなかったという。
根津院長は「こうした夫婦に力を貸しても良いという方を募り、子どもを持ちたい夫婦を助けるシステムを作りたい」と語った。妊娠・出産中の事故に対応する補償制度についても保険会社などと検討するという。
根津院長も会員の日本産科婦人科学会は現在、代理出産を認めていない。生命の危険もある妊娠・出産を他人に任せる問題や、女性の体の「道具化」につながる恐れがあるためで、厚生労働省の生殖補助医療部会も刑罰付きで禁止することを求める報告書をまとめた。
日本学術会議は、代理出産の是非を含めた生殖補助医療のあり方について検討している。
科学史家の米本昌平さんは「近親者による代理出産なら、代理出産する女性に危険があっても許される例があったかもしれないが、広く公募するとなると話は違い、大きな問題だ。厚生労働省が事情を聴くなど、政府としての対応も必要ではないか」と話す。
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